管理職になって転職を考えた女性が約7割 JAC Recruitment調査

株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長:田崎ひろみ)は、運営する転職サイトにて、管理職の女性505名を対象に「女性管理職のキャリア選択と転職」に関する調査を実施。女性管理職のキャリア志向、満足度、転職意向、そして転職に求めるサービスなど、多角的な視点から実態を明らかにした。
調査概要
「女性管理職のキャリア選択と転職」に関する調査
調査期間:2025年6月6日~9日
調査方法:インターネット調査(PRIZMA)
調査対象:管理職の女性505名
調査実施:株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント
出典元:【調査レポート】女性管理職の約7割が転職を検討(株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント)
志望して管理職になった女性は6割超

本調査結果をみると、現在管理職として働く女性のうち62.2%が「もともと管理職になりたいと思っていた」と回答したことがわかる。
その理由としては「キャリアアップのため(49.7%)」「収入を増やしたかった(45.9%)」「自分の能力を試したかった(27.1%)」などが多いようだ。また「責任のある仕事に挑戦したい」「より大きな裁量を持ちたい」「他の女性管理職に刺激を受けた」などの回答も一定数寄せられたという。
また、現在管理職として働く女性のうち、71.1%が「管理職になってよかった」と感じていることも明らかになった。同社はこの結果から、管理職としての役割が女性のキャリア形成にポジティブな影響を与えていると分析した。
女性管理職が感じるキャリアの達成感と現実的な負担

本調査では続いて、女性管理職の多くが、管理職としてのキャリアに達成感や充実感がある一方で、現実的な負担も抱えていることを報告している。
「管理職になってよかった点」
●年収が上がった(50.7%)
●自分の成長を実感できた(34.5%)
●社内でのキャリアパスが明確になった(34.3%)
●意識を持って仕事に取り組むようになった(32.6%)
●業務量が多い(37.2%)
●責任の重さに対するプレッシャー(31.3%)
●時間に余裕がない(29.5%)
●部下の指導・育成がうまくいかない(26.7%)
約4割が管理職を目指して転職 約7割は管理職になってから転職を検討

本調査ではさらに、女性管理職のうち、39.0%が「管理職になれる環境がなかったため、転職した経験がある」と回答したことが明らかになった。
一方で、現在管理職として働く女性のうち、67.7%が「管理職になってから転職を考えたことがある」と回答したことも判明。転職を考えた理由としては、以下のような声が多く寄せられたという。
●ワークライフバランスを見直したい(37.7%)
●年収・待遇を上げたい(29.5%)
●現職での評価や昇進に不満がある(22.5%)
●より上位の役職や責任を求めてキャリアアップしたい(21.4%)
●職場の人間関係に問題がある(21.1%)
●ライフイベント(出産・育児・介護など)に対応できない(20.8%)
●管理職としての成長機会が限られている(20.5%)
まとめ
本調査結果から、転職が女性にとって管理職としての可能性を広げるための戦略的な手段となっている様子や、管理職としての負担が転職志向を高めている実態が明らかになった。管理職としての悩みには精神的・時間的な負担を感じているとの声が寄せられており、働き方の柔軟性や支援体制の整備が求められているようだ。
しかし女性管理職の7割超が「管理職になってよかった」と回答している点も見逃せない。もともと管理職を志望していた人の割合を上回っており、管理職としての経験が与えるポジティブな影響は大きいと考えられる。
女性管理職にとってより働きやすい環境が整備されれば、男性管理職にもいい影響がもたらされ、社内全体のキャリア志向を高めることにもつながるのではないだろうか。管理職の働き方について自社で今一度検討する機会としていただきたい。