テレワーク導入1~2ヵ月で見えた課題と必要スキル、1位はコミュニケーション
株式会社ラーニングエージェンシー(旧トーマツ イノベーション株式会社、本社:東京都千代田区/代表:眞﨑大輔、以下「LA」)は、企業の人事・教育担当者948人を対象に、新型コロナウイルスの感染拡大が企業の組織運営や人材育成に与える影響について調査を行い、その結果をまとめた。
7割がテレワークを導入
テレワークの実施状況について尋ねたところ、72.1%が「新型コロナウイルス対策として導入した」と回答した。
企業規模別で見ると、従業員数300人以下の中小企業では8割近くが新型コロナウイルスの感染拡大を機にテレワークを導入。
一方、従業員数301人以上の企業での導入は56.8%となった。
これは、36.0 %が「以前からテレワークを導入していた」ことも要因となっている。
テレワーク中の課題1位は「コミュニケーション不足」
次に、テレワークを「以前より導入している」「新型コロナウイルス対策として導入した」と答えた企業に、「働き方の多様化が社員に与える影響」について聞いた。
以前から導入している企業では、「育児・介護との両立がしやすい」が71.3%とトップとなり、次いで「コミュニケーションの不足」が68.4%、「テレワークに不向きな職種・業務による不平等の発生」が62.0%、「残業の削減」が50.3%、「生産性の向上」が42.1%という結果になった。
一方で、新型コロナウイルス対策としてテレワークを導入した企業では、「コミュニケーションの不足」を挙げる企業が74.9%と最多になった。
次いで「テレワークに不向きな職種・業務による不平等の発生」「業務効率の悪化」が続き、急遽テレワークを取り入れた企業ほど、マイナスの影響を挙げる企業が多い傾向にある。
8割が新型コロナウイルスの感染拡大が「人材育成に影響している」
新型コロナウイルスの感染拡大が企業の人材育成に影響を与えているか聞いたところ、84.0%の企業が「影響がある」と回答した。
社員に求めるスキルの1位は「コミュニケーション力」、2位は「自己管理力」
今社員に求められるスキルは何かを聞いたところ、1位が「コミュニケーション力」で67.1%、2位が「自己管理力」で46.9%となった。
「働き方の多様化が社員に与える影響」で、コミュニケーション不足を挙げる割合の高さが示す通り、多くの企業が喫緊の課題に対応すべく、コミュニケーション力の強化を求めていることが明らかになった。
テレワークでわかったコミュニケーションの
今回の調査から、テレワークの導入・実施によって、多くの企業が「コミュニケーション不足」や「職種間不平等」といった課題を抱えていることがわかった。
特に、新型コロナウイルスの感染拡大を機にテレワークを始めた企業においては、コミュニケーション不足や不平等感に加え、業務効率の悪化など、プラスの影響よりもマイナスの影響を感じているケースが多く、テレワークの導入によって企業が新たな課題に直面している実態が窺い知れる。
緊急事態宣言が全面解除された一方、今後もテレワークや変則勤務などの継続が推奨されることから、コミュニケーションを活性化するような取り組みをはじめとして、組織運営や人材育成の抜本的な見直し、改善を必要とする企業がますます増えていくだろう。
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