マネージャーの約6割「支援・サポートが不十分と感じる」、離職を検討する人も Smart相談室調査
株式会社Smart相談室(本社:東京都港区、代表取締役・CEO:藤田康男)は、部下を3人以上持つマネージャーの会社員540名を対象に、マネージャーに対するサポート体制について実態を調査。マネジメント層が望む支援やサポートを明らかにした。調査結果をみると、不十分な支援体制により、離職や休職を考えた経験のある人も少なくないようだ。
調査概要
◆調査方法:インターネット調査
◆調査期間:2024年7月5日〜7月8日
◆有効回答:部下を3人以上持つマネージャーの会社員540名
◆出典:マネージャーに対するサポート体制に関する実態調査(株式会社Smart相談室)
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない
75%がマネジメントに課題感 「仕事量の偏り」「指示の難しさ」など
まず、マネジメント業務に関する課題・悩みの有無を質問したところ、「非常にある(28.8%)」「ややある(46.9%)」合わせて、回答者の75.7%が課題感を持っていることが明らかに。「非常にある」「ややある」と答えた人にその内容を尋ねると、「人により仕事量の偏りが出てしまう」「指示が伝わりづらい」「チームの生産性が向上しない」「マネージャーである自分が仕事を抱え込んでしまう」といった回答が上位に挙げられた。
また、部下とのコミュニケーションにおける課題・悩みについて聞くと、「部下のスキルアップの支援が難しい(37.0%)」「部下に仕事の指示がうまく伝わらない(32.0%)」「部下の意見を引き出すことが難しい(30.7%)」が上位に。自由回答では「在宅勤務のためオンラインでの打ち合わせだけとなり、表面的な部分しか見えず、部下が何かに困っているかがわかりにくい」「どのラインがパワハラになるか難しく指導しにくい」といった声も寄せられたという。
業務への支援・サポートが不十分なため離職を検討する人も
勤務先での支援・サポート体制についても質問。マネジメント業務に関する悩みを相談できているかどうかを尋ねると、「あまりできていない(36.9%)」と「全くできていない(13.7%)」を合わせて半数以上が職場で相談できずにいることが判明した。
また「勤め先で、マネジメント層に対する支援・サポートが十分に提供されていると思うか」という質問に対しては、「全くそう思わない(16.8%)」「あまりそう思わない(42.6%)」が合わせて約6割に及んでおり、多くのマネージャーが職場でのサポートが不十分だと感じていることがうかがえる。
さらに「日々の業務の忙しさやマネジメントの悩みを相談できないことが原因で離職を検討したことがあるか」を問うと、「何度もある」「数回程度ある」合わせて51.7%が「ある」という結果となった。
マネジメント層が望む支援やサポートは?
では、具体的にどのような支援を求めているのだろうか。「自身を含めたマネジメント層に対して、どのような支援やサポートがあればうれしいか」という質問への回答には、「マネジメントに関するコーチングの実施」「部下の業務スキルのトレーニング支援」「悩みを相談できる場所・機会の創出」「部下のメンタルケアのサポート」といった声が上位に並んだ。
まとめ
今回の調査結果を受けて、Smart相談室は「マネジメント層の負担軽減と職務満足度の向上は、組織全体の生産性や革新性を向上させる上でも重要」と解説している。企業の持続的な成長に向けて、自社におけるマネージャーへのサポート体制の改善を検討してみてはいかがだろうか。