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新入社員育成は「心理的安全性」と「成長支援」がカギ? リクルートMS調査

2025.06.24

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:山﨑淳)は、2025年3~4月に全国で開催した公開型新入社員導入研修受講者718名(調査1)と、2023年3~4月に開催したインハウス型新入社員導入研修およびWEB学習プログラム受講者2795名(調査2)に対し「新入社員意識調査2025」を実施。新入社員が働くうえで大切にしたいことや、仕事をする際に重視すること、働きたいと感じる職場について明らかにした。

調査概要

新入社員意識調査2025 調査1
調査日: 2025年3~4月
対象者:弊社の公開型新入社員導入研修「8つの基本行動」の受講者718名
平均年齢:22.5歳
最終学歴:大卒以上78.4%
300名未満企業比率:71.2%
調査目的:今年の新入社員の意識・特徴を把握する
調査方法:質問紙調査

新入社員意識調査2025 調査2
調査日:2025年3~4月
対象者:弊社のインハウス型新入社員導入研修「F-BT」の受講者2795名
300名未満企業比率 : 5.0%
5000名以上企業比率:51.6%
調査目的:今年の新入社員の意識・特徴を把握する
調査方法: 研修に付随するWEB学習支援システム内のアンケート

出典元:「新入社員意識調査2025」の分析結果を発表(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)

働くうえでの新入社員の意識は?不安なのは「仕事についていけるか」

働くうえでの新入社員の意識は?不安なのは「仕事についていけるか」

本調査ではまずはじめに、社会人として働いていくうえで大切にしたいことについて質問。その結果、トップは「社会人としてのルール・マナーを身につけること(53.6%)」で2010年からの調査実施以来の過去最高値を記録したという。一方で4位に挙げられた「周囲(職場・顧客)との良好な関係を築くこと(35.0%)」については、高い割合を示しつつも過去最低となったことが明らかになった。

また、新入社員時代に身につけるべきことについて、特に重要だと考えるものとしては「社会人としての基本行動(53.8%)」がトップとなり、最下位には「会社の理念や価値観に沿った行動(0.5%)」が挙げられたという。この傾向についてはこれまでの調査でも同様であったことが報告されている。

続いて本調査では、仕事・職場生活をするうえでの不安について質問。その結果「仕事についていけるか(64.8%)」がトップに挙げられたという。なお、昨年と比べて割合が増加したのは「自分が成長できるか(30.1%)」で、昨年比+4.6ポイントとなり昨年の5位から今年は4位と上昇している。

仕事・職場観の特徴を分析 理想の職場は「お互いに助けあう」

仕事・職場観の特徴を分析 理想の職場は「お互いに助けあう」

次に本調査では、仕事をするうえで重視することについて質問。「成長(35.1%)」「貢献(23.8%)」が上位に並び「競争(3.0%)」は昨年に続き最下位となったことがわかった。

また、就職先の会社を選ぶうえで重視していたものとしては「働いている人が魅力的・職場の人間関係がよい(39.4%)」「仕事内容が魅力的・やりがいがある (36.8%)」「自分らしく働ける・強みや持ち味を生かせる(35.8%)」との回答が多く、最下位には「周囲の意見やすすめ(3.9%)」が挙げられている。

さらに本調査では、どのような特徴を持つ職場で働きたいか質問。その結果、トップには「お互いに助けあう(69.4%)」が挙げられたという。なお、4位にランクインした「アットホーム(32.5%)」は過去最低だった。

続いて、上司に期待することを尋ねる項目では「相手の意見や考え方に耳を傾けること (49.7%)」「一人ひとりに対して丁寧に指導すること(47.9%)」が上位に。最下位は「部下に仕事を任せること(7.5%)」だが、その割合は過去最高を記録したという。

なお、現在の会社への勤続意向は「現在の会社で勤め続けることにこだわらない」「どちらかと言えばこだわらない」の合計(49.5%)が「定年まで現在の会社で勤めたい」「どちらかと言えば勤めたい」の合計(42.7%)を上回ったことも明らかになった。

まとめ

本調査では、若手世代の仕事や職場への価値観が明らかになった。育成にあたる上司世代にとっては違和感を感じるような内容もあるかもしれない。世代間での価値観の違いはどの時代にも起こり得ることだろう。大切なのは、その違いについて互いに理解していくことではないだろうか。

仕事・職場生活をするうえでの不安については「仕事についていけるか」や「自分が成長できるか」といった回答が目立っている。心理的安全性を高める取り組みや成長支援を充実させ、若手の不安に寄り添いながら、互いの価値観を尊重できる職場づくりに注力してみてはいかがだろうか。