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社会人1年目の《仕事の悩み》に関するアンケート調査を実施 第1位は「残業が多い」

2020.03.23

ビジネスハックメディア「ビズノート」を運営する株式会社ジャストイットは、社会人1年目の男女100人を対象に、仕事の悩みについてインターネット調査を行ない、その結果を発表した。またアンケート調査で寄せられた仕事の悩みについて、メンタルアップマネージャ大野萌子氏にアドバイスを受け、回答を合わせて発表した。

■調査概要

調査方法:インターネット調査
調査対象:社会人1年目の男女100人
調査実施日:2019年12月27日(金)
調査監修:大野萌子氏(メンタルアップマネージャ)

■社会人1年目の仕事の悩みランキング!1位は「残業が多い」

■社会人1年目の仕事の悩みランキング!1位は「残業が多い」

 社会人1年目の男女100人に、「仕事の悩みで当てはまるもの」を質問したところ、「残業が多い」と答えた人が100人中33人いた。2位に「人間関係がうまくいかない(31人)」、3位が「いつも上司や先輩に怒られる(30人)」という結果となった。4位は「休みが少ない、または休みが取りにくい(28人)」「業務の量が多い(28人)」「 仕事がなかなか覚えられない(28人)」の3つがランクイン。そして5位は23人が「仕事にやりがいを感じない」を選択。

 1位から5位のそれぞれの悩みについて、具体的な体験談とメンタルアップマネージャ大野萌子氏のアドバイスを見ていきたい。

■残業が多い(100人中33人)

 「残業して当たり前の雰囲気があり、定時に業務を終えていても帰るタイミングがわからず、無駄に残ってしまう。みんな残業するつもりで作業をするので、その速度のゆるさにも耐えられない。」(広告制作会社のコピーライター・女性)

 「慢性的な人員不足の会社に勤めている。人手が足りないので、朝から夜遅くまで働くのは当たり前で、家に帰り着くのは24時過ぎ、朝は6時には家を出るという生活。社会人1年目でありながら、これが普通でないということはなんとなくわかっていても、会社の上司におかしいと言える立場でもないので言われるがまま働いている。」(商社の営業職・男性)


大野萌子氏のアドバイス
 この時期は、社風に慣れる、その組織のやり方を学ぶ時期でもあり、多くのことに触れることが後々の糧になることも少なくない。
ただ、許容範囲を大きく逸脱しているにもかかわらず、もともと現場にいる人間にとっては当たり前のことになっていて、問題とみなしていない可能性も高いので、まずは、直属の上司に感じていることを話すことが先決。

■人間関係がうまくいかない(100人中31人)

 「毎日教えてくれる人がかわるので、その人に合わせなくてはというストレスがある。また、人が違えば仕事のやり方も違うのでどれを信じてよいのか分からない。ある人には「そのやり方は違う」と言われることが多々あったが、これは先輩が教えてくれたとも言えずいつもモヤモヤ。仕事のやり方を統一して欲しい。」(看護師・女性)

 「従業員同士の仲があまり良くない。 入社してすぐ仲の良いグループがいくつかできて、自分はどちらかというとおとなしい性格なので、誰かの陰口を言い合うような会話には加われなくて浮いた存在になってしまった。職場にいることが辛い。(食品会社の倉庫内作業・男性)

大野萌子氏のアドバイス
 残念ながら上司や先輩を選ぶことはできない。相性が合う合わない、考え方の違いがあるのは当然だが、何とか折り合いをつけていきたいもの。何よりも業務に支障がないようにすることが大切なので、相手に対して苦手意識があったとしても、疑問や不満があるときには、率直に関わってみて。そのためには、こちらの意向を伝えられる関係性を創ることが第一歩。まずは、相手の話をきちんと「聞く姿勢」を見せることが重要。

■いつも上司や先輩に怒られる(100人中30人)

 「初めこそ「仕事の覚えが早い」だとか「一生懸命やってくれている」と褒めてもらえたが、仕事の量が増えるにつれ優先順位が上手くつけられなくなり、毎日叱責されるように。 仕事を多少減らしてほしいと上司に相談しようとしていた矢先、「まだまだやってほしいことがある。もっと出来るはずだ」と叱責を受けており、そろそろ限界と思っている。」(医療法人の経理職・男性)

 「一つ上の先輩ができる人だったので、その人の一年目の時と同じ仕事量ができないと比べられて、皆の前でよく怒られていた。銀行なので、お客様にも仕事場は見られている状態なので、怒られて涙目になってしまっただけで、「社会人なんだからここで泣くんじゃないよ!」と強く言われ辛かった。裏に逃げ込んでこっそり泣いた。」(地方銀行の銀行員・女性)

大野萌子氏のアドバイス
 厳しく指導するのとハラスメントは別の問題なので、そこは切り分けて対応する必要がある。傷ついた気持ちを話せる場や相手(同僚など)がいるだけで、気持ちの整理に繋がるので、職場内に気持ちや状況を話せる相手を見つけてみて。

■休みが少ない、または休みが取りにくい(100人中28人)

 「週休2日制と聞いていたのに休みは1日しかなく、終電を過ぎても延々と作業させられていた。」(印刷会社の校正スタッフ・女性)

 「一応、土日祝が休みとなっているが、営業なのでお客様の都合によっては土日祝も働かなければいけない。それに、1件も契約を貰っていないと有給休暇を取りたくても、「何で休むの?」と聞かれ、「体調が悪い」と嘘をつくことに。そのため有給休暇はほぼ使った事がない。(生命保険の営業・女性)

大野萌子氏のアドバイス
 締切や納期がある現場では、とにかく終わらせなければならないこともあるが、それが一時的なものではなく常態化しているようであれば、遠慮なく上司に相談を。

■業務の量が多い(100人中28人)

 「ホテルの従業員は仕事量が多くて激務。上司にいろいろと教えてもらうが、忙しいし、覚えることが多すぎてなかなか仕事が身に付かない。また礼儀作法が特に厳しく、入社1年目の自分は、そのことでかなり怒られたことも。テレビドラマで放送してる華やかなホテル業界のイメージは全くない。」(ホテルの従業員・男性)

 「一年目なので毎日新しく覚えることばかりで、たくさんのことを教えてもらうのはありがたいが、優先順位のつけ方がわからず、パンクしてしまいそう。」(旅行会社の店頭営業 女性)

大野萌子氏のアドバイス
 物理的なものはどうしようもないと諦めがちだが、やり方によっては大幅に改善されることも多くある。まずは、自分の処理能力を超えているということきちんと伝えること。その時には感情論ではなく、業務の状況や理解度を具体的に伝えることが重要。

■仕事がなかなか覚えられない(100人中28人)

 「地方銀行の総合職の新入行員で、半年後にはテラーとして銀行の窓口でお客様と接客することが決まっている。後方事務をしながら窓口にいる先輩の仕事を見て覚えるように指示されているが、今は後方事務の仕事を覚えるのに必死で先輩の仕事を見る余裕が全くない。指導員には「大卒の総合職なんだから、自分の仕事をやりながら窓口の仕事を覚えるように。」と突き放されるように言われる。このまま窓口の仕事を覚えられないまま、半年後に窓口で接客することになったらどうしようと毎日不安。(地方銀行員・女性)

大野萌子氏のアドバイス
 管理者には、業務を遂行できるように指導する役割と責任がある。「見て覚えろ」「仕事は自分で探せ」という考えは昔のもの。わからなければ臆せずに質問し解決する姿勢が必要。質問するときは、何となくではなく、悩んでいる点や困っていることを具体的に伝えることが大切。

■仕事にやりがいを感じない(100人中23人)

 「私が配属された部署は営業2人・アシスタント1人(私)の小さな部署で、すべての事務作業が午前中ですべて終わってしまい、あとはひたすら時間潰し。机の整理も書類が入っているキャビネットの整理も入社1ヶ月でしつくしてしまった。仕事に対するやりがいも感じられず、このまま何年も時間潰しの日々が続くのかと思うと憂鬱でたまらない。」(商社の営業事務・女性)

 「大手小売業のバイヤーを志望して入社したが、販売員として店舗勤務している。 覚えることは多いが、覚えてしまえば品出しや売り場作りといった仕事を毎日淡々とこなすだけになり、やりがいを感じられない。(大手小売業の販売員・男性)

大野萌子氏のアドバイス
 やりがいは、ひとによって違うが「自分の仕事が人の役に立っている」「誰かに求められている(感謝される)」という、自分の価値を自他ともに認められることが原動力になるもの。嫌だと思うとすべてにマイナスのバイアスがかかってしまうこともある。見切りをつける前に、どんなことでもよいので、これならだれにも負けないという自信をもてることを見つけてみては。

■まとめ

 社会人1年目のお悩み上位5位と、メンタルアップマネージャ大野萌子氏からのアドバイスを紹介した。社会人として働き出して間もない彼らが感じる、仕事への悩みは「まだ慣れないから」「そのうち分かるようになる」と払拭してよいことだけではなさそうだ。企業側には、働き手の声を受け止め、働きやすい業務内容や体制を整えていくことが求められている。

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