2025年、上場廃止前提の「TOB・MBO」112社 TSR調査
株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は、2025年上場企業「TOB・MBO」動向調査を実施。2025年に上場廃止を前提にした株式公開買付け(以下、TOB)は80社、および経営陣による買収(以下、MBO)は32社で合計112社にのぼることを報告した。なお、本調査は今回が初めての実施。
調査概要
※本調査は、自社開示、金融庁・東証などの公表資料に基づき、2025年内にTOB・MBOの実施を開示した企業を集計(進行中、および今後開始の企業も含め、2026年1月15日までの開示が集計対象)
※同一企業に複数のTOB・MBOが発表された企業は、上場廃止を前提とするTOB・MBOが開始予定、進行中、成立のいずれかの場合にカウントした。上場維持のTOB・MBOが成立した場合でも、当初上場廃止予定だったTOB・MBOが不成立となった場合は不成立にカウントした。
※ TOKYO PRO Marketだけの上場企業、不動産投資法人(REIT)は除外した。
※「親会社系」は発表前の保有割合が50.0%以上、「大株主」は発表前の保有割合が50.0%未満で、被買収企業による直近の開示で大株主名簿に記載がある企業を対象にした。ただし、ファンドは除外した。
出典元:2025年、上場廃止への「TOB・MBO」は112社 TOBの買い手は約30%がアクティビストを含む「ファンド」(株式会社東京商工リサーチ)
2025年に発表の上場廃止を前提とするTOB・MBOは112社
TSRの発表によると2025年に上場廃止を前提とするTOB・MBOの実施を発表した上場企業は112社。内訳はTOBが80社、MBOが32社だった。
TOB80社の買い手の内訳については、アクティビストを含む「ファンド:22社(構成比27.5%)」。親会社や親会社が株式取得のため設立した会社などの「親会社系:18社(同22.5%)」。そのほか「同業他社(大株主以外):15社(同18.7%)」「大株主(ファンドを除く):14社(同17.5%)」「その他:11社(同13.7%)」だった。
上場区分は「プライム」が最多に
上場区分別の分析では「プライム:49社(構成比43.7%)」が最多だった。次いで「スタンダード:47社(同41.9%)」が続き、新興企業の多いグロース市場は、2024年1月以降に上場した企業に割り当てられるアルファベットを含む証券コードの企業も1社(レジル株式会社、176A)あった。
東証によるグロース市場の上場維持基準の変更は、上場を目的にした「上場ゴール」を防止したい狙いがあるようだ。
まとめ
TOB・MBOが増加している傾向は、経営判断ににも大きな影響を及ぼす。取引先や同業他社の動向にアンテナを伸ばしておくことが不可欠といえるだろう。
もちろん、自社のTOBやMBOも想定される。その場合、頻発することではないため、経験者はおろか社内にノウハウがない業務が、バックオフィスに集中することが予想される。過去にTOBやMBOを行った企業のケーススタディを調べるなどしておきたい。











