入社した企業で「定年まで勤めたい」新社会人は約32% 学情調査
株式会社学情(本社:東京都中央区)は、2025年4月に入社を控える新社会人(以下:新社会人)を対象に「入社先でのキャリア」についてインターネットアンケートを実施した。VUCAの時代と呼ばれる現在は、働き手による主体的なキャリア形成への関心が高まっている。特にミレニアル世代やZ世代は「キャリアの自律」への関心が高いと言われる中で、2025年4月に入社を控える新社会人が自身のキャリア形成をどのように捉えているのかを探った。
調査概要
調査期間:2024年10月29日~2024年11月11日
調査機関:株式会社学情
調査対象:スカウト型就職サイト「あさがくナビ2025」へのサイト来訪者
有効回答数:198件
調査方法:Web上でのアンケート調査
出典元:2025年卒学生の就職意識調査(入社先でのキャリア)2024年12月版(株式会社学情)
※各項目の数値は小数点第二位を四捨五入し小数点第一位までを表記しているため、択一式回答の合計が100.0%にならない場合がある
働きたい年数は「定年まで」が3割超
本調査結果を見ると、新卒で入社した企業で働きたい年数は「定年まで働きたい(32.3%)」が最多となったことが報告されている。次いで「3年以上5年未満(26.8%)」が続いたという。
同社は「10年以上」と「10年未満」がちょうど半数ずつとなっている点に注目。10年以上働きたいとした新社会人からは「頑張って就職活動をして入る会社なので、出来るだけ長く勤めたい」「入社した会社で様々な職種に挑戦したい」などの声があった一方で、10年未満とした新社会人からは「現時点では長く働きたいと思っているが、ライフステージが変わったら転職する可能性はある」「30歳になる前にそれまでのキャリアを見直して、転職するかしないかを考えたい」などの声が寄せられたようだ。
「管理職になりたい」が6割に迫る
続いて「社会人として働くなかで、管理職になりたいですか?」という質問に対し「はい」と回答した新社会人が55.6%と6割近くに迫ったことが報告されている。
新卒で入社した企業で目指したい役職としては「主任・係長(33.8%)」「部長(25.3%)」「課長(24.7%)」が上位にランクインしたという。
まとめ
今や転職が当たり前と考える人も少なくない時代だが、新入社員は3割以上が入社先で定年まで勤めたいと考えていることがわかった。回答の内訳や寄せられた声からは、転職ありきでキャリアを考えているわけではなく、よりベストな選択をしたいとの意向がうかがえる。
管理職を目指したいと考える人も半数を超えており、入社先でのキャリアを積みたいという人は決して少なくないことがわかる。従業員にとって魅力あるキャリア形成が実現できる環境を整備できるかどうかが、離職率の低下に大きく影響しそうだ。
新入社員がキャリアを積みたい・積めると思えるような職場になっているか、新入社員に明確なキャリアビジョンを見せられるロールモデルがいるか、改めて自社の状況を見直す機会としていただきたい。