「中東情勢」約8割の企業が「事業にマイナスの影響」 TSR調査
株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は3月31日~4月7日、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃が企業の事業活動にどのような影響を与えるか緊急アンケートを実施した。
調査概要
調査期間:2026年3月31日~4月7日
調査方法:インターネットを通じたアンケート
有効回答:7196社
出典元:緊迫続く中東情勢 企業の約8割で事業にマイナス ガソリン価格と原材料の高騰、品薄に根強い懸念(株式会社東京商工リサーチ)
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義
「マイナス影響がある」約8割
TSRの報告によると「アメリカとイスラエルのイランへの攻撃は貴社の事業活動にどのような影響を与えていますか?」の質問に対して「マイナスの影響がある」と回答した企業は、78.7%(7196社中5665社)だった。
規模別では「大企業:80.9%」「中小企業:78.5%」となり、大企業が中小企業を2.4ポイント上回っている。
主な理由は「原油由来の素材」「原材料の高騰」
主な理由としては「原油由来の素材・原材料の高騰によるコスト増(70.4%)」「ガソリン価格の高騰(64.8%)」が挙がった。燃料や、物価の高騰を懸念する声が目立っている。
「経営戦略の見直し」15%の企業が実施済み
「今回の紛争がどの程度長引いたら、貴社は現在の経営戦略(調達や販売、人事、提携など)を見直す可能性がありますか?」との質問には「すでに見直している」が15.2%に。特に、製造業や農・林・漁・鉱業で回答が多かった。
「経営戦略を見直す可能性はない」との回答も24.9%あったが、TSRは「事態が長期化すると、サプライチェーンの混乱や原料、原油価格の高騰が長引くだけに、事業計画も見直しを迫られる企業が増えそうだ」との見解を示した。
まとめ
約8割の企業が中東情勢の緊迫化により事業へのマイナス影響を見込んでおり、エネルギー価格や原材料コストが依然として経営の不確実性要因であることが示された。
原材料の高騰に加え、供給不安や品薄への懸念も強い。コスト増はもちろん、サプライチェーン全体の脆弱性が問われる局面にあるといえるだろう。
こうした中、コスト管理にとどまらず「変動リスクへの備え」を前提とした体制構築の重要性が増している。複数シナリオでの収支試算を行い、価格改定や調達先分散の判断に備えると共に、不測の事態を想定した体制を整え「想定外を減らす」ことに注力したい。









