2025年の総務のトレンド、注力テーマ最多は「DX」 月刊総務調査

株式会社月刊総務(所在地:東京都千代田区、代表取締役:豊田健一)は、全国の総務担当者を対象に、2025年の総務のトレンドに関する調査を実施。戦略総務の実践状況や、課題が多いテーマ、注力したいテーマなどを明らかにした。
調査概要
調査名称:2025年の総務のトレンドについての調査
調査機関:株式会社月刊総務調査
調査対象:『月刊総務』読者「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
調査方法: Webアンケート
調査期間:2025年2月19日〜2025年2月26日
有効回答数:142件
出典元:2025年の総務のトレンドは? 注力テーマはDX、社内コミュニケーションなど(株式会社月刊総務)
戦略総務を実践しているのは約3割 注目のテーマは?

本調査ではまずはじめに、所属する総務部門は「戦略総務」を実践していると思うか質問。実践していると回答したのは約3割であったことが報告されている。
続いて、課題の多いテーマについて尋ねる項目では「社内コミュニケーション(52.8%)」「DX(47.2%)」「コンプライアンス(42.3%)」が上位に挙げられたという。一方、2025年に総務として力を入れたいテーマとしては「DX(32.4%)」「社内コミュニケーション(30.3%)」が上位となっている。
総務への評価をどう感じている?理想の姿は「経営の参謀」

次に本調査では、総務の仕事が正当に評価されていると思うか質問。その結果、47.2%が「評価されている」と回答し、同社が前回実施した調査時の41.3%より高い割合を示したことが判明。一方で、経営判断において総務の影響力があると思うか尋ねる項目では、64.8%が「影響がある」と回答。前回調査(77.2%)と比較すると、影響があると回答した人が減少したことも明らかになっている。
また、今の総務は会社にとってどういう立場だと思うか尋ねる項目では「なんでも屋(70.4%)」との回答が最多になったという。2030年に目指す立場では「経営の参謀(54.2%)」「プロフェッショナル集団(48.6%)」が多く挙げられており、現状との乖離があるようだ。
総務の賃上げと勤務状況 専任者はわずか2割

さらに本調査では、賃上げの予定についても質問。新卒の初任給は37.3%、全体的なベアは41.5%の企業で予定されていることが明らかになったという。
また、94.4%の総務が副業をしていないことや、総務専任者は21.1%にとどまったことも報告されている。なお「人事」を兼務している人が42.3%で最も多く、次いで「法務」が36.6%で続いている。そのほか「経理:21.8%」「情報システム:18.3%」「広報:13.4%」「企画:13.4%」「購買:12.0%」「秘書:10.6%」なども多いようだ。
まとめ
総務担当者の多くが「経営の参謀」「プロフェッショナル集団」を目指していると回答した一方で、経営判断への影響力が「ある」との回答率は、前回調査より低下。現状について「なんでも屋」と感じている人も多く、理想の姿とギャップのある実態が明らかになった。
本調査では総務専任者が約2割にとどまっており、総務本来の役割である経営サポートに全力を注げる環境ではない人も多いと推察される。戦略総務の実践を推進していく上でも、総務担当者の業務負荷を軽減する必要がありそうだ。業務プロセスの見直しやタスク管理の工夫など、効率化に向けた取り組みの重要度は高いと言えるだろう。