生成AI活用できている大企業は約1割 約8割が活用に課題感も テックタッチ調査
テックタッチ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:井無田仲)は、生成AIを活用している大企業(従業員数1000名以上)の会社員416名を対象に、大企業における生成AI活用の実態調査を実施。現状と課題を明らかにした。ここでは調査結果の概要をお伝えする。
調査概要
調査概要:大企業における生成AI活用の実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年3月6日〜同年3月7日
有効回答:生成AIを活用している大企業(従業員数1000名以上)の会社員416名
出典元:テックタッチが大企業における生成AI活用に関する実態調査を実施しました(テックタッチ株式会社)
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない
使用頻度「週に数回」が最多 主な使用用途は?
本調査ではまずはじめに「Q1.あなたは、業務上、ChatGPTなどの生成AIをどのくらいの頻度で使用していますか。」と質問。「週に数回使用している(33.4%)」「ほとんど使用していない(26.2%)」「毎日使用している(21.2%)」「月に数回使用している(18.5%)」との回答が報告されている。
主な使用用途としては「文章編集・添削(58.6%)」「プレゼンテーション資料作成(42.8%)」「議事録の自動化(41.4%)」が多いようだ。同社は本結果を受けて、アイデアの壁打ちやデータ分析等の業務改革や新規事業創造の領域に活用の余地があると指摘している。
なお、業務の中で、生成AIをほとんど使っていない理由には「業務で必要なケースがない(58.7%)」「利用用途がわからない(28.4%)」「セキュリティ上の懸念がある(11.9%)」が多く挙げられたという。
生成AI「活用できている」は1割程度 約8割が課題感
続いて本調査では「Q4.お勤め先全体について伺います。あなたのお勤め先における、生成AIの活用状況について教えてください。」と質問。「大半が活用できている(9.4%)」「ほぼ全ての人が活用できている(3.4%)」と、活用できている層は1割程度にとどまったことがわかった。
また「Q5.あなたは、自社における生成AIの活用について課題を感じますか。」との質問には「非常に感じる(29.9%)」「やや感じる(48.8%)」と、約8割が活用において何らかの課題を感じているという回答結果に。
具体的には「どのように活用するのかが一覧でわからない(49.8%)」「AIの生成結果が意図通りでない(41.6%)」「インターフェースが直感的でなく、使い勝手が悪い(39.1%)」が多く挙げられている。
生成AIの活用をさらに促進するために必要なこととしては「業務での具体的な活用例を明確に提示する(45.9%)」「プロンプト(AIへの指示)作りが簡単になる/手間が減る(44.5%)」「既存システムとの連携(41.1%)」と考える人が多いようだ。
まとめ
約3割の人が週に数回生成AIを使用しているものの、活用状況を尋ねる項目ではほとんどが「活用できていない」と回答。約8割が活用に課題感を抱えている実態が明らかとなった。
本調査では活用を促進するために「業務での具体的な活用例を明確に提示する」「プロンプト(AIへの指示)作りが簡単になる/手間が減る」などが有効との声も多い。まずは使用可能な生成AIについて、活用の具体的な事例提示や活用意図の周知などを検討してみてはいかがだろうか。
生成AIの活用を進める企業では、グループ全体で上半期の業務時間を約67万時間削減できたという報告(※)もある。業務効率を改善し生産性をあげるために有効と考えられる生成AIの活用。積極的に促進していくことで企業の成長が期待できそうだ。
※出典元:GMOインターネットグループ、生成AI活用により2024年上半期で約67万時間の業務時間を削減~国内パートナー(従業員)の83.9%が生成AIを活用~