「退職に関する不満・不安を持った経験がある」7割超に Job総研調査

転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は「はたらく現場での不満や不安」を収集する『Job weeQ』を実施し、匿名社会人ユーザーを対象に「退職に関するリアル」を調査した。退職者の引き継ぎや新入社員の入社もあり、職場環境の変化が起こりやすい4月において、社会人が「退職」に対してどのような不満や不安を抱いているか明らかにしている。
調査概要
参加対象者:現在職を持つJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
実施期間:2025年3月14日〜3月28日
総投稿数:1498件
調査方法:インターネット調査
出典元:Job weeQで「退職」のリアルを募集しました(Job総研/パーソルキャリア株式会社)
退職に関する不満・不安を持った経験「ある」が7割超

同社の報告によれば、回答者に「退職」に関する不満・不安を持った経験を聞いたところ「ある派」が71.0%となり「ない派」は29.0%にとどまったという。同社は本結果について年代別に集計した結果を報告。「ある派」は「50代(84.8%)」が最も多く、次いで「40代(74.6%)」「30代(73.6%)」「20代(66.8%)」が続いたという。年代が上がるにつれ不満・不安を持った経験が多数となる傾向にあるようだ。
回答者から寄せられた「不満」としては「引き継ぎを投げ出し明日から有給なのでさようならという雰囲気と共に連絡が取れなくなった」「退職代行を使ったり、突然来なくなったりする人が多い時代に納得しにくい」「新卒で元々やる気がないと感じていた人が半年ほどで寿退職。教育コストの無駄を感じてしまった」などのコメントがあったという。
知り合いの退職がもたらす影響 悩んだ経験を持つ人が 74%

続いて、知り合いの退職によって”自分はこのままでいいのか“悩んだ経験を尋ねる項目では「ある派」が74.0%と約4人に3人という結果に。年代別では「ある派」は「50代(85.0%)」で最多となり、次いで「30代(77.3%)」「40代(76.6%)」「20代(69.8%)」となったことも報告されている。
回答者からは「退職者が出ると置いて行かれている感じがする。新しい環境に飛び込む人と自分の成長を比べてしまう」「3年以内に退職した同期の年収が上がったのを見て、若いうちに自分もチャレンジすべきか焦った」などのコメントが寄せられており、知り合いの退職により焦りを感じる人が多い様子がみられた。
まとめ
退職について7割を超える人が不満や不安を抱いた経験があるという実態が明らかになった。具体的な不満として退職者の振る舞いに対するものが多く挙げられており、周囲の従業員へのフォローの重要性が示唆されたと言えるだろう。
また、知り合いが退職することによって自身の今後について悩んだ経験を持つ人も多く、焦りを感じたとするコメントが寄せられていた。個々のキャリア設計について支援を充実させることで、不安感を軽減することも大切だろう。
職場の環境に様々な変化が起こりやすい4月は、不満や不安を感じやすい時期であるとも考えられる。改めて従業員エンゲージメントの向上に取り組む機会としてみてはいかがだろうか。