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良好なアルムナイは企業にとってプラス【パーソル総合研究所】

2020.06.02

 株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都千代田区/代表:渋谷和久)は、企業のアルムナイ(離職者との繋がり)に関する調査結果を発表。
 本調査は、離職後と元在籍企業との関係性を明らかにし、双方にとってどのようなメリットを享受できるかを考察するために実施された。

「アルムナイ」が生み出す経済規模は年間1兆1500奥円!

「アルムナイ」が生み出す経済規模は年間1兆1500奥円!

 離職後、「元在籍企業」や「元同僚」と行った経済的取引の範囲を「アルムナイ経済圏」と定義すると、その規模は年間1兆1500億円に上ることが明らかとなった。「アルムナイ経済圏」は、パーソル総合研究所による造語である。

 「アルムナイ経済圏」のうち、「元同僚」との取引を除き、「元在籍企業」との取引に限定した「狭義のアルムナイ経済圏」の規模は、年間4,400億円となった。

良好な関係が企業のポジティブなイメージを広げる

良好な関係が企業のポジティブなイメージを広げる

 離職者が個人ユーザーとして、元在籍した企業の商品・サービスを1年のうちに利用・購買している割合は10.8%。
 離職者が元在籍企業の商品・サービスを勧めるかどうかを見ると、ポジティブな説明が12.5%、ネガティブな説明が13.2%と概ね拮抗する結果となった。

 元在籍企業への入社を人に勧めるかどうかを見ると、ポジティブな紹介が4.0%、ネガティブな紹介が4.3%という結果に。
 一方で会社の口コミサイトでは、ポジティブな書き込み4.8%、ネガティブな書き込み35.6%と、圧倒的にネガティブな書き込みが多くなる傾向にある。

 元在籍企業と良好な関係を築いている離職者(アルムナイ意識が高い層)では、ポジティブな評判を広めやすく、元在籍企業との取引・利用が起こりやすいことが確認できた。

再入社したい人はいるものの、制度は未だ追いつかず

再入社したい人はいるものの、制度は未だ追いつかず

 離職後に再入社できる公式な制度(再入社制度)を設けている企業は8.6%。
 従業員5,000人以上の企業では20.2%と、従業規模が大きい企業から整備されている傾向にあるようだ。

 離職した企業への再入社の意向をみると、再入社したい人は8.3%。実際に過去5年以内に再入社した人は約2.1%となった。

 再入社した人のうち、公式な再入社制度を利用したのは4.0%にとどまった。
 整備は徐々に進んできているものの、現状では再入社者の75.7%が人づて・縁故などの非公式なルートで再入社しているようだ。

再入社のメリット・デメリット

再入社のメリット・デメリット

 再入社者のメリットとして、42.7%が「仕事内容が事前にイメージできた」、42.7%が「組織内のキーパーソンが理解できている」など、比較的スムーズに業務を進められる点があげられている。

 再入社後の満足度は総じて離職時よりも高まっているが、「給与・報酬・評価への満足度」だけは離職時より微減している。
 背景として、離職時と再入社後の処遇を比較すると、従業員1,000人以上の大企業では 「年収低下」や「職位低下」など、再入社者を低く処遇する傾向がみられることが考えられる。

良好なアルムナイは企業にとってプラス

良好なアルムナイは企業にとってプラス

 良好なアルムナイは、採用コストの削減や離職者が新たな顧客となる可能性、企業のポジティブイメージの拡散など、企業にとってはメリットが多い。
 再入社者としても働きやすさなどメリットが多い一方で、制度が整っていない、処遇が良くないなど、企業の都合でデメリットとなっていることが大半だ。

 企業はアルムナイの価値を見直し、適切に活かしていくことを意識してみてはいかがだろうか。

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