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女性の健康課題に対する理解を促す「生理痛体験研修」 10月よりマイナビが提供開始

2024.10.10

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する従業員向け健康支援サービス「welltowa(ウェルトワ)」は、企業向けの「生理痛体験研修」の提供を10月1日より開始。働く女性が抱える健康課題への理解を促し、必要なサポートが受けられる環境改善の寄与することを目指すという。

女性の離職や昇進辞退を防ぐために職場の理解とサポート体制を強化

女性の離職や昇進辞退を防ぐために職場の理解とサポート体制を強化
「女性特有の健康課題や症状を抱えながらキャリアを築く為に必要と感じたサポート」への回答(複数回答)

同社は日本の生産年齢人口が減少を続けていること(※1)や、女性が年齢を重ねるごとに離職する傾向にあること(※2)を課題視。働く女性の離職や昇進辞退には、周産期や女性特有の健康課題といった理由があるとして、自社の調査結果を紹介している。

同社の調査(※3)によれば、女性特有の健康課題として「PMS(月経前症候群)」「月経」が上位に挙げられたという。医療機関の受診や服薬で対応する女性もいるものの、個人差があり、十分な改善が見られないケースもあるようだ。

また、同調査では女性が健康課題を抱えながらキャリアを築くために必要なサポートとして「受診や休暇が取りやすい制度設計」「上司や部署内のサポート」「業務分担や人員配置の考慮」などが挙げられたことを報告。

こうした中で同社は、女性の活躍推進を目指す上で生理を含む女性の健康問題に対する周囲の理解を深め、職場環境を改善していく必要があると提言。「生理痛体験研修」の提供を通じて、職場の理解とサポート体制の強化することを目指すことを目的に開発したという。

※1 出典元: 令和5年版高齢社会白書(全体版) 1 高齢化の現状と将来像(内閣府)
※2 出典元:雇用の分野における女性活躍推進等に係る現状及び課題(厚生労働省)
※3 出典元:マイナビ、「企業と従業員の健康課題への認識に関する調査」を発表(株式会社マイナビ)

3つの研修がパッケージとなった「生理痛体験研修」

3つの研修がパッケージとなった「生理痛体験研修」

「生理痛体験研修」の中で使用される、生理痛VR体験装置「ピリオノイド」は、甲南大学と奈良女子大学における月経痛再現の可能性と効果を検証する研究の中で開発され、大阪ヒートクール株式会社にて刺激のノウハウや回路技術を組み合わせて製品・サービス化されたもの(※4)。

同社は研修の監修を行った株式会社リンケージと提携し、以下の1~3をパッケージとした「生理痛体験研修」を提供する。

セミナー
多くの女性従業員が普段抱える体調不良について理解を深めるため、生理が起こるメカニズムや生理痛の基本知識を学ぶ。

生理痛体験
ピリオノイド(生理痛VR体験デバイス)を装着し、生理痛を体験。(一部疾患を持つ人や少しでも不安を感じる人には提供しない)

ワークショップ
体験を通じて、感じたこと、行動変容したいことをグループで話し合い、すべての従業員が働きやすい風土や環境の改善のきっかけづくりを目指す。

※4:予防医療テックのリンケージ、大阪ヒートクールの生理痛体験研修を提供開始(株式会社リンケージ)

まとめ

日本全体の労働力の減少に伴い、人材不足が多くの企業で課題となっている。女性の活躍推進は、企業が今後さらに注力していくべき取り組みの一つである。女性特有の健康課題に対応できる休暇制度などを設けている企業も少なくないだろう。しかし、どれだけ制度が整っていても、周囲の理解がなければ実際の活用に至らないということも考えられる。全社的に理解を深める取り組みも、並行して実施していく必要があるだろう。

同社が今回提供を開始した研修のように、女性が抱えている悩みや課題を実際に体感できる場を設けることも、理解促進において重要な取り組みではないだろうか。誰もが働きやすい職場環境をつくるために、企業としてどのように取り組んでいくか、改めて検討する機会としていただきたい。