オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

約7割が「情報セキュリティは不十分」と回答「中小企業の情報セキュリティ意識」

2024.01.18

株式会社テクノル(所在地:青森県八戸市、代表取締役社長:千葉哲也)は、中小企業の会社員を対象に「中小企業の情報セキュリティ意識」に関する調査を実施した。

調査実施の背景

デジタル社会・情報化社会となった現代では、日常生活やビジネスにおけるセキュリティ対策が求められており、特にビジネスの場では、様々な対策や備えが実施されている。

総務省は「国民のためのサイバーセキュリティサイト」を設置し、企業や組織においては、保有する情報資産の特質をよく検討して、機密性、完全性、可用性のバランスを考慮しながら情報セキュリティ対策を行うことが大切だと示している。

企業の情報セキュリティにおいては、社員個人の意識も非常に重要だ。社員のセキュリティ意識を向上させるためには、どのような取り組みが必要なのだろうか。

そこで同社は今回、中小企業の会社員を対象に「中小企業の情報セキュリティ意識」に関する調査を実施した。

参照:総務省国民のためのサイバーセキュリティサイト 企業・組織の対策「情報セキュリティの概念」

調査概要

「中小企業の情報セキュリティ意識」に関する実態調査
調査期間:2023年12月1日~2023年12月2日
調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
調査人数:1005人
調査対象:調査回答時に中小企業の会社員(社内に情報セキュリティに関する専門家がいない)であると回答したモニター
モニター提供元:ゼネラルリサーチ

勤務先の情報セキュリティに約7割が不安を感じている

勤務先の情報セキュリティに約7割が不安を感じている

同社ははじめに「ご自身の情報セキュリティ意識は高いと思いますか?」と質問。回答結果は『あまりそう思わない(50.0%)』『まったくそう思わない(14.5%)』となっており、6割以上が、自身の情報セキュリティ意識が低いと感じていることが示唆された。

続いて同社が「勤務先の情報管理や情報セキュリティは十分にできていると思いますか?」と質問したところ『あまりそう思わない(51.1%)』『まったくそう思わない(15.6%)』と続き、約7割が勤務先の情報セキュリティは十分ではないと感じていることが明らかになった。

勤務先で重大なセキュリティ事故が発生するケース

勤務先で重大なセキュリティ事故が発生するケース

また、同社は勤務先において、セキュリティ事故が発生した経験を尋ねた結果6.3%が『ある』と回答したことを明らかにした。

具体的な内容としては『マルウェア感染(ウイルス・ランサムウェアなど)(54.0%)』が最も多く、次いで『紛失・置き忘れなどによる情報漏洩(27.0%)』『不正アクセス(パスワードリスト攻撃・SNS乗っ取りなど)(22.2%)』と続いた。

セキュリティ対策研修未経験者が約8割

セキュリティ対策研修未経験者が約8割

同社が「勤務先において、受けたことのあるセキュリティ対策研修について当てはまるものを教えてください(複数回答可)」と質問したところ『受けたことがない(76.5%)』が最多回答となった。

また、勤務先における報告体制や対処フローについて『ある』と回答したのはわずか15.4%となっている。

こうした状況の中で「社内での情報セキュリティに関する訓練は必要であると思いますか?」との質問には『とてもそう思う(19.6%)』『ややそう思う(53.5%)』と、7割以上が、必要だと回答している。

さらに、企業が情報セキュリティ事故を防ぐために必要な取り組みとして『社員へセキュリティ教育を実施する(35.3%)』と回答する人が最も多かった。

まとめ

本調査により、約7割が勤務先の情報セキュリティは十分ではないと感じている中、約8割がセキュリティ研修を受けたことがないという実態が明らかになった。また、社内での情報セキュリティ訓練について、約7割が必要だと考えていることも示されている。企業活動に必須とも言えるセキュリティ対策。経営課題のひとつとして積極的に対策に取り組んでいく必要があるだろう。