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新元号・令和で対応すべきこと まとめ

2019.05.01

 4月30日で平成が終わり、新しい元号である令和を迎える。日本の場合は、西暦ではなく元号で管理しているものが多く、元号の変更が企業の運営に大きな影響を与えることもあるだろう。

 オフィスとしても元号の変更に対しては、素早く対応する必要があり、システムなどに関しては事前の対策を行っていなければ間に合わない。

 その上で、元号が変更になった場合にはどのような影響が考えられ、どのように対処すればよいのだろうか。

 ここでは、新元号への変更で考えられる影響や対応しなければならないことについて見ていこう。

元号が変わる際に考えられる影響

 新元号への変更において必要な対応は、大きく分けて書類とシステムの2つに分けることが出来る。では、それぞれへの影響を見ていこう。

1.書類
 元号で書類を管理していた場合は、すべての種類の書類を平成から令和に変更する必要がある。加えて言えば、書類に使用していたハンコなども元号であれば令和に対応できるように作っておかなければならない。

 また、所有している書類が元号と西暦がまざり合っている場合は、現状を把握しておかなければ対応することが難しい。そのため、元号の変更における書類への影響は無視できない。

2.システム
 使用しているシステムによっては、いきなりの変更は難しい場合がある。今回は、4月1日の新元号発表から約1ヶ月間で新元号に対応する必要があり、対応期間が非常に短い。書類と同じく、自社のシステムがどのような状況であるのか確認しておかなければ変更することもスムーズにはいかないと言えるだろう。

 もし対応出来なければ、大きな混乱が生じる可能性があるので注意が必要だ。

 また、元号の変更の際には、以下の点に注意して対応する必要があることを覚えておこう。

・西暦と和暦で管理しているものの把握
・システム及び書類にどの程度の変更が必要なのか
・変更するにあたってどのくらいのコストや日数が必要なのか
・広告やホームページの表示など外部に接する部分の対応の確認
・西暦と和暦が混在している書類などは分別する

 元号を変更する際の問題点は、企業によって異なる。しかし、元号への対応はすべての企業が行う必要があり、影響力の大きい箇所から変更していかなければならない。そのため、日頃から何がどのような状態になっているのかを企業側が把握し、即座に対応できる準備が必要だ。

 また、システムの改修においては、社内のシステムで間に合わなければ外部に委託するなどの方法も選択肢となりえる。加えて言えば、契約書などでは平成ではなく令和の表示が必要なものもあるため、1つずつ対応していかなければならない。ちなみに、大量の契約書がある場合は、シールなどで対応することも選択肢の1つとなる。

 元号の変化によって、あらゆる書類やシステムの変更が必要となり、場合によっては、社内外で打ち出している広告や契約書類の年月なども対応しなければならない。そのため、元号によって影響をうける全てのものを企業側が把握し、必要なるタイミングで素早く変えるといった対応が必要になるだろう。

元号変更への対応方法

 今回は新元号が発表されてから1ヶ月の間に対応しなければならなかったため、準備が間に合わなかったといった事態が考えられる。

 仮に、準備が間に合わなかった場合は優先順位の高いものから変更していく必要がある。例えば、社内のシステムにおいて和暦で管理しているものは、令和を認識できるような改修が必要となり、改修が終わるまで業務が停止する事態も考えられる。

 また、Excelなどの計算も一度見直す必要があるだろう。特に勤怠管理などで和暦を使用している場合は、どのような計算式で管理を行っているのか把握する必要がある。

 加えて言えば、優先順位が低いものは後回しにしても優先順位の高い事項は企業の経営にも影響があることが多く、契約関係の書類等については早急に対処する必要がある。

 ちなみに、 Windows や PC の設定において新しい和暦が追加される場合にはアップデートが必要となる。つまり、ほぼどのような端末においても和暦を使用しているものであればシステムの更新が行われるため、心配はいらない。

 新元号への対応に関しては1つずつ課題をクリアしていく必要があり、その上で経営や取引先企業に対して影響を与えない対応が求められるだろう。

以下の事柄を意識して対応していこう。

1.システム改修
2.印刷物の印字変更
3.ウェブサイトの表示の変更

 官公庁などでは対応が間に合わないことから、令和元年を平成32年として扱うことが考えられる。しかし、契約等においては、日本では西暦よりも令和を使用する可能性が高く、対応が求められるだろう。

 加えて言えば、会社のシステムとして和暦が全く関係ないとしても、元号が異なるものをどう扱うのかを社内で決めておかなければ企業の機能がマヒする可能性がある。

 システムの改修を最も早く対応しなければならない理由は、社内だけでなく他の関連する企業に悪影響を与える可能性があるためだ。

 例えば、和暦で帳簿や勤怠管理を行い、システムとして他社に提供していた場合、いち早くシステムを改修しなければシステム内でエラーが起きることになり、自社だけでなく多くの企業に迷惑をかけるだろう。

 加えて言えば、システムの改修に関しては、令和が発表される前からリスクの高い事柄としてニュースなどでも話題となっていた。そのため、企業として対応できないということは、リスクマネジメントが出来ていないと評価されることになる。

 大企業の一部では、すでにシステムの日数計算などへの対応を案内している所もある。そのうえで、自社のサービスが関連する企業に対して影響がなく、経営にも影響がないのか検討して対策していかなければならない。

まとめ

 元号の変更は多くの事柄に影響を与える。仮に対応を行っていなければ、システムがうまく動作しないことも考えられるだろう。

 エクセルなどのスプレッドシートであれば和暦を西暦に変えるか新元号と互換性を持たせる必要がある。システム改修に関しては、1日で対応できるとは限らず、使用している機械などに印字が必要であれば、その対応をしなければ信用の喪失に繋がる。そのため、自社の状況を把握したうえで1つずつ対応していこう。