学生が求める「理想の面接担当者像」とは?
株式会社リクルートキャリア(本社:東京都千代田区)のよりよい就職・採用の在り方を追究するための研究機関・就職みらい研究所は、大学生・大学院生を対象に「就職プロセス調査(2020年卒)」を実施。就職面接時の対応が、学生の入社意欲を高める重要なカギとなる結果が出た。
■就職内定辞退の理由に「志望する他企業の内定取得」
売り手市場の中、学生の内定辞退の割合は年々上昇しているようだ。企業も内定フォローに時間をかけ工夫しているが、内定辞退に歯止めが効かず、頭を悩ませているという声が多い。
内定辞退の理由では「他に志望する企業の内定を取得した」が45%と半数近くをしめている。そして「年収が低い」という理由が続く。
■「面接など対面での選考」で入社意欲が高まる
就職先を確定した大学生(大学院生を除く)に対し、入社意欲の高まった情報や企業との接触について尋ねた。
「面接など対面での選考」(60.2%)が最も高く、次いで「個別企業の説明会・セミナー」(44.3%)「合同説明会・セミナー」(21.3%)の順となった。
文理別の違いを見ると、文系は「面接など対面での選考」「確定先企業のリクルーターとの接触」が理系と比べ高く、理系は「インターンシップ」が文系と比べ高くなった。
直接企業の人間と接触することで、入社意欲が高まる傾向にあるようだ。
■約4人に1人が、就職活動中に就職確定先企業の志望度が上昇
就職先を確定した大学生(大学院生を除く)に対し、就職確定先の「就職活動開始時点」と「7月1日時点」の入社意欲について聞いたところ、57.2%の学生が「就職活動開始時」での「第一志望群」の企業に就職先を確定させていた。
また、「就職活動開始時」と「7月1日時点」で就職確定先の志望度が上昇した学生は26.1%であった。
■学生が面接担当者に求めるのは「一人ひとりに向き合ったコミュニケーション」
大学生(および大学院生)に対し、「理想とする面接担当者像」について聞いたところ、面接担当者に対し<話を聞いてくれる><掘り下げてくれる><真摯>などを求める内容がみられた。
一人ひとりに向き合ったコミュニケーションを面接担当者に求めているようだ。
■まとめ
売り手市場の就職活動の中で、内定者辞退に頭を悩ませている企業が多いようだ。
今回の調査では、入社意欲が高まった場として、「面接など対面での選考」があげられた。また、学生が求める「理想の面接担当者像」として、しっかり話を聞いてくれる、ということもあげられている。
面接者が学生一人ひとりにしっかりと向き合い、話を聞く姿勢が入社という結果に結びつく可能性もあるようだ。自社の採用面接がどのような雰囲気で行われているか、今一度確認してみる必要がありそうだ。