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コロナ禍におけるリモートワーク 半数が「出社とリモートワークの併用」を希望

2020.10.23

 株式会社カオナビ(本社:東京都港区、代表:柳橋仁機)の研究機関「カオナビHRテクノロジー総研」は「リモートワークの未来」に関する調査を実施した。

 今回の調査対象は、20~60代の自由業を除く従業員数10名以上の組織に勤めている、「勤務時間の半分以上はリモートワークで働き、それ以外は出社している」もしくは「基本的に毎日リモートワークで働いている」人、300名である。

71.4%が「リモートワーク継続予定」

71.4%が「リモートワーク継続予定」

 「リモートワーク継続方針」について調査したところ、3.7%が「すでにフルリモートワーク」、11.0%が「フルリモートワーク へ移行」、56.7%が「出社とリモートワークが併存」、13.3%が「出社に戻る」、15.3%が「不明」と回答した。すでにリモートワークをしている企業の多くで、今後もリモートワークを継続していく意向であることがわかっった。

半数が「出社とリモートワークの併用」を希望

半数が「出社とリモートワークの併用」を希望

 「希望する出勤形態」を調査したところ、最も多かったのは「出社とリモートワークが選択可能」で50.0%であった。具体的な希望理由として「業務内容によっては出社が必要」などが挙げられた。

 次いで30.0%が「全員がリモートワークとなり許可制で出社」であった。具体的な希望理由として「全社的には出社優先であるが、自分がリモートワーク を限定許可されているため、全体としてリモートワーク優先になるとよい」などが挙げられた。

 一方で、3.7%が「全員が原則出社」、8.7%が「全員が出社し許可制でリモートワーク」と回答し、1割強の人が「出社中心」の働き方を望んでいることがわかった。理由としては「対面でのコミュニケーションが重要」などが挙げられた。

対面コミュニケーションの機会は大幅減

対面コミュニケーションの機会は大幅減

 「社内対面コミュニケーション減少の評価」を調査したところ、25.7%が「良い」、31.7%が「感じ方は特に変わらない」、40.0%が「悪い」、2.7%が「評価できない」と回答した。

75.3%が「対面コミュニケーションの減少で困ったことがある」

75.3%が「対面コミュニケーションの減少で困ったことがある」

 「対面コミュニケーションの減少で困ったことがあるか」を調査したところ、75.3%が「困ったことがある」、22.0%が「特にない」、2.7%が「減少していない」と回答した。

 そこで、「社内の対面コミュニケーションが減って困ったこと」を具体的に調査したところ、最も多かったのは「何気ない会話でリラックスをすること」で29.8%であった。次いで「他部署や他チームの動向や、周りの人の仕事の状況を自分が知ること」、「部下や後輩への指示・指導や育成」、「上司への報告・連絡・相談」、「他の社員の心身の状態を自分が知ること」と続いた。

 また、「上司の困りごとTOP5」を調査したところ、最も多かったのは「部下や後輩への指示・指導や育成」で34.1%であった。次いで「他部署や他チームの動向や、周りの人の仕事の状況を自分が知ること」、「何気ない会話でリラックスをすること」、「他の社員の心身の状態を自分が知ること」、「上司への報告・連絡・相談」と続いた。

 一方で「部下の困りごとTOP5」を調査したところ、最も多かったのは「何気ない会話でリラックスをすること」で29.9%であった。次いで「他部署や他チームの動向や、周りの人の仕事の状況を自分が知ること」、「上司への報告・連絡・相談」、「自分の仕事の状況を周りの人に知ってもらうこと」、「自分の仕事について上司以外の人に相談すること」と続いた。

 「上司」、「部下」という立場により、困りごとが多少異なっていることが伺える結果となった。

コミュニケーション機会を積極的に創出

コミュニケーション機会を積極的に創出

 部下を持つ上司143名に「すでに実施済、もしくは実施予定のマネジメント上の工夫」を調査したところ、最も多かったのは「テキストコミュニケーションの活性化」で29.4%であった。次いで「チームで公式の会話のコミュニケーションの機会」、「働き方の多様化を推進する制度の見直し」、「ワークフローの可視化と共有やフロー構築」、「メンバーとの1対1の会話のコミュニケーションの機会」と続いた。

「制度の見直し」を求める人が多数

「制度の見直し」を求める人が多数

 「実施を希望するマネジメント上の工夫」を調査したところ、最も多かったのは「特になし」で31.3%であった。次いで「働き方の多様化を推進する制度の見直し」、「ワークフローの可視化と共有やフロー構築」、「人材情報の可視化と共有」、「メンバーとの1対1の会話のコミュニケーションの機会」と続いた。

まとめ

 普及が拡大するリモートワークは、通勤ストレスの軽減や柔軟な働き方などに注目が集まり、今後も継続を希望する人が多い傾向にある。リモートワークであっても、円滑なコミュニケーションを実現し、上司・部下の認識のズレなどを防ぎ、安心して業務に取り組むことができる環境整備が重要と言えるであろう。

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