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【コロナ禍の新卒採用実態調査】コスト/エントリー数/内定者数がコンパクト化

2020.12.09

 デジタルとリアル領域を横断する包括的なコミュニケーションサービスの提供をしている、株式会社Grill(本社:東京都港区、代表:岩館大地)は、2020年、2021年に卒業する大学生と企業の人事採用担当者を対象に「コロナ禍における新卒採用実態調査」を実施した。

人事採用/就職活動のコストが削減

人事採用/就職活動のコストが削減

 「昨年と比べて、人事採用にかかったコストに変動はありましたか」と質問したところ、11.8%が「増えた」、26.8%が「減った」、61.4%が「変わらない」と回答した。

 「人事採用コストが減った理由」を調査したところ、最も多かったのは「会場費が減ったから」で54.2%、次いで「採用にかかる人数が削減できたから」が30.5%、「広告費が減ったから」が29.9%、「人事採用者の労働時間が減ったから」が27.1%と続いた。

 また、学生に対して行なった調査においても20卒学生に比べて21卒学生が就職活動にかけたコストは平均23%減少する結果となった。「就職活動で最もかかったコスト」を調査したところ、「交通費」と回答した21卒学生は20卒学生と比較して10%以上減少した。

コロナ禍の採用活動、エントリー数が減少する企業も

コロナ禍の採用活動、エントリー数が減少する企業も

 「昨年と比べて、学生のエントリー数に変化はありましたか」と質問したところ、12.6%が「増えた」、30.7%が「減った」、56.7%が「変わらない」と回答した。人事担当者からは、「コロナの影響からか、手堅い企業が好まれた傾向が見える」、「合同企業説明会が中止になり、腰掛け的な選考参加者が減少した」などの声が寄せられた。

内定を出す学生の数が「減少」した企業は31.9%

内定を出す学生の数が「減少」した企業は31.9%

 「昨年と比べて、内定を出す学生数に変化はありましたか」と質問したところ、57.9%が「変わらない」、31.9%が「減らした」、10.1%が「増やした」と回答した。

 内定を出した学生数を減らした理由として、「業績が悪化したため」、「先行きの分からない中で固定費を増やせない」というコメントが多く、新型コロナウイルスの感染拡大による不景気の影響があったことが伺えた。また、採用人数の削減は「人事採用の期間短縮」、「人事採用コストの削減」にも繋がり、コスト削減と内定者数の減少は関係があることが予想できる。

オンライン人事採用のデメリット

オンライン人事採用のデメリット

 企業、学生に「オンライン人事採用についてのデメリット」を調査したところ、「オフィスや社員の雰囲気が分かりづらい」、「電波状況によってコミュニケーションがとりづらい」、などが上位に挙げられ、直接会うことができないことによる弊害を感じている人が多いことがわかった。

オンライン就職活動における工夫

オンライン就職活動における工夫

 学生に、「オンラインでの人事採用を受けるにあたり工夫した点」を調査したところ、最も多かったのは「部屋を片付けた」で34.1%、次いで「カメラの撮り方を研究した」が28.2%、「話し方を研究した」が25.8%と続いた。大きく印象を左右するとも考えられる「映り方」を改善する学生が多いことが伺えた。

 また、企業に対し「オンライン人事採用で行った工夫」を調査したところ、以下のような声が挙げられた。
 ・人事業務フロー、ネット環境などのインフラの見直しと整備
 ・Web面談と電話、メールを多用した
 ・自分で撮った動画をあげてもらい、審査をした
 ・事前にアンケートを行い、個人を深く知る質問を増やした
 ・実際に働いている現場をWebカメラで写した

オンライン面接で最も確認するのは「話し方」

オンライン面接で最も確認するのは「話し方」

 人事採用者に「オンライン面接の際に新たに確認するようになったポイント」を調査したところ、最も多かったのは「話し方」で41.9%であった。次いで「顔の表情」が38.4%、「雰囲気の明るさ」が36.1%と続いた。

まとめ

 採用活動のオンライン化は、企業にも学生にとってもコスト削減につながっていることがわかった。オンラインでの採用活動が主流となった2020年も終わりに近づいているが、長引くコロナ禍においては今後も採用活動のオンライン化が続いていくことが予測される。従来の採用活動とは異なる工夫を凝らしていくことが必要になりそうだ。

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