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2023年11月の景気動向調査 個人消費関連が低調もインバウンド拡大などで「旅館・ホテル」は過去最高

2023.12.06

株式会社帝国データバンクは、2023年11月の国内景気動向を調査・集計し、景気DIとして発表した。ここでは、規模別の景気動向に絞って紹介する。

調査概要

調査期間:2023年11月16日~11月30日(インターネット調査)
調査対象:2万6972社、有効回答企業1万1396社、回答率42.3%
調査機関:株式会社帝国データバンク

2023年11月の景気DIは前月比0.1ポイント増の44.8

2023年11月の景気DIは前月比0.1ポイント増の44.8

TDBが調査した資料によると、2023年11月の景気DIは前月比0.1ポイント増の44.8となり、2カ月連続で改善した。国内景気は、個人消費関連が低調だったものの、インバウンド需要や活発な公共工事の下支えで小幅ながら改善が続くなか、業界や地域で二極化傾向が鮮明となった。

規模別で見ると下記の通り「大企業」「中小企業」が2カ月連続で改善したが「小規模企業」は2カ月ぶりに悪化した。「大企業」がけん引する形となり、中・小規模企業は個人消費関連が低調した。

■大企業全体:前月比0.5ポイント増 2カ月連続で改善
・8業界で上向き国内景気の押し上げ要因に
・大手自動車メーカーの生産が好調だったほか、防災・減災対策などの大型公共工事や継続するインバウンド需要もプラス材料に

■中小企業全体:同0.1ポイント増 2カ月連続で改善
・観光客の増加により菓子・パンや食肉卸売を含む『卸売』が4カ月ぶりに上向
・『小売』は「消費意欲が感じられない」「財布のひもが固い」などの声が聞かれ、再び減少へ

■小規模企業全体:同0.3ポイント減 2カ月ぶりに悪化
・コロナ禍の影響が続き、飲食店の景況感が大きく悪化
・『小売』『サービス』の落ち込みが目立つなど、個人消費関連が低調

今後は横ばいで推移か

今後は横ばいで推移か

今後の景気DIについてTDBの資料では「賃金動向に注視しつつも、設備投資やインバウンド需要の拡大により、横ばいで推移するとみられる」と記載されている。

特に焦点となるのは、個人消費の行方。相次ぐ賃上げで収入の増加が期待されるが、節約志向は高まっている。物価上昇に伴う実質賃金の下落を止められるかが肝要となるだろう。また、GXの推進や企業の業績改善、経済対策の実施なども押し上げ要因となりうる。

悪材料としては、人件費の増加や人手不足の長期化、2024年問題などが挙げられる。中東や東アジア情勢の先行き、中米欧など海外経済の動きにもアンテナを張っておきたい。

まとめ

個人消費DIの低調が、小規模企業の景況感悪化につながっているようだ。賃上げの動きは継続しているものの、物価高騰に追いつけず実質賃金は18カ月連続でマイナスの状況が続いている。個人消費の低調を止めるためには、実質賃金の下落を止める必要があると考えられる。企業は本質的な賃上げに向けた施策に取り組んでいかなければならないだろう。