結婚や出産後に就業継続をする女性が増加。女性が働きやすい環境づくりが広がる
株式会社リクルートジョブズ(本社:東京都中央区)の調査研究機関「ジョブズリサーチセンター」は、20~49歳の既婚・子供あり女性2,147人の、2013年と2019年における就業に関する変化レポートを発表。これは、全国18~64歳を対象とした「女性の就業に関する1万人調査」(2019年4月4日発表)をもとにしている。
結婚や出産後に就業継続をする女性が、増加していることがわかる結果となった。
■仕事を選ぶ際の条件に「休暇をとりやすいこと」が重視項目として上昇
「休暇をとりやすいこと」は「休日の日数」を踏まえると、日数の多さではなく、急な休みにも対応してもらえるといった柔軟性が重視されていると考えられる。
■結婚や出産による退職が減り、「子供ができて産休・育児休暇を取得し、就業継続」が増加
「結婚して退職、結婚後無職」34.2%や「結婚して退職、結婚後転職」30.3%が2013年調査より減少している。
一方、出産・育児は「子供ができて産休・育児休暇を取得し、就業継続」15.8%がもっとも増えており、結婚や出産・育児により職場を退職せずに就業継続する女性が増えていることがうかがえる。
結婚や出産を経験しながらも就業継続をする女性が増えている。今後、企業は就業継続できる環境づくりから、子育てや介護等の生活との両立をしながらキャリア形成する職場づくりが重要になっていくようだ。
■女性のキャリア形成を支援する職場
サーティワンのフランチャイズ店を運営する株式会社トクラ。飲食部門の社員のおよそ9割は女性だ。東京都内など静岡県外含む全35店舗のうち5店舗で主婦スタッフが店長として活躍している。
「店長はシフトの他、採用に関する権限もあり、店長自身の出勤時間も含めて、店舗運営の多くを店長がコントロールできるようにしている。
店舗運営の裁量があることは負荷ではなく、家事・育児と仕事の両立をしていくうえで、主婦だからこそ自分で仕事をコントロールできたほうが働き続けやすいのではないか。
マネージャーと業務を分担することで、主婦でも店長業務は可能だ。主婦であること、時間の制約があることは決してデメリットではない」
と、株式会社トクラの社長である手代木社長は考えているようだ。
■まとめ
2013年に比べて、女性の就業率は5割を超え、結婚、出産育児などで退職しない女性も増加していることがわかった。
ライフスタイルが変わる女性にとって、仕事と育児の両立は困難な時もある。今後も「女性が働きやすい会社」づくりに力を入れることが、企業にとって重要な課題となっていくだろう。