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25卒生の内々定率は高水準で推移 「2024年度(2025年卒版)新卒採用・就職戦線総括」 マイナビ調査

2024.10.01

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2025年卒業予定の学生を対象とする、企業の採用活動と学生の就職活動などをまとめた「2024年度(2025年卒)新卒採用・就職戦線総括」を発表。6月時点の企業の採用充足率や内々定率などを明らかにした。

インターンシップ・仕事体験の参加率が過去最高に

インターンシップ・仕事体験の参加率が過去最高に

文部科学省ほか3省の合意による「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」の改正により、25年卒を対象としたプログラムから、インターンシップなどのキャリア形成支援に係る取り組みは4つに類型化された(※1)。その影響から企業の開催するプログラムも形式の幅が広がっており、本調査では25年卒学生のインターンシップ・仕事体験の参加率は85.7%と、調査を開始した14年卒以来最高となったことが報告されている。

また本調査では、25年卒学生にキャリア形成活動(※2)をいつから開始したかった(すればよかった)と思うかを質問している。回答を見ると、3年生の8月以前と回答した学生の合計は91.4%となっており、ほとんどの学生が3年生の夏には活動を開始していたことがわかる。さらに「1・2年生から始めたい」と回答した学生は51.3%と半数を超えた。早期からのキャリア形成活動に前向きな様子がうかがえる。


※1 参考:令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わります(文部科学省・厚生労働省・経済産業省)

※2:インターンシップ、仕事体験、オープン・カンパニー、キャリア教育等の企業・大学が提供するプログラムへの参加や、自己分析・仕事研究等、キャリア開発のための活動(採用・選考に関わる活動は含まない)

6月時点の企業の採用充足率と25卒生の内々定率

6月時点の企業の採用充足率と25卒生の内々定率

2024年6月時点の採用充足率について、採用予定数の半数以上の採用が確定している割合は23年卒以降2年連続で減少していたというが、25年卒では40.0%(前年比0.5pt増)で増加に転じたことがわかった。しかし詳細を見ると「8割以上」が24年卒の19.0%から0.5pt増加している一方で「0割」も32.0%と0.5pt増となっていることから、同社は全体的に厳しい状況にあるとの推察を示している。

25年卒の内々定率については、3月1日時点の内々定率が34.3%と前年比で10pt以上も増加したため、4月には6割以上の学生が内々定を持つ状況となり、5月以降も前年より高い内々定率で推移したことが報告された。

まとめ

本調査結果を見ると、企業にとっては依然として厳しい採用活動が続いていると推察される。優秀な学生の早期獲得に向けて動く企業も少なくないだろう。しかし、採用選考の前倒しによって起こるミスマッチや内定辞退といったリスクも常に念頭に置いておくべきだろう。

一方で、学生らは早期からのキャリア形成活動に前向きな意向を示していることも明らかになった。企業は「キャリア形成活動」と「就職活動」の目的を明確に理解した上で、学生とのコミュニケーションを深めていく必要がありそうだ。

出典元:2024年度(2025年卒版)新卒採用・就職戦線総括を発表(株式会社マイナビ)