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年末年始の管理部業務まとめ【大掃除チェックリスト付き】

2020.12.09

 年末年始は、定型業務に加え限定的な業務や雑務が発生する時期だ。行うべき業務の全体像を把握し、余裕を持って業務にあたりたいと考える担当者もいるのではないだろうか。

 今回は、年末年始に管理部が行う業務や大掃除を行う場所・用具のチェックリスト、忘年会幹事のタスクを紹介する。行うべき項目を明確化し、年末年始の業務を漏れがないように遂行しよう。

目次

●年末年始に管理部が行うこと
●大掃除チェックリスト
●忘年会開催に向けて幹事が行うこと
●まとめ

年末年始に管理部が行うこと

 年末年始の業務は多岐に渡るため、事前にやるべきことのリストを作成しスケジュール調整や担当の割り振りなどを行うことが大切だ。まずは管理部が行う年末年始の業務の内容を見ていこう。

年末調整などの経理・法定業務
 12月中に行うべき最も大きな経理業務に、年末調整がある。年末調整とは、企業が給与や賞与から概算で徴収(源泉徴収)した金額と実際に支払うべき金額を計算し、過不足金額を調整することだ。その年に支払った給与額や所得税を計算するとともに、扶養人数の変化や社会保険料・各種保険料の支払いの有無などによって細かな計算を行う必要があるため、
しっかりと計画を立てて進捗管理を行うことが大切だ。

 また、1月は各市区町村への給与支払報告書の送付や法定調書の作成など、給与や税に関するタスクが多いため、それらの準備も早めに行っておくようにしよう。

来年のスケジュールの作成・周知
 社内に関わる業務として、来年の年間予定表を作成し、出勤日を共有しておくことも重要だ。あらかじめ決まっているイベントや長期出張などが周知されることで、各部署の業務スケジュールが立てやすくなる。

 また、年末年始の長期休暇については早めに社内外に通知するとともに、社内には緊急連絡方法の周知をしておくとよいだろう。

挨拶まわり
 年末年始に行う重要なタスクが、取引先など日頃お世話になっている方への挨拶まわりだ。年末の挨拶は、自社のカレンダーなどを持参して訪問する、メールを送信するなど、
付き合いの程度を考慮して適切に行おう。年末は多忙な時期であるため、訪問先では1年の感謝を伝えるだけに留め、長居をせずに切り上げるのがマナーだ。

 新年の挨拶は、年末に訪問した先を同様に訪問し、旧年中の感謝とともに今後もよい付き合いをお願いしたい旨を述べる。挨拶に伺うタイミングは、相手の仕事始めの日から遅くとも1月15日(小正月)までに済ませるのが一般的だ。それぞれの時期では、取引先など社外の方が来訪する可能性もあるため、菓子折りなども準備しておくとよいだろう。

年賀状の送付・返礼
 デジタル化が進んだ現在でも、年賀状は重要な挨拶ツールの一つだ。年始に届くよう、
余裕を持ったスケジュールで作成したい。印刷された年賀状には担当者による手書きのメッセージを添えると、相手が礼節や温かみを感じられるだろう。

 新年に届いた年賀状は一通り目を通し、送付漏れがないか、特別な事情や必要となる対応などがないかをチェックしたのちに、担当者に振り分けたり関係部署に回覧したりするとよいだろう。

その他
 管理部が年末年始に行うその他の業務には、以下のようなものが挙げられる。

・賞与対応
・法定保存期間の過ぎた文書の整理
・お歳暮の送付・返礼
・忘年会・新年会の開催
・大掃除
・初出式の準備

 法令で保存が義務づけられている期限の過ぎた「法定保存文書」を整理して社内環境を
改善したり、仕事始めの日に経営トップが挨拶を行う「初出式」の準備をしたりすることも念頭に置いておこう。

大掃除チェックリスト

 年末に大掃除を計画している企業も多いだろう。労働安全衛生法の労働安全衛生規則第619条によると、企業には「大掃除を6カ月以内ごとに1回、定期的・統一的に行うこと」が義務付けられている。ここでは、大掃除を行う場所や必要な備品のリスト、大掃除を効率的に進めるコツを紹介する。

大掃除を行う場所
 大掃除は、日頃手が付けられない、または念入りに掃除を行うことができない場所の清掃を行うことを目的としている。以下の場所を中心として、大掃除を行う場所をリストアップしておくとよいだろう。

・エントランス
・応接室
・給湯室
・喫煙スペース
・トイレ
・備品倉庫
・暖房・冷房
・窓ガラス
・業務用パソコン・OA機器
・照明器具
・ブラインドカーテン

大掃除に必要な掃除用具
 日頃の清掃よりも大々的・かつ丁寧に行う大掃除では、掃除をする場所にあった掃除用具を必要数準備しておくことも重要だ。場所ごとに必要な道具をリストアップ・購入しておき、大掃除当日はすぐに作業に取り掛かれるようにしておこう。

・掃除機
・雑巾・タオル
・バケツ
・スクイジー
・新聞紙
・スポンジ
・歯ブラシ・すき間ブラシ
・マイクロファイバークロス
・中性洗剤(エントランスなど)
・エタノール(エントランス・デスクなど)
・次亜塩素酸ナトリウム系洗剤(給湯室など)
・重曹(ブラインドカーテンなど)
・専用クリーナー(業務用パソコン・OA機器、布張りのソファなど)

大掃除を効率的に進めるコツ
 大掃除を効率的に進めるためには、管理部が必要な備品を手配し、部署ごとに担当場所を割り振りっておくことが重要だ。各場所で行うべき内容を箇条書きにした指示書を準備したり、廃棄物・リサイクル品の置き場所を共有したりしておくと、それぞれの作業が効率的に進むだろう。民間の粗大ごみ回収業者に回収を依頼しておくと、大掃除後のごみの処理もスムーズに行える。

 また、大掃除の前に全従業員に自身のデスク周りを整理することを呼びかけたり掃除時間を設けたりすることで、大掃除での物の移動が楽になったり、個々の従業員の作業効率の向上が期待できる。なお、大掃除当日も業務が残っている従業員がいる場合は、仕事ができるスペースを確保する、人の少ないスペースから掃除を始めるなどして、配慮することも重要だ。

忘年会開催に向けて幹事が行うこと

 業務の区切りとなる年末に忘年会を行う企業も多く、管理部が幹事になることもあるだろう。慌ただしい年末に効率的に幹事業務行うためだけでなく、忘年会を成功させるために幹事が行うべきタスクを事前・当日・事後にわけて紹介する。

忘年会までに行うタスク
 幹事が忘年会当日までに行うことは以下の通りだ。日程の調整や会場の予約、関係者への周知などが必要となるため、早めの動き出しが余裕を持って忘年会を企画・運営する鍵となるだろう。

・開催日の決定
・開催日の周知・出席確認
・参加者リストの作成
・会場候補のピックアップ
・会場の下見
・会場の決定・予約
・参加者への連絡(日時・場所・会費・集金方法・申し込み締め切り・キャンセルの
 ルールなど)
・二次会の検討
・挨拶の依頼
・余興の企画
・集金の仕方と釣銭の準備
・進行表の作成

 会場候補のピックアップは、人数・予算・日程・アクセス・料理の種類などに応じて行う。居酒屋やレストランなどの飲食店の他、ホテルや旅館、結婚式場、イベント会場を利用する方法もあるだろう。また、忘年会中に開会の挨拶・乾杯の挨拶・中締めの挨拶などを行う場合は、適任者を決定してあらかじめ依頼をしておくと丁寧だろう。

忘年会当日に行うタスク
 忘年会当日は以下のタスクを行う。食事中は料理や飲み物が行き渡っているか、体調の悪そうな人がいないかなどに気を配るとよいだろう。

・受付・集金
・司会・進行
・参加者へのサポート・気配り
・会場への支払い
・二次会の案内
・タクシーなどの手配
・忘れ物チェック

忘年会後に行うタスク
 忘年会後に幹事が行うべき内容は以下のとおりだ。挨拶をいただいた人や寸志(ご厚志)をいただいた方へは、忘年会から3日以内にお礼もしくはメールを送信するようにしよう。当日キャンセルがあった場合などで金銭のやり取りが必要な場合は、早めに精算することが重要だ。

・関係者へのお礼
・参加者への会計報告
・対象者に必要な精算

新しい生活様式に対応した忘年会の形式
 新しい生活様式が求められている昨今、忘年会を開催する際は以下の点に留意するとよいだろう。

・部署ごとなど、少人数で開催する
・短時間で済ませる
・食事以外はマスクを着用する
・座席の間隔を最低1m以上あける
・対面に座らない
・鍋や大皿料理は避ける
・食器の使いまわしを避ける

まとめ

 年末年始に管理部が行う業務は多岐に渡るため、余裕を持ったスケジューリングや業務の割り振りが必要だ。漏れやミスがトラブルに発展することのないよう、チェックリストやTODOリストを作成するなどして、気持ちよく年末年始休暇・新年の業務が迎えられるようにしよう。

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