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取適法改正「知らないまま」取り引き継続、3人に1人 freee調査

2026.06.12

フリー株式会社(本社:東京都品川区、CEO:佐々木大輔)は、中小受託取引適正化法(以下:取適法)に関する調査結果を公開した。

調査概要

調査名:取適法(中小受託取引適正化法)に関する実態調査
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:
 発注側:委託事業者に該当する企業に勤務する担当者:500名
 受注側:中小受託事業者に該当する企業に勤務する担当者:500名
調査期間:2026年3月26日〜3月30日
出典元:freee、取適法に関する調査結果を公開(フリー株式会社)

「そもそも法律を知らない」3人に1人

「そもそも法律を知らない」3人に1人

本調査では「取適法について知っていますか?」という質問に対して、発注側では33%が、受注側では45.4%が「知らない」と回答したことが明らかになった。2026年1月の施行から3カ月が経過したタイミングで、現場に情報が行き届いていない実態が浮き彫りになっている。

さらに「2026年1月以降、発注/受注時に業務委託契約書を締結せず、口頭やメール等のやり取りだけで契約したことがありますか?」という質問に対し、発注側では28.6%が、受注側では30.6%が「ある」と回答している。

その理由として、発注側は「『契約書なしでよい』と提案した/言われた」という回答が回答者の約半数(71名)となり、加えて48名が「取引先との関係が長く、信頼しているため」と回答。受注側では「取引先の手間を減らしたかった」が回答者の5割以上(79名)となり、加えて58名が「競合他社よりも柔軟に対応したかった」と回答したことがわかった。

「手数料負担の慣習」約3割で継続

「手数料負担の慣習」約3割で継続

改正された取適法では、受注側に振込手数料を負担させることが明確に禁止されている。

しかし、2026年1月以降、業務委託取引の支払いについて、発注側では19.6%が取引先に振込手数料を負担してもらったことがある、と回答。受注側では34.8%が振込手数料を負担したことがあると回答したという。

理由について、発注側は「慣習的に取引先が振込手数料を負担しているため(55.1%)」受注側は「取引先へのサービスとして実施(43.1%)」がそれぞれ最多だった。

「手形払」を継続する企業も1割以上存在

「手形払」を継続する企業も1割以上存在

手形払等についても改正法では禁止が明確化されている。しかし、「2026年1月以降、業務委託取引の支払いについて、手形で支払った/支払いを受けたことがありますか?」という質問に対し、発注側は14.4%が、受注側は17.2%が「はい」と回答。

その理由については「慣習的に取引先への支払いは手形で受けている/行っている」という回答が最多だった(発注側:48.6%、受注側:61.6%)。

まとめ

取適法改正への対応は「知らなかった」では、済まされない。しかし、中小企業では、長年の信頼関係や商習慣を重視するあまり、契約書の未締結や振込手数料の受注側負担などが慣例として残っているケースも少なくないことが、本調査で可視化された。取適法の施行により、こうした慣行そのものがコンプライアンスリスクとなる可能性が高まっている。

そうした事態を防ぐためにも、契約書や発注フロー、支払条件などの運用実態を改めて点検し、法改正に適合しているかを確認することが重要となるだろう。また、購買担当者や現場責任者にも制度内容を周知し「昔からこうしている」という判断基準から脱却する必要がある。

取引先との信頼関係を維持するためにも、法令遵守を前提とした透明性の高い取引体制を構築し、サプライチェーン全体の健全化につなげていきたい。