ミドルマネジメント層の能力開発が企業の持続的成長のキーに? One人事調査
ワンストップ人事労務システム「One人事」を提供するOne人事株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:唐沢雄三郎)は、全国の人事担当者242名を対象に「人事部門の役割と人材マネジメントに関する意識調査」を実施。リスキリングや人的資本の情報開示に伴う業務など、人事担当者に求められる役割が複雑化する中、今まで以上に経営層のパートナーとしての役割も重視されている可能性があるとして、人事部門の役割や人材マネジメントにおける課題を明らかにした。
調査概要
調査名:人事部門の役割と人材マネジメントに関する意識調査
調査期間:2024年9月20日〜2024年10月3日
調査対象:「HRpro」会員(上場および非上場企業の人事責任者・担当者)
有効回答数:242名
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査企画:One人事株式会社
提供:One人事
出典元:One人事株式会社
人材マネジメント上の課題と重視している人事部門の役割
本調査ではまずはじめに、人材マネジメント上の課題について質問。上位には「ミドルマネジメント層の能力開発(50%)」「次世代の経営人材の育成と登用(45%)」が挙げられ、ミドルマネジメント層の育成が企業の課題となっていることが明らかになった。そのほか、従業員のエンゲージメント向上にも直結する「社員のモチベーション向上・リテンション(46%)」も上位になっている。
続いて、人事部門の役割として最も重視するものを尋ねる項目では「経営戦略・事業戦略にマッチする人事戦略・組織構築を行うこと(40%)」が上位となり、企業の目標を達成するために、適切な人材の確保・配置、育成など従業員が能力を最大限に発揮できるよう人事部門の戦略が問われている様子がうかがえる結果となっている。
タレントマネジメントシステムの活用状況
次に本調査では、タレントマネジメントシステムを導入しているか質問。「導入している(20%)」「導入しているが活用しきれていない(16%)」と、3割超がタレントマネジメントシステムを導入していることが明らかになった。
タレントマネジメントシステムを導入している目的としては「人事考課やアセスメントを運用するため(53%)」「人事情報の統合データベースとして(52%)」「計画的な人材育成と配置転換のため(42%)」が上位に並んでいる。
また、タレントマネジメントシステム導入後の課題としては「収集するデータの整理(41%)」「複数のシステム間のデータ連携(36%)」「過去データの取り扱い(32%)」などが上位に挙げられており、人材データの収集と管理にばかり時間や労力がかかっているケースも多いと推察される結果となった。
まとめ
マネジメントにおいて、特に次の世代を担う人材の能力開発や育成に課題を感じている人事担当者が多い実態が明らかになった。企業の持続的な成長のためにも重要な役割であり、課題感を抱く担当者が多いことも納得だ。
事業環境の変化が激しい今こそ、経営戦略と連動した人事戦略の重要性が増していると考えられる。企業の目標を達成するためにも、適切な人材の確保はもちろん、配置、育成と、人事部門の手腕が問われるだろう。
同社はタレントマネジメントシステムの活用状況についても調査しており、3割超の企業で導入されていることが判明。一方で、十分に活用できているとは言い切れない結果も報告されている。人材マネジメントの支援ツールとして活用を検討する際は、自社の導入目的や課題とサービスの強みがマッチしているかを見極める必要がありそうだ。