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ダイバーシティとは?これからの時代には欠かせないキーワード

2019.10.01

「ダイバーシティ」という言葉を耳にしたことがある人もいるでしょう。「多様性」と訳されるこの言葉は、企業や組織の中でも使われ、企業経営の中でも一つの概念として広まっています。ここでは、働き方改革が始まったことでより注目を集めているダイバーシティについて、その意味や考え方、日本企業におけるダイバーシティの必要性などを説明します。

ダイバーシティの意味

ダイバーシティ(Diversity)は、「さまざまな」という意味のdiverseを名詞化した言葉です。一般的には「多様性」と訳され、それぞれ異なる趣のものが多く含まれる、多種多様という意味合いを持ちます。日本では「生物の多様性」や「遺伝子の多様性」といった意味で用いられることが多く、科学の世界で主に親しまれている言葉でした。現在では広く人材や企業でも用いられ、多様性という意味だけでなく、さまざまな違いを受容するという意味で使用されています。

人材の採用で用いるダイバーシティ

ダイバーシティは人材の採用においても用いられ、性別や人種の違い、年齢、性格、学歴、価値観などの多様性を認め、広く人材を採用するという考え方を指します。同時に、多様性の中で人材が最大限実力を発揮できるような環境を整えることもダイバーシティに含まれています。この考え方はアメリカの企業が発祥で、女性や多様な人種を積極的に採用しようとする動きから広がりました。日本でもダイバーシティの考え方は取り入れられ、大企業を中心に推進されはじめています。

企業経営で用いるダイバーシティ

企業経営においては、多様な人材を活用することで生産性を高める考え方をダイバーシティと呼んでいます。特に経営におけるこのような考え方を「ダイバーシティ経営」と言い、日本では人種や性別以外にも、将来的な少子高齢化に対応した人材確保の観点から、ダイバーシティ化に取り組む企業が増えつつあります。日本では旧日経連や日本経団連などが研究を進めており、少子高齢化などの社会的背景によるダイバーシティのニーズの高まりもあいまって、社会の関心は高いものと言えるでしょう。

3つの意味に分かれるダイバーシティ

ダイバーシティは3つの意味に分けられ、それぞれ「デモグラフィー型ダイバーシティ」「タスク型ダイバーシティ」「オピニオンダイバーシティ」と呼ばれています。ここでは、ダイバーシティを細分化した3つのパターンについて、それぞれどのような意味を持ち、相互に関わっているのか説明します。

デモグラフィー型ダイバーシティとは

デモグラフィー型ダイバーシティは、性別、国籍、年齢などの「属性」としての多様性を意味します。言い換えれば、目に見える外見的なダイバーシティでしょう。目に見えるため、誰にでも一見するだけで判断できる多様性と言えます。ただし、現在では性的マイノリティまで目を広げる傾向にあるため、「目に見える」と言い切れない部分もあります。3つのダイバーシティの中で、現在もっとも推進されているダイバーシティだと言えるでしょう。例を挙げると、男女の雇用機会の均等化、外国人労働者の積極的な受け入れなどです。どちらも国の政策として取り組んできたものです。年齢的な多様性についても、年功序列の廃止や中途採用の積極採用、新卒要件の緩和などがその例として挙げられます。こうした多様性は、数々の政策によって進められ受け入れられており、現在では新しい取組みではなくなってきつつあると言えるでしょう。

タスク型ダイバーシティとは

タスク型ダイバーシティは、能力、経験、知識など「実力」としての多様性を意味します。デモグラフィー型ダイバーシティの「目に見える」多様性とは反対に、「目に見えない」内面性のダイバーシティだと言えるでしょう。タスク型ダイバーシティの特徴は、デモグラフィー型ダイバーシティが一定程度達成されてから意識されるパターンが多いことです。デモグラフィー型は政策や制度を定めることである程度達成できますが、タスク型はそうした政策や制度では達成するに足りないでしょう。人それぞれ能力や経験は異なり、その有用性は一概には判じられません。そのため、自分とは異なる性質の他者を認め、受け入れる風土そのものを育てる必要があります。

内面の多様性を受け入れること、そうした風土を持つ企業を作ることで、柔軟な企業への成長が見込めるでしょう。ダイバーシティの本質は、内面的な多様性も含めて他者を認め、受け入れることです。そのため、外見的なデモグラフィー型ダイバーシティと比較した場合、内面的なタスク型ダイバーシティを推進している方が、内面の多様性を認めることで外見の多様性も受け入れられるようになり、ダイバーシティの本質に気づきやすいと言われています。

オピニオンダイバーシティとは

オピニオンダイバーシティとは、組織に所属する人々がそれぞれの意見を自由に発信できる環境を指します。デモグラフィー型ダイバーシティとタスク型ダイバーシティが「人」に対する取組みとするなら、オピニオンダイバーシティは「組織」に対するダイバーシティと言えるでしょう。オピニオンダイバーシティが整っていなければ、デモグラフィー型ダイバーシティもタスク型ダイバーシティも意味を持たなくなってしまうと言われるほど、オピニオンダイバーシティはダイバーシティにおいて重要です。なぜなら、多様性を受け入れているつもりでも、集団と異なる考えや意見を言いづらい環境であれば、多様性を認めているとは到底言えないからです。

真のダイバーシティとは、外見の違いや能力、経験の違い、さらには考え方の異なる人々が互いに互いを認め合い、受け入れることを言います。そのため、集団に合わない意見だからと言いたくても言えない環境であるのであれば、それはダイバーシティを達成しているとは言えません。日本においては空気を読むことが美徳とされ、集団と異なった意見を出しづらい風土が今も残っています。しかし、集団と合わない意見であってもそれを爪弾きにしたり冷ややかな目で見るのではなく、発言を尊重し、耳を傾ける環境を整えることが課題であると言えるでしょう。

日本の企業がダイバーシティを取り入れるべき理由

ここからは、日本企業がダイバーシティを推進して受け入れるべき理由を紹介します。

人材確保におけるダイバーシティの必要性

人材確保において、ダイバーシティを推進することで優秀な人材を獲得しやすくなるというメリットが挙げられます。働き方改革によって多様な働き方が求められるようになり、出産や育児、介護などとの両立から、従来の働き方では対応できないケースも増えています。これまで通りの働き方ができないからと切り捨ててしまっては人材は不足するばかりです。多種多様な働き方を受け入れることで、人材確保に繋がります。また、多様な人々が働きやすい企業だという認知が広がることで、さらに多くの応募者を集めることにも繋がります。応募者が多ければ、優秀な人材も見つけやすくなるというメリットも挙げられるでしょう。

イノベーションにおけるダイバーシティの必要性

ダイバーシティを推進することで、イノベーションにも効果が期待できるでしょう。似通った性質の人間ばかりが集まったチームでは、一つの指針に従った取組みには向いているものの、革新的なアイデアの発生などは期待しにくいものです。内面的なダイバーシティを認めることで、さまざまな価値観を持ったチームとなり、大きなイノベーションに繋がることが期待できます。イノベーティブな組織を作りたいのであれば、ダイバーシティの高い組織構築を目指しましょう。

新時代を生き残るためにダイバーシティを推進しよう

働き方改革が始まり労働力不足が懸念される中、日本でもこれからはビジネスにおいてよりダイバーシティの受け入れが求められるようになると予見されます。企業活動のさまざまな場面で効果的に取り入れることで、イノベーションにあふれる企業風土の醸成が期待できるでしょう。新時代を生き抜くためにも、ダイバーシティを積極的に活用していきましょう。