オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

クラウドサインとは?メリット・デメリットから適法性までをわかりやすく解説

2021.04.26

 リモートワークが当たり前となる中、紙ベースでの契約業務に課題を感じている企業も多いのではないだろうか。電子署名のツールは数多くあるが、その中でもトップシェアを誇るのがクラウドサイン。今回はそんなクラウドサインのメリット・デメリットなどについて解説していこう。

クラウドサインとは

 まずはクラウドサインが提供しているサービスについて説明しよう。

電子契約・電子署名サービスの一つ
 電子署名とは、紙文書にしていた自筆のサインや捺印に相当するものだ。そして電子署名を用いて締結された契約を電子契約と呼んでいる。電子契約の場合、対面で受け渡しができる紙ベースと違って、原本であることや改ざんされていないと証明し契約書の証拠力を担保することが難しい。そこを解決したのがクラウドサインだ。契約締結する双方が合意した契約書に、第三者である弁護士ドットコム株式会社が電子署名を施すことで証拠力を担保している。さらに、契約書の作成から締結までの一連の作業をたったの3ステップにて、Web上で完結できるのもクラウドサインの強みだ。

弁護士ドットコムが提供しているサービス
 クラウドサインの信頼性の高さの一つに「弁護士ドットコム」が提供しているサービスという点がある。弁護士ドットコムは約2万人の弁護士(弁護士の2人に1人)が登録する法律相談ポータルサイトだ。クラウドサインの書類には弁護士ドットコム名義の電子署名を付しており、信頼性を高めている。

TOPシェアを誇るサービス
 電子契約サービスには多くの会社が参入しており、主要12社の中でも圧倒的にシェアを占めているのがクラウドサインだ。2019年には電子契約サービス市場の登録社数で80%超のシェアを占めており、2020年3月時点でもNO.1シェアを誇っている。

クラウドサインでできること

 クラウドサインでは、電子契約を簡単に進めるためのさまざまな機能が搭載されている。その代表的なものを紹介しよう。

豊富なテンプレートによる契約書などの書類の作成
 契約書を作成する際にはテンプレートが必要だ。しかも書類の種類によって微妙に内容が変わるのが頭の痛いところ。クラウドサインでは汎用性の高い契約書のテンプレートがそろっており、新規の契約書でも即座に作成することができる。

連絡先リストの作成による手間が少ない契約書などの書類の送付
 契約書を作成する際に、その度に先方のデータを引っ張り出す作業もクラウドサインなら0になる。継続的な契約がある取引先は一度連絡先リストを作成してしまえば、簡単に呼び出すことができるのだ。また郵送などの送付の手間も、クラウドサインならもちろんかからない。

送付した契約書などの書類の契約はもちろん保管も可能
 紙ベースだと多大な手間を要する契約書類の保管もクラウドサインなら難なく可能だ。もちろん社内における保管スペースも必要なし。契約書名や企業名、日付などさまざまな条件で検索することができる点も頼もしい。

クラウドサインに適法性はあるのか?

 「そもそもクラウドでの契約の締結は適法なのか」という問題だが、日本の私法(民法など)では契約自由の原則として、書面だけでなく口頭、Eメールなど契約方式を問わず、合意のみで成立するとされている。もちろんクラウド上の契約締結もしかり。

 ただし、定期借地契約や投資信託契約の約款など、一部紙の書面での合意が義務付けられているケースもあるので注意してほしい。

クラウドサインのメリット

 クラウドサインを利用するメリットは契約作業を効率化できるだけではない。そのほかに考えられるメリットを紹介していこう。

契約にかかるコストの削減
 電子署名は紙ベースの契約にかかっていたさまざまなコストの削減ができる。まずは契約書にかかっていた印紙税。現時点では電子データは課税文書とならないため、印紙が不要である。高額な契約をする際には特に大きなメリットだ。

 また、契約書を作成する際の紙代、契約書を送付する際の郵送代、それらを行う人件費といったコストも0になる。

セキュリティの強化
 クラウドサインを利用すればセキュリティ面での強化につながるのも大きなメリットだ。紙ベースのように書類を紛失してしまった、ということがなくなる。

クラウドサインのデメリット

 もちろんクラウドサインを導入する上でのデメリットもある。得られるメリットの大きさと比較しながら導入を検討しよう。

契約書の入力項目の設定が少し手間
 契約書を作成する際には紙の契約書と同様、入力項目を設定する必要がある。少し手間ではあるが、自社のデータなどは初期値として設定することも可能だ。また、入力項目以外の契約内容に変更があった場合には、再度テンプレートとして入力項目箇所を登録する手間が発生する。

無料プランを超えての使用に送信代として1通200円がかかる
 クラウドサインには無料プランがあるが、送信件数やユーザー数の制限があるため法人利用の場合は無料では業務をカバーできないだろう。有料プランの場合、1件送信するごとに200円の送信量がかかり、他の電子契約システムに比べて割高になる場合がある。

 ただ、クラウドサインは行政機関や大手企業でも採用されている電子契約サービスということもあり、信用性が極めて高い。大切な契約のために安心を買うと考えることもできるだろう。

クラウドサインの料金体系

無料プランから利用可能
 まずは使用感を確かめたいという場合はお試し無料プランを利用してみよう。無料プランは、送信件数は月5件、ユーザーは1名までと大幅な縛りがあるが、電子署名も使用できてお試しするには十分な機能が備わっている。

有料プランの費用とできること
 有料プランには3タイプあり、金額が上がるごとに機能やサポートが充実していく。自社で使いたい機能を最初にしっかりと検討してから利用するプランを選ぶとよいだろう。

 

まとめ

 電子署名・電子契約はテレワークの導入が各社で進む中、スタンダードになっていくのは間違いない。中でもシェアが高いだけでなく、行政機関でも利用可能な電子契約を提供するクラウドサインは、安心して使えるサービスといえるだろう。取引先企業にとっても、信頼に値する電子署名サービスを導入している企業として安心感を与えてくれるはずだ。無料のトライアルもできるため、まずは使用感を確かめてみてはいかがだろうか。

<PR>