「正社員の採用予定」3年ぶりに上昇も中小企業は採用難続く TDB調査
株式会社帝国データバンク(以下:TDB)は、全国2万3568社を対象に「2026年度の雇用動向(採用)」に関するアンケート調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2026年2月調査とともに行われたもの。なお、TDBは雇用動向に関する調査を2005年2月以降、毎年実施しており、今回で22回目 となる。
調査概要
調査期間:2026年2月13日~2月28日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国2万3568社
有効回答企業数:1万416社(回答率44.2%)
出典元:2026年度の雇用動向に関する企業の意識調査(株式会社帝国データバンク)
「正社員の採用予定割合」6割台に回復
TDBはまずはじめに、2026年度(2026年4月~2027年3月入社)の正社員の採用状況について質問。「採用予定がある(「増加する」「変わらない」「減少する」の合計)」と回答した企業の割合は60.3%となり、3年ぶりに前の年度を上回った。6割台に回復するのは2年ぶり。
規模別にみると「大企業」は85.0%と全体を大幅に上回った一方で「中小企業」は56.0%。うち「小規模企業」は36.0%となっている。
業界別では「運輸・倉庫(70.4%)」が最も高く「製造(67.1%)」も7割近くにのぼっている。さらに細かい業種でみると「医療・福祉・保健衛生(76.4%)」「再生資源卸売(76.3%)」「輸送用機械・器具製造(76.3%)」が7割台後半に達している。
「非正社員」の採用予定は3年連続で低下
続いて、2026年度の非正社員の採用状況について質問。その結果「採用予定がある(「増加する」「変わらない」「減少する」の合計)」と回答した企業の割合は、前年度比0.5ポイント減の41.2%と3年連続で低下した。規模別の集計では、正社員と同様に、企業規模が小さいほど割合が低くなっている。
業界別の集計でも、最多は正社員と同じく「運輸・倉庫(52.5%)」で、そのほか「製造(50.6%)」「農・林・水産(50.4%)」も5割台に。業種でみると「旅館・ホテル(77.9%)」「飲食店(70.9%)」「飲食料品小売(70.9%)」などが上位に挙がっている。
まとめ
継続する人手不足や、退職や高齢化に伴う補充需要の増加もあり、企業の正社員採用意欲は回復傾向にあるようだ。しかし、中小企業では大企業との賃金格差による応募数の少なさや既存社員との処遇調整など、課題の多さもうかがえる。
人材確保の必要性が高い一方で、賃上げやコスト負担の増加が企業経営の圧迫へとつながっているのが現状だ。そうした中、賃金以外の魅力づくりも重要なテーマだと考えられる。既存人材の定着や育成、働き方の見直しを含め、総合的な人材戦略に取り組みたい。













