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それ、本当に総務のしごと? 総務部を無くしたラプラスに突撃取材!

2020.04.01

 社内イベントの企画やコーヒー豆の発注、毎朝の郵便ポスト確認。「総務がやってくれるだろう」と皆が“暗黙の期待”をしている業務は細かく、無数に存在する。

 オープンデータから自動生成した個人のポートフォリオを活用した採用支援サービスを提供しているLAPRAS株式会社(以下、ラプラス)では、 その曖昧な細かい業務を明文化すべく、総務部を廃止した。

”暗黙の期待”で総務が雑多な業務を行う

「実は昔、総務全般を担当するアシスタントポジションの社員を採用しようかという話もありました。ただ、それは当時の採用ポリシーに反していたので、ラプラスらしい総務の在り方を検討しました」インタビューに応じた同社COOの二井雄大 氏はそう語る。実際に社員数30名のラプラスには総務部どころか総務を担当する社員もいない。とはいえ総務的な業務は必ず発生する。もちろんラプラスでも電球は切れるし備品は壊れるし、息抜きに美味しいコーヒーは飲みたいものだ。

 総務部のないラプラスでは、そうした問題をどのように解決しているのか。

ホラクラシー組織で業務を明文化

 「総務がやってくれるだろう」と思われている業務へ主体的に取り組むためにラプラスが採用するホラクラシー組織について、従来型組織と対比しつつ説明する。

 従来型組織では各部署の担当役員の判断の下で社員が仕事を進めている。役員が責任を取る構造上、配下の社員も役員の意に反する仕事はやりづらい。上の顔色を伺うことで、主体性が削がれうる側面があった。

 一方のホラクラシーでは上下関係が存在せず、各社員に担当する業務と権限が与えられる。すなわちその社員がリーダーとして意思決定を行うということである。しかもその権限は文章に起こされており明確に表現されているから、不用意な干渉を受けることもない。ホラクラシーは社員による自主性を重んじる組織形態であって、業務の明文化と権限の委譲に特徴があると考えてよい。

 

「総務部」を廃止

 これまでラプラスでは、総務用のサークル(※1)を持っていた。しかし、誰がやるべきなのかわからない業務をすべて総務が担っていては総務部本来の業務を遂行できない。総務部の働き方は往々にして受け身になりがちだ。「なんでも屋さん」として器用に迅速に業務を遂行することが求められ、クリエイティビティを発揮する機会には中々恵まれない。

(※1)組織図の円をサークルと呼ぶ。

 そこで、ラプラスでは「総務部」を部署ごと廃止し、総務用のサークルに置かれていた業務を「ワーキングエンバイロメント(働きやすい環境づくりなど)」のサークルに移した。危機管理や郵便ポストの確認、社員向けイベントの運営、情報システム、オフィスインテリアなど、総務が担っていた必要な業務が細かく設置されている。

 では、誰がどのように業務を遂行しているのだろうか。

”権限”と”責務”を明示し、主体的に取り組みを促す

 たとえば「バリスタロール」というコーヒーを選ぶ業務がある。その業務内容はきちんと文章で定義づけされており、担当の社員は権限の範囲で自由に焙煎所を選び好きな豆を選んで買ってくることができる。そのプロセスの中に上司へのお伺いは入っていない。社員の権限は明文化されており、たとえ社長であっても無用な口出しは許されない。

 一方で社員には権限が委譲されている分、その職務に対して責任を負うことになる。できなかったときの責任が明確になることもあり、メンバーは主体的に取り組まざるをえない。「できること」(=権限)と「やらなければいけないこと」(=責務)の明示と各社員への委譲でもって、主体的取り組みを促す組織形態となっている。

「ラプラスって電話が鳴らないんですよ」と二井氏は話す。「もともと電話にいつも出てくれるメンバーがいたのですが、その社員が効率化を模索し、電話の取次を外注することに決めました」

 今まで曖昧だった細かな業務は各社員が3ヶ月ごとのローテーションで担当しているという。それにより、細かな業務を如何に効率化するか、ラクにするかという各社員のアイデアが反映され社内全体のムダが削減されていく。

 また、オフィスインテリアはデザイナーが担当、情報システムはエンジニアが担当することにより、業務の専門性があがったという。

 一般に、会社が事業を営む上でどの部署にも属さない業務が発生することは必然だ。そして従来組織では、これらの業務を巻き取るのはたいてい総務部の役目である。一方ラプラスではその業務を巻き取る社員はいない。予想しない問題が発生したとしても「言われてもいないのに勝手に期待されて、やってないからと責められることはない」(二井氏)

 その代わりに誰の所管でもない業務が発生した際には、明確に文章化した上で権限と責務を社員に割り振ることで対処していく。

 雑多な業務を言語化して切り出すことで、負担の分散に繋がる。「やるべきことが明確になっている分、限られた力を本来の業務に集中して割り振れるわけです。IT企業など、市場環境の変化が激しい業界は時代に対応して組織も変えていくべきだと思っています。」(二井氏)

 総務に対しての”暗黙の期待”が存在していないか、ムダ・ムラ・ムリがないか、今一度総務が行っている業務を洗い出してみてはいかがだろうか。

LAPRAS株式会社

〒150-0044 東京都渋谷区円山町28-1 渋谷道玄坂スカイビル2F
代表取締役 島田 寛基
設立 2016年5月11日

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