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2023年の平均残業時間は「21.9時間/月」残業時間が少ない職種1位は「一般事務」

2024.01.16

パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:加々美祐介)は、20~59歳のビジネスパーソン15000人を対象に、職種別の残業時間を調査した。

調査結果の詳細はこちら

平均残業時間は前回調査より0.3時間減の21.9時間/月

本調査によれば、2023年4~6月の平均残業時間は21.9時間/月(以下同じ)で、前回から0.3時間減少。1カ月の実働日数を20日とすると、単純計算で1日当たり1時間程度の残業が行われていることが分かる。

過去5年間の推移を見ると、2019年は24.9時間だったのに対し、働き方改革関連法が施行されたことやコロナ禍の影響もあり、2020年、2021年はそれぞれ20.6時間、20.8時間と大幅に減少。その後、コロナ禍で停滞していた経済活動が戻りつつあることを受けて、2022年には22.2時間と増加した。2023年は、21.9時間と減少したものの、2022年とほぼ同じ水準になっている。

平均残業時間の少ない職種1位は「一般事務」

平均残業時間の少ない職種1位は「一般事務」

職種別の調査結果は「一般事務」が残業時間が最も少ない職種1位となっており、8位だった前回から-2.7時間の10.6時間。前回1位だった「秘書/受付」は前回から+1.4時間の11.4時間で2位となった。また、2位から5位に大きな変化はなく、今回3位の「医療事務(12.0時間)」4位の「美容関連職(理美容/エステ/マッサージ)(13.0時間)」5位の「営業事務(13.3時間)」はそれぞれ前回調査でも5位以内だった。

TOP20の中で前回調査から大きく残業時間が減ったのは下記の4職種で、いずれも前回TOP20圏外からのランクインとなった。

15位「品質管理/品質保証(素材/化学/食品系)(前回:22.2時間→今回:15.5時間)」
17位「社内SE(前回:21.5時間→今回:16.0時間)」
19位「Webエンジニア(前回:24.9時間→今回:17.4時間)」
20位「食品メーカーの営業/消費財メーカーの営業(前回:24.1時間→今回:18.2時間)」

職種分類別で見ると、1位の「一般事務」を含む「事務/アシスタント」が10位までに5職種、20位以内では7職種ランクインし、前回調査と同じくいずれも最多となっている。

なお、平均残業時間が多い職種の1位は、前回と同じく「プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web/映像関連)」で、前回から+5.1時間の42.2時間となっている。

年代×職種分類別 すべての年代で「事務/アシスタント」の平均残業時間が最少

年代×職種分類別 すべての年代で「事務/アシスタント」の平均残業時間が最少

年代×職種分類別で平均残業時間を見てみると、前回と同じくすべての年代で「事務/アシスタント」が最も少ない結果となっている。また、「事務/アシスタント」と「IT/通信系エンジニア」は、前回調査と比べてすべての年代で平均残業時間が減少している。

残業が多い年代×職種分類のTOP3は、1位が前回に引き続き「30代×クリエイティブ」の30.9時間、2位も前回と同じく「30代×建築/土木系エンジニア」の30.0時間、3位は「50代×建築/土木系エンジニア」の28.5時間となった。

調査概要

対象者:20~59歳の男女
雇用形態:正社員
調査方法:ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査(ネットリサーチ会社保有のデータベースを元に実施、doda会員登録の状況については不問)
実施期間:2023年8月23日~9月1日
有効回答数:15000件
※ウェイトバックは、正社員の地域・年代・性別に合わせて実施

まとめ

働きやすい環境整備のため、残業時間を削減する取り組みは重要だ。株式会社矢野経済研究所の調査では、企業の業務プロセスを外部企業に委託するBPO(Business Process Outsourcing)サービスの市場規模は伸び続けており、2022年度は推計4兆7千億、2026年度には5兆円を突破すると予測している。より効率的な業務体制の構築にあたって、BPOサービスの導入も検討してみてはいかがだろうか。

出所:(株)矢野経済研究所『2023-2024 BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場の実態と展望』2023年10月27日発表)

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