女性の5割超「男女の賃金差異」に不公平感 ビースタイルグループ調査
株式会社ビースタイル ホールディングス(本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)が運営する調査機関『しゅふJOB総研』は『男女の賃金格差』をテーマに、主婦層を中心とする就労志向の女性にアンケート調査を実施した。
調査概要
調査手法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:874名 ※女性のみ
調査実施日:2025年5月19日~2025年5月31日
調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者
出典元:<男女の賃金差異>女性は賃金差をどう感じてる?「不公平ある」53.8% 3年前より8.2ポイント減少(株式会社ビースタイル ホールディングス)
「男女の賃金差異」不公平を感じる女性は減少傾向も半数超
本調査ではまずはじめに「同じ仕事をしているのに、女性と男性との間で賃金差があり不公平だと感じたことはありますか」と質問。その結果、53.8%が「ある」と回答した。3年前に同社が実施した調査(※)と比較すると、8.2ポイント減少したという。
続いて「ある」と答えた人にどの「ような不公平を感じたか」を質問。その結果、82.9%が「男性の方が賃金が高く、女性は低い」と回答している。一方で「女性の方が賃金が高い場合も、男性の方が高い場合もある(11.7%)」「女性の方が賃金が高く、男性は低い(1.3%)」との回答もあった。
※参考:就労志向の女性に聞く、男女の賃金差で不公平を感じたことある? 「ある」62.0%、「男性の方が賃金が高く、女性は低い」81.3%、男女賃金差公表で「何も変わらない」:45.5%(株式会社ビースタイル ホールディングス)
差異に納得できる理由と公表による変化は?
さらに本調査では「同じ仕事をしているのに賃金に差がつくとしたら、どういう理由であれば納得感がありますか」と質問。上位の回答には「仕事への責任の重さで差がつく時(62.7%)」「深夜など働く時間帯の違いで差がつく時(54.0%)」「雇用形態の違いで差がつく時(50.1%)」が挙げられている。「いかなる理由であれ、納得感はない(5.0%)」との回答は1割に満たず、理由次第で納得できると考えている人が圧倒的に多いことが分かった。
次に、「女性と男性の賃金差を公表することが法律で義務づけられたことによる変化」について質問。「女性と男性の賃金差が縮まった(13.7%)」は1割程度にとどまり「何も変わらない」「わからない」との回答が合わせて8割を超えたことが明らかになった。
まとめ
常用労働者301人以上の企業に「男女の賃金の差異」の公表が義務化されてから3年が経過した。しかし、公表の義務化により「賃金差が縮まった」との回答は1割程度にとどまっており、現場に大きな変化は生まれていない様子がうかがえる。
実際に賃金差異に不公平を感じる人の割合は3年前と比較してやや減少傾向にあるものの、依然として半数を超える人が不公平を感じているのが実態だ。
本調査では理由次第で差異に納得できる人が圧倒的に多いことも判明しており、不公平感の解消に重要なのは「明確な理由」といえる。賃金差異への不公平感は表には出にくいものの、退職の原因になることも少なくない。賃金制度の基準が不明瞭になっていないか、改めて見直したい。











