入社3年目以下社員の退職理由「労働環境・条件」が最多|新人・若手の早期離職に関する実態調査
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:山﨑淳)は、入社1~3年目(大学・大学院卒のみ)の正社員・正職員として勤務する435名、直近3年以内に新入社員(正社員)の育成担当者および上司915名に対し、「新人・若手の早期離職に関する実態調査」を実施した。
退職経験とその理由
過去3年以内に自己都合で退職をしたことがある割合は17.5%。「ある」と回答した方に退職理由を尋ねたところ、「労働環境・条件がよくない(労働時間、休日のとりやすさなど)」(25.0%)、 「給与水準に満足できない」(18.4%) 、「職場の人間関係がよくない、合わない」(14.5%)が上位となった。
会社を辞めたいと「思ったことがある」58.8%
離職を想起した経験について尋ねたところ、会社を辞めたいと「思ったことがある」(58.8%)が「思ったことがない」(41.2%)を上回った。会社を辞めたいと思った理由については「仕事にやりがい・意義を感じない」(27.0%)が最多となった。
会社を辞めずに働き続けている理由
会社を辞めずに働き続けている理由を尋ねたところ、「転職も検討しているが、リスクもあると感じる」(21.3%)、「会社がつぶれる心配がない」 (18.0%)、「転職も検討しているが、条件に合うものが見つかっていない」(14.2%)が上位となった。
新人・若手の方がプライベートを重視する傾向
仕事とプライベートの理想の割合を尋ねたところ、「仕事0:プライベート10」は新人・若手が5.7%、上司・育成担当者が2.7%、「仕事3:プライベート7」は新人・若手が28.5%、上司・育成担当者が20.2%で、新人・若手の方がプライベートを重視する傾向があることが明らかになった。
また、労力をかけて得たいものを尋ねたところ、「プライベートの時間が確保できる、さらに充実させる」 (24.4%)が最多となった。
悩みを話しやすい上司・先輩像
悩みを話しやすい上司・先輩像について尋ねたところ、「仕事ができて的確なアドバイスがもらえそうな人」(30.3%)、「普段から自分の人間性や価値観を認めてくれていると感じる人」(25.5%)、「押し付けがましくなく、自分の話や気持ちを受け止めてくれると感じる人」(24.8%)が上位だった。
調査概要
調査目的:新人・若手における主な離職要因や現職に留まる理由、また新人・若手に対してどのような関わりが効果的かを明らかにする。
調査方法:インターネット調査
調査時期:2023年3月
まとめ
本調査結果の背景には、個人の仕事観として、「プライペートの充実や、自分自身のやりがいを含めた自己の幸福追求がより叶いやすい職場」を選ぶ傾向が高まっていることがあると考えられる。厚生労働省が発表した「新しい時代の働き方に関する研究会報告書参考資料」では、若者の労働価値観について、外的報酬よりも内的報酬に対する欲求の方が高いことも明らかにされている。新人・若手社員が何を望んでいるか、それに対応できる施策が自社にあるか、改めて見直してみることも検討してみては?
参照:新しい時代の働き方に関する研究会報告書参考資料( p46)