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年収への満足度・納得感を高めるカギは「評価」と「相性」 リクルートMS調査

2025.07.30

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都港区 代表取締役社長:山﨑淳)は、昨年度に続き、今年度も従業員規模が50名以上の企業に勤める25歳~59歳の正社員7105名に対して『働く人の本音調査2025』を実施。第1弾のレポートとして、働く人たちがマネジメントについてどのような希望をもち、マネジメントの実態をどのように捉えているかと「年収への満足度」との関係性にまつわる分析結果を公開した。

調査概要

調査目的:働く人の人材マネジメントに対する希望とその実態、それらとエンゲージメント・意識・特性の関係を明らかにするため
調査対象:従業員規模50名以上の企業で働いている25〜59歳の正社員/大卒もしくは大学院卒/一部業種を除外、役員以上の役職者を除外
出典元:【年収への満足度】「組織風土との相性」のほか、若手層は「個人の成果」、中堅・ベテラン層は「希望と実態の一致」が鍵に「働く人の本音調査2025」第1回を発表(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)

年収への満足度・納得感を高める鍵は「収入」だけではなかった

年収への満足度・納得感を高める鍵は「収入」だけではなかった

本調査ではまずはじめに、年代別に年収への満足度を比較。全体の傾向として「年代が上がるほど、年収に満足している人が増える」という結果が報告されている。また、年収への満足度を左右する要因として「自身がどのような観点で評価されていると感じているか」「職場との相性をどう捉えているか」といった“納得感”の有無が関係していることが確認されたという。

さらに、20代では「自分の頑張りがきちんと見られているかどうか」が、年収の満足度と関係していることが明らかになった。特に「個人の成果を評価してほしい」という希望に対して、会社の評価が「チーム全体の成果重視」になっている場合、年収に対する納得感が大きく低い傾向が見られたという。

また、30〜50代においては、評価や制度に対する希望と実態のズレが、複数の観点で満足度と関係していることが判明。「希望」と「実態」の一致・不一致によって、年収への納得感に差が生まれている傾向は20代よりも差が大きく、ミドル層にとっては多面的な納得感が重要であることが示唆された。

「組織風土との相性」が重要な要素に

「組織風土との相性」が重要な要素に

本調査では、年収への満足度に関係するもうひとつの重要な要素として「組織風土との相性(組織フィット)」があると解説されている。ここでいう組織フィット度とは、個人のパーソナリティタイプと職場の風土や価値観の一致度合いを指すという。

組織風土との相性(いわゆる“フィット感”)の高低別に、年収満足度を比較した結果、20〜50代のすべての世代において「この職場は自分に合っている」と感じている人ほど、年収に対する満足度が高いという傾向が明確に表れたことがわかった。

この結果から、たとえ報酬水準が一定以上であっても、職場の仕事の進め方や雰囲気、価値観といった「働く環境との相性」が悪い場合、年収への満足度は下がる可能性があると考えられる。

まとめ

本調査では、特に20代と30~50代で「評価に求める観点」が異なり、その違いが年収満足度と関係することが明らかになった。また、世代を問わず重要な要素となっているのが、組織風土とのフィット感であることも判明している。

同社は、評価制度や賃金制度といった仕組みだけでなく「どのような観点で評価されるか」「どのような組織風土や価値観のもとで働くか」といった要素が、年収満足度を左右する重要な要因となっていることを報告。世代ごとの価値観に寄り添った制度設計や個別フォローが、これまで以上に重要であるとの見解を示した。改めて自社の取り組みを見直す機会としてみてはいかがだろうか。