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「人手不足倒産」2026年上半期最多、賃上げ倒産1.7倍に TSR調査

2026.10.14
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株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は、2026年度上半期(4~9月)の全国企業倒産のうち「人手不足」関連倒産を抽出し、動向を分析した。

調査概要

調査名:2026年度上半期(4~9月)の「人手不足」倒産動向
調査期間:2026年度上半期(4~9月)
調査対象:全国企業倒産(負債1000万円以上)のうち、「人手不足」関連倒産
対象となる倒産:求人難、従業員退職、人件費高騰による倒産
調査主体:株式会社東京商工リサーチ
出典元:年度上半期の「人手不足」倒産 過去最多の240件 深刻な“賃上げ疲れ”、『賃上げ倒産』が1.7倍に増加(株式会社東京商工リサーチ)
※後継者難による倒産は対象外

人手不足倒産が過去最多 5年連続で前年同期を上回る

人手不足倒産が過去最多 5年連続で前年同期を上回る

TSRの報告によると、2026年度上半期の「人手不足」倒産は240件。前年同期の205件から、17.0%増加した。年度上半期としては、これまで最多だった前年同期を上回り、過去最多を更新。コロナ禍の2021年度上半期の26件を底に、5年連続で前年同期を上回っている。

なかでも「人件費高騰」は130件で、前年同期の74件から75.6%増加。人手不足倒産全体の54.1%を占めた。人材確保をめぐる人件費負担が、人手不足に関連する倒産の大きな部分を占める結果となっている。

資本金1000万円未満が66.2% サービス・建設業で6割

人手不足倒産を資本金別にみると、1000万円未満が159件で前年同期比33.6%増となり、構成比は66.2%に達している。倒産形態では破産が229件で、全体の95.4%を占めた。

産業別では「サービス業他」が91件で最多となり、前年同期比21.3%増。次いで「建設業」が55件で同5.7%増となった。両産業で全体の60.8%を占めており、人手への依存度が高い産業で人手不足倒産が目立つ結果となった。

まとめ

今回の調査で注目されるのは、人手不足倒産の増加だけでなく、その内訳として「人件費高騰」による倒産が大幅に増えている点だ。人材を確保するための人件費負担が、企業の事業継続にも影響する状況が数字から確認できる。

さらに、10月以降は全国で最低賃金が引き上げられており、物価高と人件費上昇が続くなか、TSRは「『賃上げ疲れ』が顕在化し、人手不足倒産の増勢が続いている」と分析している。

人手不足への対応は「採用できるか」という人材確保の問題だけでなく「確保した人材の人件費を継続的に負担できるか」という経営上の大きな課題になりつつある。採用や定着の施策だけでなく、人件費の上昇を踏まえた人員配置や働き方の見直しなど、持続的な人材確保につながる取り組みを検討していきたい。