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原価管理システムとは?メリットやおすすめ3選、選び方のポイント

2022.12.06
オフィスのミカタ編集部

原価管理システムとは、企業経営において重要となる原価を効率的よく管理できるシステムのこと。原価管理の手間や負担を削減するため、原価管理システムについて詳しく知りたい担当者もいるのではないだろうか。本記事では、原価管理システムの概要やメリット、おすすめのシステム3選と選定ポイントを解説する。

目次

●原価管理システムとは?
●原価管理システムを導入するメリット
●原価管理システムの選び方。押さえておきたいポイント
●原価管理システムのおすすめ3選
●まとめ

原価管理システムとは?

原価管理システムとは、原価計算や分析、原価管理などを行うためのシステムのこと。原価計算システムは単体で利用することはほとんどなく、会計管理システムや販売管理システムなど基幹システムと連携したり、「ERP(統合型基幹業務システム)」の機能のうちの一つとして利用するケースが多い。

そもそも原価管理とは、利益を上げるために製品やサービスの原価を管理する手法のことだが、原価管理システムを活用すれば、複雑な原価計算や分析を効率的に行える。

原価管理システムの基本機能
原価管理システムの主な基本機能は以下の通り。

・原価計算機能:費用項目ごとに標準原価(予算)や実際原価(実績)、個別原価計算や総合原価計算といったさまざまな原価計算ができる機能
・原価差異分析機能:目標とする原価(標準原価)に対する実際原価との差異を分析できる機能
・損益計算機能:製品・部門別で、損益や月次、四半期ごとの損益を計算できる機能
・配賦計算機能:複数の製品や部門を横断して発生する費用について、独自の基準やパターンを使って計算する機能
・原価シミュレーション機能:原価の変動を予測することで、リスク管理や経営戦略に役立てる機能
・システム連携:原価計算に必要な会計管理システムや販売管理システムなどさまざまなシステムと連携し、データを共有できる機能

システムにより備わる機能は異なるが、原価管理を適正化し、合理的な経営判断に役立つ機能が備わっている。

関連記事:『原価管理とは?目的や重要性、管理の手順やおすすめの管理方法』

原価管理システムを導入するメリット

原価管理システムを導入すると、どのようなメリットが得られるのかを紹介する。

利益の最大化
自社の製品やサービスにかかっている原価を把握・分析できるため、利益の最大化につながることがメリットだ。製品ごとの採算性やコストを把握し対策を講じることで、生産性が向上する。損益分岐点を下げ、経営を安定させることもできるだろう。

人的コストの削減
原価管理システムにはさまざまな機能が備わっている。担当者は簡単な入力作業のみで原価管理を行えるため、業務が効率化し、人的コストを削減できることもメリットだ。

経営判断の迅速化
原価管理システムを導入することで、経営判断に必要な情報をリアルタイムに確認できる。原料高や為替の影響など原価に関わる変動要素に基づき適切な対応を行えるため、経営判断の迅速化につながるだろう。

原価管理システムの選び方。押さえておきたいポイント

原価管理システムを選ぶ際には、いくつか押さえておきたいポイントがある。自社に適した原価管理システムの選び方について解説する。

ERPと原価管理システム単体のどちらを選ぶのか
まずは、原価管理システム付きのERPを導入するのか、原価管理システム単体で導入するのかを検討しよう。複数にまたがるシステムデータを一元管理したければ、原価管理システムが機能の一部として提供される、ERP(統合型基幹業務システム)を導入するのがおすすめだ。会計管理システムや生産管理システムといった既存の基幹システムと連携する場合は、原価管理システムを単体で導入するとよいだろう。

業種・業界に合っているか
原価管理システムには、大きく分けると以下のような3つのタイプがある。業種や業界ごとに原価の計算方法や重視すべきポイントは異なるため、自社との適合性をしっかりチェックして選ぶことも大切だ。

・特定の業界に向けたもの:独自の原価計算が必要な製造業や建設業など、特定の業界に特化しているシステム
・プロジェクト管理のためのもの:人件費や労務費などをプロジェクトごとに把握・分析できる機能があるシステム
・汎用的なもの:プロジェクト管理に加え、原価管理も行えるシステム。複雑な配賦設定等が必要ない場合には運用しやすい

モバイル端末に対応しているか
原価管理システム内の情報を、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末で確認できるかも選定のポイントだ。必要な情報をいつでもどこでも確認できることで、社内への問い合わせも不要となるだろう。

他システムとの連携は可能か
先述の通り、ERPではなく原価管理システムを単体で導入する場合、他システムとの連携性が必要となる。他システムとの連携ができない場合は手動でデータを取り込むなど手間がかかるため、自社で使用しているシステムとの連携が可能かどうかをしっかり確認することが大切だ。

原価管理システムのおすすめ3選

原価管理システムにはさまざまな種類があり、管理方法の違いや機能などが異なる。おすすめの原価管理システムを3つ紹介するので、システム選定時の参考にして欲しい。

クラウドERP ZAC|株式会社オロ
「クラウドERP ZAC」は、株式会社オロが運営する、プロジェクト型ビジネスに適したERPツール。導入実績は850社以上で、ベンチャーから上場企業、大手企業まで、多くの企業に選ばれている。システム業やIT業、広告業やコンサルティング業など業種に特化したサービスを提供。リアルタイムの損益管理で迅速な経営判断ができるほか、データを一元管理できるため業務が効率化する。

公式HP:『クラウドERP ZAC』

アラジンオフィス|株式会社アイル
株式会社アイルが運営する「アラジンオフィス」は、原価管理・案件管理・収支管理の機能を搭載したプロジェクト原価管理システムだ。5,000社を超える導入実績で培った知識やノウハウを活かし、案件別に正確な原価管理が行える。原価管理と販売管理を1つのシステムで管理したい場合にもおすすめ。会計システムなど各種システムとの連携性も十分だ。

公式HP:『アラジンオフィス』

FutureStage|株式会社日立システムズ
「FutureStage」は、中⼩規模の製造業や卸売業、⼩売業のために開発された基幹業務パッケージだ。製造・流通・小売業の経営課題を解決できるサービスを提供。複数の業務で分断していた情報を一元管理し、原価を下げるための基盤を構築できる。製造原価の直接費と間接費への分類や費目別の予実差異分析などさまざまな機能を備えており、原価の見える化で、コストダウンが叶うだろう。

公式HP:『製造・流通業向け基幹業務ソリューションFutureStage』

まとめ

原価管理システムとは、原価計算や分析、原価管理などを効率よく行うためのシステムだ。システムを導入することで、利益の最大化や経営判断の迅速化といったメリットがある。

原価管理システムを導入するには、原価管理システム付きのERPを利用するか、原価管理システム単体で利用するかの2つのパターンがある。業界・業種ごとの適合性や他システムとの連携性なども考慮し、自社に適したサービスを導入しよう。ここで紹介したおすすめの原価管理システムについても、ぜひ参考にして欲しい。