テレワークは幸福度を高め、はたらく幸せをもたらす
株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渋谷和久)は、はたらく人の幸せに関する調査結果を発表した。本調査は2021年2月に実施したもので、2020年2月に実施した初回調査に続き、2回目となる。
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幸せ・不幸せ実感の変化
初回調査と、今回の調査を比較すると、はたらく幸せの実感はほぼ変わらないが、不幸せは減少していた。在宅勤務などのテレワークの実施をはじめ、コロナ禍における働き方の変化によって、従来受けていた不快なストレスが低減していることが推察される。
テレワーカーと出社者のはたらく幸せ・不幸せ
はたらく幸せについて、テレワーカーと出社者を比較すると、すべてにおいてテレワーカーの方が良好な状態にあった。テレワーカーは幸福度の高い状態で勤務している傾向にあることが示唆される結果となった。
はたらく不幸せについて、テレワーカーと出社者を比較すると、全般的に大きな差はないものの、オーバーワーク因子については出社者よりもテレワーカーのポイントが高い。
テレワークが与えるはたらく幸せへの影響
偏回帰係数でテレワークが与えるはたらく幸せへの影響をみると、テレワークははたらく幸せの実感を上昇させ、不幸せの実感を減少させる傾向にあった。
20代のはたらく幸せ・不幸せの実感
20代のはたらく幸せ・不幸せの実感について、テレワーカーの方がはたらく幸せの実感は低く、不幸せの実感は高いことが確認された。20代のテレワーカーの心理的な状態には注意が必要である。
テレワーカーにおける不幸せの二極化
はたらく不幸せの要因となる因子について、テレワーカーと出社者を比較すると、「自己抑圧因子」「オーバーワーク因子」「協働不全因子」「疎外感因子」については、テレワーカーの方が不幸せ度合いが高い層と低い層に二極化する傾向がみられた。年代別にみると、20代は二極化の傾向が特に強い。全体的な傾向としてテレワーカーは幸福度が高く、不幸度が低い傾向にあるが、年代や仕事の習熟状態によっては不幸せを高めてしまうリスクがあり、注意が必要。
まとめ
20代のテレワーカーは、業務上の不安や悩ましさを感じたときには上司や先輩・同僚にできるだけ素直に自己開示し、主体的に働きかけることが必要だろう。また、上司や同僚は、仕事の進捗確認だけでなく、メンバーが良好な状態で働けているかにも関心を向け、対話機会を設けることも大切だ。
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