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外国人材の6割超が「日本での長期的キャリア形成」を希望 ヒューマンHD調査

2025.08.01

ヒューマンホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:佐藤朋也)は、グループ会社で人材事業を展開するヒューマングローバルタレント株式会社が運営する転職・求人情報サイト「Daijob.com」の外国籍登録者を対象に「外国人材の日本での仕事観とキャリアに関する実態調査2025」を実施。外国人材の受け入れ、そして定着のためのヒントとなることを目的としており、第1弾のレポートとして「仕事観」に関する調査結果を報告した。

調査概要

期間:2025年7月7日~7月16日
対象:現在日本で働いてる、または過去に日本で働いた経験があるDaijob.comの外国籍登録者
回答数:280名
方法:インターネット調査
出典元:【外国人材の日本での仕事観とキャリアに関する実態調査2025 vol.1】外国人材の6割以上が「日本での長期的キャリア形成を希望」ー報酬設計とキャリア支援の在り方が外国人材定着の分かれ目ー(ヒューマンホールディングス株式会社)
※調査結果の構成比は小数点2位以下を四捨五入して算出しているため、合計値は必ずしも100%とはならない

半数以上が日本での仕事に満足 メリットは「治安や生活環境の良さ」

半数以上が日本での仕事に満足 メリットは「治安や生活環境の良さ」

本調査ではまずはじめに「日本での仕事の満足度」について質問。その結果「満足(29.3%)」「やや満足(25.7%)」と、半数を超える人が満足していることが明らかになった。なお「不満」「やや不満」の合計値は24.7%と3割未満であった。

「日本で働くメリット」については「治安や生活環境が良い(65件)」「給与(50件)」「長期雇用の文化(46件)」「健康保険・年金制度(43件)」などが上位に挙げられている。

一方で「外国籍従業員専用のサポート制度(18件)」「性別や国籍に関係ない透明な評価基準(8件)」といった、キャリア構築に関連するものを挙げた人は少数派。この結果について同社は「今後、改善していく余地が示唆された」と解説している。

日本の労働環境で「優れていること」と「改善するべきこと」

日本の労働環境で「優れていること」と「改善するべきこと」

次に本調査では、日本の労働環境で優れている点について質問。「給与(19.1%)」「安全な労働環境(16.6%)」「仕事の安定性(14.0%)」「長期雇用の文化(11.9%)」などが特に評価された。

一方で、改善するべきと感じる点については「ワークライフバランス(21.8%)」が最も多く挙げられた。日本の働き方に対する課題が、外国人材にとっても課題となっていることがわかる。

同社は注目すべき点として「優れていると感じる点」で最多だった「給与(18.2%)」が、改善点としても上位に挙がっていることを挙げている。近年の円安や生活コスト上昇を背景に、実質的な手取りの低下を懸念する声が増えている可能性を指摘した。

6割超が「日本で長期的にキャリアを構築したい」と回答

6割超が「日本で長期的にキャリアを構築したい」と回答

続いて本調査では、今後のキャリアについて質問。その結果「日本で長期的にキャリアを構築したい」との回答が65.0%と過半数を大きく上回った。外国人材の多くは日本を「中長期的なキャリアの場」として前向きに捉えているといえる。一方で、キャリア構築については「日本の労働環境における改善点」としても指摘されており、キャリア支援の充実が求められていることがうかがえる。

「日本で現実的に希望する目標年収額」については「300万円~400万円未満(15.7%)」「400万円~500万円未満(15.4%)」「500万円~600万円未満(11.4%)」に回答が集中。300万~600万円の範囲に42.5%が分布していることが判明した。

まとめ

外国人材の半数超が日本で働くことに満足しており、6割超が「長期的なキャリアを望んでいる」ことがわかった。一方でワークライフバランスや、キャリア構築に関する課題感も明らかになった。今後、改善に向けた取り組みが重要となってくるだろう。

多様な人材が働きやすい環境を整備することは、人手不足解消の観点からも肝要だ。労働環境を見直す際の参考にしたい。