リアルでたくさん褒めて欲しい! 2020年新入社員意識調査
中堅中小企業の経営・人材・組織戦略をサポートする株式会社カケハシスカイソリューションズ(本社:東京都新宿区、代表:中川智尚)が2020年新入社員140名に向けて意識調査を実施したところ、会社や先輩とリアルでの関わりを求め、上司からは自身のポジティブな面に注目してほしいという新人の実態が明らかになった。
62%の新入社員が出社を希望
「新型コロナウイルスの影響がなくなり、以前の生活スタイルに戻った場合、今後はどのような働き方をしたいですか」と質問したところ、「基本的に出社したいが必要に応じてテレワークがあってもよい」が38%と最も多い結果となった。次いで「毎日出社したい」という人が24%と、テレワークではなく出社して仕事をしたいと考えている新入社員は62%という結果になった。
内容によって分けたい研修方法
「各種研修についてオンライン研修と対面研修のいずれを希望するか」と質問したところ、自社の会社概要を学ぶ研修についてはオンライン希望者が半数を超える一方で、マナー研修や所属部署の仕事研修については対面で受講したいという新入社員がそれぞれ61%、75%と多数を占める結果となった。
所作や視線、空気感、言葉の言い回しなどオンラインで学ぶことが難しいと感じる項目や、対話が重要になる研修項目についてはリアルで学びたいと考えている新入社員が多い結果となった。
オンライン研修最大のメリットは「移動がないこと」
「オンライン研修でメリットと感じた点は何ですか」と質問したところ、最も多かったのは「移動する必要がなく準備がないので楽だった」で73.3%であった。次いで「移動する必要がなく時間に余裕があった」が68.2%と続き、移動がないことにメリットを感じている人が多いことがわかった。
オンライン研修最大のデメリットは「身体的な疲労」
「オンライン研修でデメリットと感じた点は何ですか」と質問したところ、最も多かったのは「肩・腰・目など肉体的に疲れた」で40.5%であった。他にも、「生活環境と仕事環境が同じでメリハリがつけられなかった」「研修内容がわかりづらいと感じた」など、自宅で研修を受講することの難しさが浮き彫りとなった。
今回の調査で、入社当初からテレワークを余儀なくされオンラインで新人研修を受講した今年の新入社員は、効率重視のオンラインよりも対面で既存社員としっかり向き合って成長していく環境を求めていることがわかった。
新入社員の高まる成長意欲
「現在所属する会社や仕事に求めているもの、今後会社や仕事を通じて得たいものは何ですか」と質問したところ、最も多かったのは「成長・スキル」で90.1%であった。次いで「お金」が66.3%と、成長した先にはしっかりと稼ぎたいと考えている人が多いことがわかった。
また、「充実した福利厚生」を4割近くの新入社員が求めており、「福利厚生が充実している=働きやすい」と捉える人が多いこともわかった。
4人に1人が「残業はしたくない」
「これから仕事をおこなう上でのスタンスを教えてください」と質問したところ、最も多かったのは「仕事もプライベートもバランスよくしたい」で79.3%であった。「一人前になるまでは仕事優先で頑張りたい」「できればプライベートを優先させたい」を大きく上回る結果となった。
残業については、37.9%が「繁忙期には残業があっても仕方ない」と回答し、バランスを重視しながらもやる時はやるというスタンスが伺えた。しかし、4人に1人は「残業はしたくない」と回答しており、ワークライフバランスや働き方改革という言葉が新入社員にも影響していることが想像できる結果となった。
新人の3割が「職場でのコミュニケーションに不安」
「現時点で不安や心配なことは何ですか」と質問したところ、最も多かったのは「仕事を行う上でのスキル」で66.4%であった。次いで「ビジネスマナー」が45.7%と、入社早々テレワークが続き、教わる機会が減少したことが影響しているのか、スキル面での不安が大きいことがわかった。
また、3割以上の新人が「職場の方とのコミュニケーション・人間関係」について不安を覚えていると回答し、リアルでのちょっとしたコミュニケーションや雑談の機会がなくなったことで、人間関係の構築が難しくなっていることも予測できる。
ポジティブな面に注目したコミュニケーションを求める新人多数
「上司や先輩に期待することはなんですか」と質問したところ、最も多かったのは「自分の個性や長所が活きるようサポートして欲しい」で58.6%であった。次いで48.6%が「良いところがあれば褒めて欲しい」と続き、ポジティブな面に注目したコミュニケーションを求める新人が多いことがわかった。
新人の8割以上が仕事での失敗に不安を感じる
「仕事で失敗することに対して不安を感じますか」と質問したところ50%が「感じる」、33%が「やや感じる」と回答した。
一方で、「仕事で失敗することについてどのように思いますか」と質問したところ、75%が「失敗が成長につながるので、どんどんチャレンジしていきたい」と前向きに捉えていた。
チャレンジした姿勢やそこに至るプロセスに着目することで、失敗することは不安だけれど、それでも成長するためにチャレンジしたいという新人の意欲を削ぐことなく、新たなチャレンジができる風土を醸成することが求められているとも言える。
まとめ
例年とは異なる形での入社となった人が多い今年の新入社員。仕事への意欲は高いものの、慣れない研修が慣れないオンラインに切り替わるなど、困惑することも多い。新入社員の声に耳を傾け、企業側も寄り添っていくことが重要となるのではないだろうか。
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