体調より仕事優先?30代〜50代が経験した昭和的職場文化への20代の印象と価値観 Job総研調査
パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関、Job総研は、「はたらく現場での疑問」を収集する「Job weeQ」を通じて匿名社会人男女を対象に、社会人生活で経験した「本当にあった怖い時代」のエピソードやそれに対する意見を募集及び調査を行なった。時代が進むごとに変化を遂げる職場の風潮・文化。令和に入り、職場におけるさまざまな規制やガイドラインが増加している。その中で本調査では、昭和文化を経験した30代〜50代のエピソードに対する20代の印象や価値観を明らかにした。
調査概要
参加対象者:現在職を持つJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
実施期間:2024年11月13日〜11月25日
総投稿数:400件
調査方法:インターネット調査
出典元:Job weeQで「本当にあった怖い実体験」を募集しました(パーソルキャリア株式会社)
本当にあった怖い時代の経験 30〜50代の約9割が経験
本調査では30代〜50代を対象に「昭和あるある」や、他の世代が知ったら驚きそうな苦労話として「本当にあった怖い時代」の経験有無について質問。その結果「ある」が88.0%で9割近くに及んだという。
実際に経験したエピソードの一部として、以下が紹介されている。
・体調を崩し2日休んだら、気合いが足りないと叱責され、始末書を書かされた
・新人は定時より30分以上前に着いておき、朝早く来て机を拭いたりするのが当たり前だった
・女性がお茶汲みする会社にいた。誰が何を飲むか、砂糖がいくつ必要かは当たり前に覚える文化だった
・24時間寝かさない新人研修に参加したことがある
・風邪は土日に引くように!と社内規則に書いてある会社にいた
続いて、30代〜50代の経験談に対する20代の価値観を調査した結果が報告されている。「体調不良が評価に影響する」経験談については、20代の51.0%が「評価優先ではたらく」と回答し「体調優先で休む」は49.0%であったという。
次に「朝早くの準備・雑務は新人が担当する」についての20代の価値観を調査した結果、20代の93.0%が「当たり前だと思わない」と回答したことが明らかになった。
まとめ
本調査では20代の約半数が体調より仕事(評価)を優先すると回答している。しかし現代では、体調不良を評価に反映させれば、パワハラに該当する可能性も。実際には評価に反映されないとしても、影響するかもしれないという不安や、職場の雰囲気によって、休みを取りにくいと感じることもあるだろう。体調が悪い時に安心して休養が取れる職場環境を作る必要がありそうだ。
また、早朝の準備や雑務に対する価値観も変化している様子がうかがえた。30代以降の世代にとっての「当たり前」は、20代にとっては「当たり前ではない」ことの方が多いのかもしれない。改めて価値観を押し付けていないか、見直すべき慣習や風習が社に残っていないか、見直す機会としてみてはいかがだろうか。