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クライアント訪問成功の決め手、場づくりと事前準備にあり ~オフィスのお役立ちコンテンツ 

2024.06.24
広瀬敬代

取引先への訪問は、対面してさまざまな話ができるいい機会。オンラインやメールではわからない相手の表情や、社内の雰囲気を感じることでその後の接し方のヒントを得る絶好のチャンスだ。貴重なチャンスを良い方向にもっていくためにも基本的なマナーを身につけたい。訪問時に覚えておきたいマナーを、訪問前の準備、訪問中、訪問後に分けて紹介する。

訪問前の準備であなたの印象が決まる

準備は、相手先はもちろん、双方が気持ちよく時間を共有するために必要なことだ。
身だしなみやアポイントをとるなど訪問する前に整えておくことは3つ。準備さえしっかり行えれば、訪問時の第一印象が良くなることはまちがいない。

1. アポイントメントをとる

訪問する要件を伝えて、相手の都合を伺うことが重要。飛び込み営業というものもあるが、第一印象は悪くなると覚えておきたい。ビジネスを円滑に進めたいなら、相手の都合を伺い、アポイントメントをとることがマナーの基本だ。

●訪問の要件(担当者としての挨拶、新しい相談事など)を伝えて、都合を伺う
●訪問する際の人数と要する時間を伝える
●相手先の場所を確認する


2. 資料やプレゼンテーションの準備をする

相手の貴重な時間を空けていただくのだから、お話する内容や必要な資料は準備して、時間を有効に活用しよう。名刺は予定人数分よりも多めに持っていくと慌てずにすむ。

3. 身だしなみをチェックする

人は初対面で相手をある程度判断するもの。多くの会社でカジュアルスタイルがOKになっているとはいえ、くしゃくしゃのシャツやジーンズでの訪問は避けたい。清潔感がある服装が必須。初対面なら香水はしない、または控えめに。シャツなどはアイロンをかけよう。意外と見られているのが足元と爪。靴はきちんと磨いて汚れていないものに。爪はきれいに整えておく。長すぎる爪や派手なネイルは避けたい。アクセサリーも控えめが理想的だ。

訪問時は落ち着いて、明るく

訪問が決まったら、落ち着いて行動することが大切。遅刻はもちろん厳禁だ。
そのためには、行き方はあらかじめ決めておき、10分前に到着することを目標に出かける。実際に受付をするのは約束時間の5分前が理想。時間に余裕があれば、気持ちも落ち着く。

目的地に到着したら、ビルの入り口や玄関前で、コートやマフラー等は脱いで手で持とう。夏の場合、上着を脱いでいたら、きちんと着るのがマナーだ。

受付をする時には、会社の代表として伺うという気持ちで、姿勢を正しく、明るい表情で、はきはきと話そう。受付に人がいる場合、または内線電話で直接相手に面会を申し込む場合も、しっかりとした声で分かりやすく話すことで印象がぐんと良くなる。

面会したら次の10項目に気を付けよう。

1. 会議室等に向かう途中で、人とすれ違ったら軽く会釈をする。
2. 会議室に通されたら、まずは下座で待つ。「奥へどうぞ」と声をかけられたら奥へ行く。
3. 「おかけください」といわれてから席に座る。
4. ビジネスバッグなどは座る席の足元に置く。テーブルの上には置かない。
5. 相手が会議室に入ってきたら立って挨拶を。そのあと名刺交換をする。
6. 着席したら時間をいただいたことに対してお礼を。「本日はお忙しいところ、貴重な時間をいただき、ありがとうございます」など。
7. 相手の時間を伺う。「本日は説明に◯分ほどいただきたいのですが、お時間はいかがでしょうか」など。
8. 退室のタイミングは訪れた側から切り出す。「本日はありがとうございました。説明は以上となります。今後ともよろしくお願いいたします。失礼いたします」など。
9. お見送りされる場合、エレベーターならドアが完全に閉まるまで、お辞儀の姿勢で。玄関までお見送りされる場合は、建物の外に出たら、振り返り一礼をする。
10. コートなどは、建物を出てから着る。

訪問の翌日にお礼のメールを

訪問で貴重な時間をいただいたことへの感謝の気持ちを翌日(午前中が理想的)にメールで伝えることで、訪問のマナーは完結する。訪問時に資料不足、または他の課題などが挙がった際には、なるべく早く希望に沿ったものを連絡する旨をメールで伝えることも忘れずに。

訪問時に話した事柄のアフターフォローができると、「この人に任せたい」「一緒に仕事がしたい」と信頼度が高くなる。訪問がスムーズにできると自信にもつながり、仕事が楽しくなるだろう。訪問時のマナーをマスターして自信を身につけよう。