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健診当日から特定保健指導を開始できるサービス、4月より提供開始

2020.01.20

 大手臨床検査の株式会社LSIメディエンス(東京都千代田区)と、ヘルスケアサービスを提供する株式会社オクタウェル(東京都渋谷区)は、業務提携し、今後一層推進される生活習慣病予防対策「特定保健指導」において、医療保険者、健診機関、保健指導機関の3者がスムーズに業務やデータ授受等の連携ができ、健診当日から特定保健指導を開始できる仕組みを備えた新サービスを、オクタウェルが開発した「ウェルエット」を利用して、2020年4月より提供を開始する。

 医療保険者、健診機関の業務負荷の大幅な軽減と、高い品質の特定保健指導の提供、特定保健指導の実施率の上昇にもつながっていくようだ。

■特定保健指導

 「特定保健指導」は、医療費抑制対策の一貫で、2008年より健康保険組合などの医療保険者に対して義務化された生活習慣病予防施策だ。

 特定保健指導によって、約3割の医療費削減効果も報告され、2023年には現状の約3~4倍となる目標実施率の達成に向けて、医療保険者による一層の推進が期待される取り組みとなっている。

■特定保健指導の実施率向上に向けての課題

 厚生労働省は、特定保健指導の実施率をさらに向上させることを目的に、2018年からはじまった「第三期 特定健康診査・特定保健指導(手引き)」において、健診当日に初回面接を行う場合のルールや、健診当日に特定保健指導を実施できる健診機関との「集合契約」の設定などを行い、健診当日に特定保健指導が実施できる環境づくりを推進した。しかし、健診機関側では、本業の健診業務とはまったく異なる「特定保健指導」のサービスを構築、運用することは、初期投資や運用負荷が発生することにより容易ではなく、ごく一部の健診機関だけが実施するにとどまっていたという。

 また、医療保険者側でも、健診機関との間に新たな契約・実施・精算が発生することから、その業務負荷および運用体制構築に伴う初期投資が大きな課題となっていた。

 この解決策として、医療保険者単独では構築が難しいサービスを、オクタウェルの特定保健指導の業務効率化システムと全国の管理栄養士ネットワークによる個別カウンセリングサービス、およびLSIメディエンスの健診機関ネットワークと健診代行サービスのノウハウを組み合わせることで解消し、健診機関と連携した特定保健指導をワンストップで、かつ健診当日から開始できるサービスを提供することが可能となった。

 これにより、医療保険者および健診機関の業務負荷が大幅に軽減されるだけでなく、高い品質の特定保健指導の提供、さらには特定保健指導の実施率の上昇にもつながると期待している。

■「ウェルエット」を利用した特定保健指導サービスの仕組み

■「ウェルエット」を利用した特定保健指導サービスの仕組み

 システムが介在しない従来の方法では、医療保険者は個々に全国の健診機関、保健指導者と契約し、健診データ、指導データのやり取り、請求・精算業務を行わないとならず、膨大な業務量となり、個人情報の管理も脆弱になる。これらの課題をシステムで解決し、スムーズな推進が可能となる。

■ウェルエットの特徴

・健診当日に生活習慣病リスクを判定し、健診機関と連携した特定保健指導が開始可能となり、実施率のアップにつながる
・医療保険者、健診機関、保健指導者が連携できるシステムで、業務負荷を大幅に軽減し、スムーズな保健指導の運用を実現
・対象者には、栄養指導に特化したアプリを提供し、保健指導者と密なコミュニケーションが可能
・保健指導者は全国の管理栄養士。オクタウェルによる指導サービスの研修、システムによる品質管理で、改善成果が期待できる
・多くの医療保険者、健診機関、保健指導者が参加することで、より便利なサービスとなっていく

■まとめ

 保険者・健診機関・保健指導者が連携して特定保健指導を実施できる今回のシステム。
 
 健康経営などに注目する企業も多い中、従業員の健康を守るためには、健診からのスピーディーな対応が必要になりそうだ。これに対し、何か施策を考えている企業は導入を検討してみてはどうだろうか。

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