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【2025年版】年末のビジネスメール・手紙の挨拶文例~お役立ちコンテンツ~

2025.11.25

年越しに向けた準備が重なり、何かと慌ただしさを感じる師走ですが、こうした気ぜわしい雰囲気に流されることなく、ビジネス上の礼節はしっかりと心掛けたいものです。お世話になった企業や個人の方々へのご挨拶状や、いただいた贈答品へのお礼状は、年末を迎える前に準備しておくとよいでしょう。また、近年増えている“年賀状じまい”へのご対応についても、忘れずに確認しておきたいところです。

今回は、12月に取引先やご担当者様へお送りするメールやお手紙に添える時候の挨拶文を紹介します。一年のご厚情への感謝の気持ちを丁寧にお伝えし、より良いコミュニケーションの構築にお役立ていただければ幸いです。

目次

●【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●「年賀状じまい」の対応
●まとめ

【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉

12月は雪が舞い始めるなど、本格的な冬の訪れを肌で感じられる時期です。そのため、「冬」や「寒さ」を表す季節の語句を用いるとよいでしょう。まずは、フォーマルなビジネスメールで使用できる文頭・文末の表現を紹介します。

時候の挨拶
フォーマルなメールで改まった印象を伝えたい場合は、「師走の候」や「歳末の折」のように、漢語調の表現を用いると効果的です。こうした文頭の季節の言葉は、送る時期やお相手が住む地域の気候に合わせて選ぶようにしましょう。

・初冬の候、貴社におかれましては益々ご隆盛のことと、お慶び申し上げます。(12月初旬)
・師走の候、〇〇様におかれましては一層ご清栄のこととお喜び申し上げます。(12月全般)
・寒冷のみぎり、貴社には一段とご繁栄の由、大慶の至りと存じます。(12~1月全般)
・冬至の候、〇〇様におかれましては一層ご清栄のこととお喜び申し上げます。(12月下旬)
・歳末の折、貴社いよいよご繁昌のこととお喜び申し上げます。(12月下旬)


結びの言葉
結びの挨拶は、文頭の表現と重ならないよう注意しつつ、改まった季節の言葉を添えることで、全体がぐっと引き締まります。相手の方のさらなるご活躍やご健康を願う言葉を加えて、礼儀と温かみが感じられる文章にしていきましょう。

・霜寒のみぎり、体調を崩されませんよう、温かくしてお過ごしください。
・忙月の候、貴社のさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。
・歳末ご多端の折、ご自愛専一にてご精励ください。
・年の瀬を迎え諸事ご多用のことと存じますが、今後とも変わらぬお付き合いをよろしくお願い申し上げます。

【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉

頻繁にやり取りを行うクライアントや親しい相手には、やや砕けた口語調の時候の挨拶を用いると親密性が感じられます。ここでは、日頃のビジネスメールにも応用できるカジュアルな時候の挨拶と文末表現を紹介します。

時候の挨拶
カジュアルなメールの挨拶では、「クリスマス」や「イルミネーション」といった12月を象徴する話題や、「ポインセチア」「山茶花(さざんか)」などの季節の草花を取り入れてみるのもおすすめです。また、時候の挨拶の後には、企業やご担当者の活躍を喜ぶ言葉や、日頃の感謝を表す言葉を添えるようにしましょう。

・年の瀬も押し迫って参りました。今年も大変お世話になりました。感謝申し上げます。
・ポインセチアの紅色が華やぐ季節となりました。平素は大変お世話になっております。
・初雪の便りが届く頃となりました。貴社におかれましては一段とご隆昌のことと存じます。
・澄み渡る夜空に輝く星がいっそう美しい季節となりました。日頃より〇〇様のご活躍を拝聞しております。
・イルミネーションが街を彩る季節となりましたが、お変わりありませんか。


結びの言葉
12月に送るメールの文末は、「歳末」「年末」「来年」「新年」などの一年を締めくくる言葉を用いつつ、今年一年の感謝の気持ちや今後の厚誼を願う言葉で結ぶとよいでしょう。

・皆様おそろいで穏やかな新年を迎えられますよう、お祈り申し上げます。
・来年も素晴らしい年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。
・歳末の時節柄何かと気忙しい毎日ですが、健康には十分にご留意ください。
・風邪などひかず、元気に年末を乗り切りましょう。

【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉

公的な文章やフォーマルなビジネスレターでは、昔ながらの形式に沿って改まった表現を用いるのが一般的です。ここでは、改まった文頭・文末表現を見てみましょう。

時候の挨拶
フォーマルな手紙では、文頭に頭語を置き、その後に漢語調の時候の挨拶を続けるのが一般的です。頭語としては「拝啓」を用いるのが通例ですが、より改まった印象を与えたい場合には、次のような表現を使用することもあります。

・謹啓 初雪の候(みぎり)、貴社におかれましては一段とご隆盛のことと、お喜び申し上げます。(敬具)
・恭啓 明冷の候(みぎり)、〇〇様におかれましては、一層ご健勝のことと拝察いたします。(謹言)
・粛啓 極月の候(みぎり)、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。(謹白)
・謹白 孟冬の候(みぎり)、貴社ますますご繁盛の由、大慶至極に存じます。(頓首)
・謹呈 短日の候(みぎり)、〇〇様にはいよいよご清祥のこととお喜び申し上げます。(敬白)


結びの言葉
フォーマルなビジネスレターの文末では、相手のご発展やご健勝をお祈りする言葉、あるいは今後のご厚誼やご指導をお願いする言葉で締めくくるとよいでしょう。なお、文頭に頭語を用いた場合は、その頭語に対応する結語で結ぶことを忘れないようにしましょう。

・(拝啓)厳寒の候、皆様のご無事息災をお祈り申し上げます。 敬具
・(拝呈)新雪のみぎり、〇〇様のより一層のご活躍を祈念いたします。 敬白
・(啓上)霜夜の折、貴社ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。 拝具
・(謹啓)歳晩の候、来たる年も倍旧のご厚情を賜りますようお願い申し上げます。 敬具

【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉

ビジネスレターを親密性が感じられる雰囲気にしたい場合は、メールと同様に口語調の時候の挨拶や文末表現を使うと良いでしょう。ここでは、手紙に添えるカジュアルな文頭・文末表現を紹介します。

時候の挨拶
カジュアルなシーンでの手紙では、頭語や結語を省き、季節を感じさせる言葉から書き始めるのが一般的です。相手がお住まいの地域の気候に合わせた時候の挨拶を述べたうえで、相手のご近況やご安否を気遣う一言を添えると、より温かみのある文面になります。

・寒気いよいよ厳しくなって参りましたが、風邪など召されていませんか。
・木枯らし吹きすさぶ時節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
・星空が美しい季節となりました。〇〇様も健やかにお過ごしのことと拝察いたします。
・師走を迎え何かと気ぜわしい毎日ですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。


結びの言葉
カジュアルなビジネスレターでは、文章全体の雰囲気に合わせた丁寧な言葉を選ぶことで、相手に温かみのある印象を与えることができるでしょう。

・本格的な冬将軍の到来です。風邪など召されませぬよう、皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします。
・北風すさぶ季節、ご健康に留意され、ますますご活躍されますことを心よりお祈り申し上げます。
・心せわしい年の暮れ、何かと御多用とは存じますが、お気をつけてお過ごしください。
・年内も余日わずかとなりました。来年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。

「年賀状じまい」の対応

ここ数年増加しているのが、年賀状を辞退するお知らせ「年賀状じまい」の挨拶です。企業の方針として年賀状のやり取りを取りやめる場合や、相手が高齢であることを考慮して負担をかけないように控える場合など、その事情はさまざまです。しかし、何も告げずに突然年賀状をやめてしまうと、かえって相手に心配をかけてしまう恐れがあるため注意が必要です。そこで今回は、相手に失礼にあたらない「年賀状じまい」の伝え方と文例を紹介します。

フォーマルな挨拶としては、年賀状の最後に「来年からは年賀状を辞退させていただきます」といった一文を添えるのが一般的です。一方で、日頃から頻繁に交流のあるお取引先に対しては、メールで少しカジュアルにお知らせをするのもよいでしょう。

年賀状での「年賀状じまい」のお知らせ文例

新春の候 貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り 心より感謝申し上げます。
さて このたび弊社では 環境への配慮と業務効率化の観点から 
来年より年賀状の送付を見合わせることとなりました。
長きにわたるご厚情に深謝申し上げますとともに 
何卒ご理解を賜りたくお願い申し上げます。
本年も社員一同 精進して参る所存でございます。
今後とも変わらぬお引き立てを賜りますよう 謹んでお願い申し上げます。
末筆ながら 貴社のさらなるご発展と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。

まとめ

本記事では、12月にビジネスシーンで使用できる時候の挨拶を紹介しました。年末年始に向けて忙しい時期だからこそ、挨拶文を工夫し、感謝の言葉を丁寧に紡ぐことで、お互いに気持ちよく一年を終えることができるのではないでしょうか。ぜひ、今回ご紹介した文例を取り入れながら、心のこもった手紙やメールのやり取りを続けてください。