【2023年版】年末の挨拶メール・手紙の書き方・あいさつ文例~お役立ちコンテンツ~
12月は年末年始に向けて、お世話になった企業への挨拶状やいただいた贈答へのお礼状を送る機会が多いだろう。担当者としては、気忙しい時期にどのような時候の挨拶を用いたらよいか悩むことがあるかもしれない。
今回は、12月に取引先や担当者に送るメール・手紙に添える時候の挨拶文を紹介する。今年1年の感謝の言葉を丁寧に伝えることで、相手とのコミュニケーションを深めよう。
目次
●【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
● まとめ
【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
12月は雪がちらつき始めるなど冬の到来を目や肌で感じられるようになるため、「冬」や「冷」などの季節感のある言葉を用いるとよいだろう。まずはフォーマルなビジネスメールで使いたいメールの文頭・文末表現を見ていこう。
時候の挨拶
フォーマルなメールで改まった印象を与えたい場合は、「〇〇の候」「〇〇の折」のように漢語調の文章を用いる。「〇〇」にあてる言葉には、送る時期や相手の住む地域の気候に合わせた表現を選ぶとよいだろう。
・初冬の候、貴社におかれましては益々ご隆盛のことと、お慶び申し上げます。(12月初旬)
・師走の候、〇〇様におかれましては一層ご清栄のこととお喜び申し上げます。(12月全般)
・寒冷のみぎり、貴社には一段とご繁栄の由、大慶の至りと存じます。(12~1月全般)
・歳末の折、貴社いよいよご繁昌のこととお喜び申し上げます。(12月下旬)
結びの言葉
結びの挨拶は、文頭の表現との重複に注意を払いつつ改まった季節の言葉を添えることで引き締まった文章になる。相手のさらなる活躍や健康を願う表現等を続けると、礼儀や温かみを感じられる文章になるだろう。
・霜寒のみぎり、体調を崩されませんよう、温かくしてお休みください。
・忙月の候、貴社の更なるご発展を心よりお祈り申し上げます。
・歳末ご多端の折、ご自愛専一にてご精励ください。
・年の瀬を迎え諸事ご多用のことと存じますが、今後とも変わらぬお付き合いをよろしくお願い申し上げます。
【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
頻繁にやり取りをかわすクライアントや親しい相手には、やや砕けた口語調の時候の挨拶を用いると親密性が感じられる。ここでは、日頃のビジネスメールにも応用できるカジュアルな時候の挨拶と文末表現を紹介する。
時候の挨拶
カジュアルなメールの挨拶では、「クリスマス」や「イルミネーション」などの12月を象徴する事柄や、「ポインセチア」た「山茶花」などの季節の草花を取り入れるのもよいだろう。時候の挨拶の後には、企業や担当者の活躍を喜ぶ言葉や日頃の感謝を表す言葉を続けるのが一般的だ。
・年の瀬も押し迫って参りました。今年も一年お世話になりまして感謝申し上げます。
・ポインセチアの紅色が華やぐ季節となりました。平素は大変お世話になっております。
・初雪の便りが届く頃となりました。貴社におかれましては一段とご隆昌のことと存じます。
・澄み渡る夜空に輝く星がいっそう美しい季節となりました。日頃より〇〇様のご活躍を拝聞しております。
・イルミネーションが街を彩る季節となりましたが、お変わりありませんか。
結びの言葉
12月に送るメールの文末は、「歳末」「年末」「来年」「新年」などの12月ならではの言葉を用いつつ、今年一年の感謝の気持ちや今後の厚誼を願う言葉で結ぶとよいだろう。
・皆様おそろいで穏やかな新年を迎えられますよう、お祈り申し上げます。
・来年も素晴らしい年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。
・歳末の時節柄何かと気忙しい毎日ですが、健康には十分にご留意ください。
・風邪などひかず、元気に年末を乗り切りましょう。
【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
公的な文章やフォーマルなビジネスレターでは、昔ながらの形式に沿って改まった表現を用いるのが一般的だ。ここでは、改まった文頭・文末表現をみていこう。
時候の挨拶
フォーマルな手紙では、文頭に頭語を置き、漢語調の時候の挨拶を続ける。頭語は「拝啓」を用いるのが一般的だが、以下では特に改まった手紙で用いる頭語を紹介する。
・謹啓 初雪の候(みぎり)、貴社におかれましては一段とご隆盛のことと、お喜び申し上げます。(敬具)
・恭啓 明冷の候(みぎり)、○○様におかれましては、一層ご健勝のことと拝察いたします。(謹言)
・粛啓 極月の候(みぎり)、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。(謹白)
・謹白 孟冬の候(みぎり)、貴社ますますご繁盛の由、大慶至極に存じます。(頓首)
・謹呈 短日の候(みぎり)、○○様にはいよいよご清祥のこととお喜び申し上げます。(敬白)
結びの言葉
フォーマルなビジネスレターの文末は、頭語に対応した結語で結ぶことに注意が必要だ。季節の言葉を用いた後、相手の発展や今後の厚誼・鞭撻を願う言葉などで結ぶとよいだろう。
・(拝啓)厳寒の候、皆様のご無事息災をお祈り申し上げます。 敬具
・(拝呈)新雪のみぎり、〇〇様のより一層のご活躍を祈念いたします。 敬白
・(啓上)霜夜の折、貴社ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。 拝具
・(謹啓)歳晩の候、来たる年も倍旧のご厚情を賜りますよう、お願い申し上げます。
敬具
【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
親密性が感じられる雰囲気の手紙にしたい場合は、メールと同様に口語調の表現を使い、全体の口調も統一するとよいだろう。ここでは、手紙に添えるカジュアルな文頭・文末表現を紹介する。
時候の挨拶
カジュアルなビジネスレターでは、頭語や結語を省き、季節を表す言葉から書き始める。時候の挨拶の後に、相手の状況や安否を気遣う一言を添えよう。
・寒気いよいよ厳しくなって参りましたが、風邪など召されていませんか。
・木枯らし吹きすさぶ時節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
・星空が美しい季節となりました。○○様も健やかにお過ごしのことと拝察いたします。
・師走を迎え何かと気ぜわしい毎日ですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
結びの言葉
カジュアルなビジネスレターの文末は、文章全体の雰囲気に合わせたやわらかい表現を選ぶことで、相手に温かみのある印象を与えることができるだろう。
・本格的な冬将軍の到来です。風邪など召されませぬよう、皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします。
・北風すさぶ季節、ご健康に留意され、ますますご活躍されますことを心よりお祈り申し上げます。
・心せわしい年の暮れ、何かと御多用とは存じますが、お気をつけてお過ごしください。
・年内も余日わずかとなりました。来年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
まとめ
12月にビジネスシーンで使用できる時候の挨拶を紹介した。年末年始に向けて忙しい時期だからこそ、礼儀文を工夫し、感謝の言葉を丁寧に紡ぐことで互いに気持ちよく1年を終えることができるだろう。今回紹介した文例を取り入れながら、心のこもった手紙やメールを送ってみてはいかがだろうか。