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企業戦略としての社員幸福度②~「チーフハピネスオフィサー」設置の勧め~

2020.03.23

 社員幸福度を上げるために大切なのは、働き方改革を経営課題と捉えてきちんと取り組むこと。世間が話題にしているから、周りの会社がやるから、あるいは、男性社員の採用が難しくなってきたから女性を採用するというような、その場しのぎの対応ではなく、経営ビジョンを踏まえたうえで、それに合う社員像や働き方が導かれたものでなくてはなりません。

 私が日本企業の働き方改革で最もやりたいことは、社員幸福度を高めることです。言い換えれば、社員の幸福度が高まれば、個人の業績もアップしますし、企業業績もアップするのです。

 ここで皆さんからよく聞かれるのが「業績が上がっているから、社員も幸せなんでしょう」という意見。しかし、そうではなくて「社員が幸せになれば、業績が上がる」のです。この関係を、なかなか理解できない会社が多いのではないでしょうか。

 海外の企業と比べて、日本企業が圧倒的に足りていないのが、上司と部下のコミュニケーションです。トークやフィードバックが少ないのはもちろん、褒めることはほぼない。これでは、社員がしあわせになれるはずがありません。部下と緊密にコミュニケーションを取ることは、個人の性格とか仕事のスタイルとかの範疇ではなくて、マネジャーとしての『重要な仕事の役割だ』ということから、まず認識するようにしてください。

 人事部が会社において実は非常に重要なセクションであることは先ほど述べましたが、会社の人事部は、採用試験を取り仕切ったり、上から下りてきた異動通知を処理したり、社会保険の届け出をしたりするだけでなく、社員の幸福にも取り組むようにしてほしいと考えます。

 もし、既存の人事部でそこまで手が回らないとしたら、新たなヒューマンリソース部門を作ってみてはいかがでしょう。その先行例が、CHO(チーフ・ハピネス・オフィサー)という役職であり部署です。GAFAのように、米国ではCHOを設置している企業も増えているようです。CHOでは、心理学、社会学、神経学、組織行動学などの要素から幸福度を数値化し、社員に対してハピネス・サーベイを行っています。その結果、次の報告が上がってきました。

1. 社員の幸福度が高くなることによって、生産性で30%、セールスで37%、クリエイティビティーでは3倍高くなった
2. 幸福度の高い社員はそうでない社員と比べて、病欠を使う日数が66%減る
3. 社員の定着率が90%にまで上がった企業もある
4. 職場での事故が48%減った

 我が社のコンサルティングでも「ハピネス・サーベイ」を行っており、様々な角度から分析して、幸せな社員は緑に、不幸せな社員は赤に、というように一目で分かるように工夫しています。

 ある企業で調査したところ、真っ赤に示される社員がいました。その上司は緑色で、上司によると「あの社員をきちんと指導しています」とのこと。しかし、赤色の社員は「仕事は好きだけど、上司と合わなくてつらい」と言っていました。残念ながら、4カ月後、その社員は辞めてしまいました。事前に察知できるんです。職場もしくは上司を変えるなどの対策を打てばよかったのかもしれません。こんなことまで分かるのです。

 次回のコラムは~幸福になるための習慣付け~です。

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