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【睡眠と仕事の関係性】良質な睡眠がモチベーションアップや日中の活動量増加に寄与する可能性

2024.04.18

株式会社ブレインスリープ(本社:東京都千代田区、代表取締役:廣田敦)は、睡眠ソリューションカンパニーとして創業当初から「睡眠の質」の重要性に着目。睡眠の質を向上するための商品やサービスの提供、正しい情報発信を行ってきた。この5年間で「睡眠偏差値調査」をはじめ日本における様々な睡眠データの収集を行っており、今回「睡眠の質」が生産性や経済損失額、モチベーションへ影響を与える可能性があるとの調査結果を発表した。

日本の睡眠は世界でも最低水準

日本の睡眠は世界でも最低水準

同社によると、2024年の有職者1万人を対象とした「睡眠偏差値調査2024」において、日本における平均睡眠時間は6時間50分と、過去5年の調査において最も長い時間となり、調査開始時の2020年と比較すると23分睡眠時間は増加したことがわかった。

しかし、依然としてOECD加盟国の平均睡眠時間である8時間28分と比較すると著しく短く、同社は日本の睡眠は世界でも最低水準であると指摘している。また、平均睡眠の質スコアはほぼ横ばいで推移しており、睡眠の質の改善は進んでいない状況であることがわかった。

睡眠と仕事の関係性

睡眠と仕事の関係性

本調査結果を見ると、睡眠が生産性に影響を与えていると感じているかの設問に「強く影響している(20.4%)」「影響している(49.6%)」と、全体の70%が睡眠と生産性の関連性を感じていることがわかる。

同社によると、本調査では、睡眠の質は生産性と相関が見られ、睡眠の質が高い人は生産性が高い傾向にあった一方で、睡眠時間には生産性との明確な相関は認められなかったという。同様に経済損失額についても、睡眠の質は相関が見られる一方、睡眠時間には相関が見られなかったと報告している。

また本調査では睡眠と残業時間について調査しており、睡眠の質が高いAランク群は残業時間0時間未満の割合が66%と高く、ランクが下がるほどその割合が低下することがわかっている。

さらに「仕事に行くのが憂鬱と感じた日数」に関する設問では、睡眠の質が低いDランク群は仕事が憂鬱と感じている日数が長く、週5日以上が35%に。睡眠の質が高いAランク群は70%が週0日と回答した。

睡眠と生活習慣

睡眠と生活習慣

続いて本調査では、寝る前の習慣について質問し、分析。睡眠の質が高い群と低い群で比較した結果、睡眠の質が高い群では睡眠の質を阻害する習慣を実施する頻度が少ないことが明らかとなっている。

顕著な差が見られた項目は下記の4点であった。
・就寝前にコンピューター、スマホ、タブレットの画面を見る
・テレビやライトをつけたまま眠る
・就寝前にお酒を飲む
・いつも異なった時間に就寝する

また同社は、提供しているウェアラブルデバイス利用者対象のアンケートから、日々の睡眠を計測することで「朝の気分がプラスになった」と感じている人が多くいるとの調査結果を報告。計測を継続することで睡眠の質が向上しているとの結果も出ており、自身の睡眠状況を把握し、その結果に基づいて行動を変えることの重要性を示唆した。

調査概要

調査手法:web調査
対象地域:全国
対象者条件:男女
サンプル数:n=10,000ss
調査実施期間:2024年1月
調査主体:睡眠偏差値® ブレインスリープ調べ
出典元:眠偏差値調査結果発表2024(株式会社ブレインスリープ)
※集団間の睡眠偏差値、スコアの比較においては、一元分散分析、あるいはt-検定を行い、有意水準5%以下を統計的に有意な差と判定し記載
※昨年と一部対象者、調査項目を変えて調査を実施した

まとめ

本調査結果からは、生産性やモチベーションの向上には睡眠の「時間」以上に「質」が重要であることがうかがえる。ブレインスリープ最高研究顧問である西野精治氏は、本調査結果を受けて「経済利益のみならずウェルビーイングの観点からも睡眠の質改善に取り組むことは重要である」とコメント。従業員の睡眠改善に企業として何ができるか、改めて考える機会としていただきたい。