「新卒入社1年目オンボーディング実態調査」の分析結果を発表
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都品川区 代表取締役社長:山﨑 淳)は、2020年4月および2019年4月入社の新卒入社者393名に対し、「新卒入社1年目オンボーディング実態調査」を実施した。
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20入社と19入社で「期待されていた到達像」に違いはない
20入社、19入社で1年目のテレワーク経験には大きな差が出たものの、期待役割レベルとしては、年次間に統計的な有意差はなかった。
「同期との交流」「職場メンバーとの業務外の交流」について
「業務支援・相談」では、年次間で有意差はなかった。
「社内コミュニケーション」の「同期との交流」「職場メンバーとの業務外の交流」は、19入社は役に立ったもの、20入社は不足の選択率が高い。
「学び・インプット」では、役に立ったものとしては、すべての項目で19入社の方が不足の割合が高いのが特徴的だ。
上司からの関わり
1年目の直属上司からの関わりとして、20入社の方が統計的に有意に高いのは、「どんな内容であっても否定せず、あなたの話を受け止めてくれる」「仕事の意義や価値を分かりやすく伝えてくれる」「職場や他部署の人との接点を作ってくれる」だった。
20入社、19入社よりも適応が高い項目も
「仕事のやりがい」「組織コミットメント」「キャリアの見通し」、「社外ネットワーク構築」、「継続勤務意向」、「仕事の中心性」は、20入社の方が有意に高かった。
2年目での変化
2年目になって、1年目と比べてどのような変化があったのかについては、年次間で有意差なし。増加が半数を上回るものは、「自分で判断し、主体的に進める度合い」、「仕事量・労働時間」、「周囲からの期待の大きさ」である。
20入社は「上司伴走支援」と「心理的安全性」が適応に効く
現在の職務適応、職場適応それぞれに対して、両年次、いずれにも共通していたのは、本人の主体的、先取り的な行動を表す「プロアクティブ行動」である。
20入社の職務・職場適応に共通しているのは、「プロアクティブ行動」に加え、「上司伴走支援」と「職場の心理的安全性」である。19入社では、職務・職場適応ともに、「プロアクティブ行動」や「上司伴走支援」に加え、「上司自律支援」が影響していた。
適応は多角的に捉えていく必要がある
職務適応と職場適応では、両方高いのが48.1%と最多だが、ギャップも存在している。職務・職場適応マトリックスのどの象限にいるかによって、支援の仕方も異なるだろう。
まとめ
新卒入社社員のオンボーディングを考える際には、職場になじむ、離職防止につながるということに加えて、新卒入社社員がどの側面で適応できているのか、といった内容や、1年目、2年目といった時間軸においても、多面的に見ていけるといいだろう。
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