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契約書管理システムを導入するメリット・正しいサービスの選び方

2023.10.16
オフィスのミカタ編集部

契約書は締結したら終わりではなく、更新期限の確認や情報の共有など、細かな管理業務が必要である。しかし、担当者による属人的な管理では、業務範囲の拡大や取引先が増えるにつれて管理コストが膨大になってしまうこともあるだろう。そこで今回は、そのような契約書管理業務を効率化してくれるサービスを選ぶ際の観点について解説する。

目次

契約書管理システムを導入する主な目的
Excel(エクセル)で契約管理を行うメリット・デメリット
運用効率と安定性を意識した契約書管理システムの選び方
バックオフィスのDXとして「IT導入補助金2023」の活用も検討に

契約書管理システムを導入する主な目的

まず、契約書管理システムを導入するメリット・目的について解説する。

業務効率及び労働生産性の観点
契約書管理システムの導入は、必要な契約書にどこからでもアクセス可能な環境な労働環境の整備につながる。

必要な契約書にどこからでもアクセス可能になるということは、テレワークなどの働き方にも柔軟に対応が可能になることに加え、営業など外出中でも契約書類の確認ができるようになり、契約締結業務の生産性向上につながるだろう。

また、すべての契約書の管理業務を一元化して管理することで、従来の紙でのやり取りとは異なり印刷代や切手など郵送コストを削減できる上、紙で管理していた文書も複合機からスキャンで取り込み、検索機能を用いることによりすばやく必要な書類を閲覧できる。

コーポレートガバナンス及び内部統制の観点
契約書管理システムでは、基本的に部署や個人単位でアクセス権を設定することができる。また、「誰がいつどの文書を操作したのか」という行動履歴の記録を後から確認することもできるため、契約書内で個人情報や機密情報を扱う際の、プライバシー情報の保護や機密情報漏えいの防止といった、会社全体の内部統制の強化につながる。

Excel(エクセル)で契約管理を行うメリット・デメリット

ここでは、契約書管理システムを導入するメリットについてExcelでの契約書管理と比較して解説する。

契約書管理をExcel(エクセル)で行うメリット
そもそもExcelは多くの企業で部署を問わず使用されるツールであり、導入にかかる金銭的コストは別途かからないと言って差し支えもないだろう。

その上、無償提供されているテンプレートをカスタマイズして、契約書管理業務を始めることもでき、実際の運用もExcelの仕様に準拠するため、新たな教育コストも不要であり、導入までの労力もかからない。

さらに、必要な項目などは、運用をするにあたり都度追加していくことも簡単なため、自社の用途に合わせて細かなカスタマイズを行っていくことも可能だ。

このように契約書管理をExcel(エクセル)で行うことで得られる、導入コストの低さと用途に応じた運用面の柔軟性は魅力的だ。

エクセルによる契約書管理のメリットとして、操作に慣れているため習熟度が高くすぐに使用できることが挙げられる。また、自社のフォーマットにカスタムしやすいというのもポイントだ。

契約書管理をExcel(エクセル)で行うデメリット
これは一言でいうと、管理の煩雑さに起因するデメリットだ。Excelでの管理は、取り扱うデータが多くなればなるほど、どうしても煩雑化してしまう。

契約書管理システムの場合では、契約書の契約期限や更新を一括で行うことが可能であり、アラート機能などを用いて期限通知の自動化を行うことも可能だが、Excelではアラート機能なども基本的には実装が難しく人為的なミスのリスクが生じることにつながる。

また、関連するデータを一元管理できる契約書管理システムとは異なり、Excelのファイル自体にデータを添付することも難しいため、契約情報の更新や追記する際に、関連する契約書の確認や検索を都度行う必要がある。

さらに、Excelでは情報更新や編集したユーザーの行動履歴を辿ることが難しく、契約管理を行う際には運用上の細かなルールを策定する必要もある。

このように、更新漏れなどの潜在的なミスの防止だけではなく、契約締結業務の効率化など。契約書管理システムを新たに導入することは、企業にとって様々な恩恵がある。

システムの導入にあたり予算に懸念があるという場合には、後述する「IT導入補助金」という補助金制度を活用した導入も検討してみてはいかがだろうか。

運用効率と安定性を意識した契約書管理システムの選び方

自社の課題とシステムの設計の相性を考慮する
契約書管理システムには、契約書のデータ管理が優れているもの。また、電子契約に特化したものや、紙の契約書を電子化することが特徴的なサービスなど、多岐にわたる。

そのため、まずは自社内の要望から最低限必要な機能と特に注視したい条件を明文化し、次に、ワークフローの整備やセキュリティ要件など、システムを新たに導入することで改善したい既存業務の課題を事前に把握し、導入を希望するサービスの基本機能とマッチするかどうかを確認しよう。

既存の電子契約やERPサービスとの連携や相性を考慮する
既に自社が電子契約サービス、あるいはERPサービスなどの基幹システムや会計ソフトを導入している場合、そのような既存のシステムとの連携が可能かどうかを事前に確認しておこう。

既存のシステムと連携することで、例えば、契約書の作成から締結までの社内稟議のワークフローの整備や付随する電子契約書類の一元管理など、契約締結から会計までの業務効率を高めることができるほか、CRMやMAなどのセールス・マーケティング支援ツールとの組み合わせでは、既存顧客情報をもとに新規顧客のアプローチの効率化も期待できる。

セキュリティ要件が自社の基準を満たしているか考慮する
クラウドシステムの場合、外部サービスへ接続するため社内で環境を構築することなく契約後すぐに利用できる。インターネットの接続ができれば、どこからでも利用はできるが、その分アクセス時のセキュリティを考慮しなければならないなど。自社の要望と基準をそれぞれ満たすことができるかも、しっかり確認しておこう。

バックオフィスのDXとして「IT導入補助金2023」の活用も検討に

「IT導入補助金2023」(https://www.it-hojo.jp/)とは、小規模事業者や中小企業などが、自社の売り上げ向上や業務効率化に向けてITツールを導入する際に活用できる補助金制度だ。

例えば、下記プレスリリースで契約書管理クラウドサービス「Hubble」が対象ツールに認定されているように、認定対象のツールの導入についての補助金がでる仕組みとなっている。

【IT導入補助金2023】契約書管理クラウドサービス「Hubble」が対象ツールに認定

システムの導入にあたり予算に懸念があるという場合には、このような補助金制度を活用した導入も検討してみてはいかがだろうか。

まとめ

契約書管理は、社内にある契約書の情報を集約し、必要に応じて閲覧・活用できる状態にすることや、契約期限などのライフサイクルを適切に管理することだ。しかし、Excelなどアナログな管理では業務が煩雑になり、人為的ミスも起こりやすくなる。

一方で、契約管理システムを新たに導入し既存システムと連携をすることで、契約締結のワークフローの業務効率化やセキュリティ対策など内部統制の強化を図ることができる。

以下のページでは、契約書管理のシステム比較や資料一括請求が可能となっている。
ぜひこの機会に、自社にあったクラウドツールを活用した契約書管理を行ってみてはいかがだろうか。

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