経営者は人を取るな

　最近では黒字企業が早期退職を募集するという先進的な経営が増えています。これに対しメディアや一部の人からはやり過ぎじゃないかという意見も出ていますが、赤字に陥って急遽リストラされるより遥かにましです。社員も自分の人生プランをリストラされるよりも余裕を持って考えることができます。

個人の時代が来るという錯覚

　最近はランサーズやクラウドワークスなど個人で仕事をする人が増えています。当然、サラリーマン時代よりも稼いでいる人もいれば、その逆の人もいます。将来の年金問題や定年までリストラされずに働けますか？などサラリーマンを煽るような広告が増えています。個人で稼げる力を付けましょうや独立起業をしましょうなど高額なコンサルや塾を売る胡散臭い商売も増えています。書いてあることは素晴らしいのですが、なかなか書いてある通りになりません。書いてある通りになればみんなが億万長者になっています。しかし、現実は起業後の５年生存率は１５％です。甘い言葉に乗りたい気持ちは分かります。私もなんだかんだで数百万円をコンサルなどに突っ込んでいます。（笑）でも、自己資金でやることをお勧めします。万が一、失敗しても借金は残らないからです。倒産での借金は普通の人は返すことが大変なので、借りても個人の限度額程度に抑えましょう。因みに、私の知り合いのベンチャーも起業後半年で倒産しました。素晴らしいビジネスモデルでしたが、それ以外の要因で倒産です。多額の借金だけが残ったそうです。この話はまた別の機会に。

　話を元に戻すと、今現在、フリーランサーから社員に戻るという人も増えています。結局のところ、弱肉強食の世界なので会社の看板や組織力が無ければ戦えないということです。ITの世界は突出した人や努力を怠らない人は継続しやすいですが、一度でも体調などを崩してしまったらその先は見えません。一人で戦うのではなく、継承や伝承をしていける組織を作ることが大事になります。しかし、今よりは個人の力は増すでしょうね。

経済ショックの到来

　２０２０年、東京オリンピック、インバウンド増加、アメリカ大統領選挙とイベントが目白押しでしたが、ここにきて新しい伝染病が世界に猛威を振るっております。この影響が新たな経済ショックになるのか？または、新しい出来事が勃発するのか？気になるところですが、金融的にも経済的にもこの辺で一度大きな不景気の波が来ることは歴史が物語っています。これから下振れしていく経済が分かっていて、人手不足だから人を取りたいと思いますか？一時的に人が居れば売上が上がるかもしれませんが、その後のことは後で考えようと決め込みますか？今、人が取れないということは、これからもっと人が取れなくなる時代が来るということです。だからこそ人手不足は、如何に人に頼り過ぎない仕組みに変えていくことを考えるいい機会です。人が居ないなら居ないなりに、お金が無ければ無いなりに、モノが無ければ無いなりに仕組みを再構築することが大事です。最初は出来ないと思いがちですが、みんなで考えれば意外と策はあります。人を取るのではなく、人を取らないでどうやっていくかを考える。人を取ることに時間を割くなら、人を取らないでどうやっていくかを考える方が建設的です。今やっているあなたの仕事は、本当にあなたがやるべきですか？
決してRPAも安易に使ったらダメですよ！

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