高校新卒採用についての企業動向調査 計画通り「充足した」企業は3割
株式会社ジンジブ(本社:大阪府大阪市、代表取締役:佐々木満秀、以下「ジンジブ」)は、新卒採用担当者向けに2023年卒の採用に関する実態を調査すべくアンケートを実施した。
調査結果サマリー
■高卒23卒求人募集人数「増やした」「昨年同様」「新たに始めた・再開」が86.9%と求人増加(昨年比7ポイント増加)。
■募集人数を増やした理由1位は「若手人材の採用」。しかし計画通り「充足した」企業は31.9%にとどまる。
■約9割の企業が高卒社員向け研修を「用意する予定」。内容は「ビジネスマナー」「社会人の心構え」。
■高卒第二新卒に「興味がある」75.8%と全体的な人材不足による新たな採用チャネルへの需要が増加。
調査背景
厚生労働省の発表によると、2023年3月卒の高校生の求人倍率は2022年9月末時点で3.29倍とコロナ禍以前より大きく上昇し、1988年(昭和63年)以降最高水準となった。求人数は約42万5千人とコロナ禍以前の水準に回復傾向にある。一方で、求職者数は約12万9千人と、新型コロナウイルスの影響に加え、進行する少子化の影響で昨年に続き減少している(※1)
。
またリクルートワークス研究所の調査によると、2023年卒の大学新卒採用の求人数は70万7千人、2022年10月時点の充足率は78.5%と過去10年間で最低の水準だった。(※2)大卒を始めとする若手人材の採用意欲の回復を見ても、高校新卒採用に注力する企業の需要が高まっている一因と言える。
高校生の就職活動は学校の紹介で行われる「学校斡旋」が一般的だ。自己分析や企業理解が不十分なまま入社し、入社後にミスマッチが生じることや、高校生活と社会の接続でのギャップが要因となった入社後の早期離職が課題視されている。
今年度の求人状況や高卒者の採用活動を踏まえて、本調査では23卒の動向振り返りとアフターコロナでの新卒採用の変化について考察した。
※1:厚生労働省『令和4年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和4年9月末現在)』
※2:リクルートワークス研究所『第39回 ワークス大卒求人倍率調査(2023年卒)』(2022年4月)※3 リクルートワークス研究所『ワークス採用見通し調査(新卒:2024年卒)』(2022年12月)
調査概要
【調査期間】 1.2022年12月15日~12月16日 2.2022年12月15日~12月22日
【調査方法】 1.インターネット調査法 2.メールによるアンケート回収
【調査対象】 企業の新卒採用ご担当者
【有効回答】 N=649人(うち高卒採用実施は356人)
まとめ
2023年の高校新卒採用に関する企業動向の実態が明らかとなった。今後の採用活動等の参考にしていただきたい。