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緊急事態宣言前後の調査を実施 45%が「メンタルに不安を感じている」と回答

2020.06.15
 
 

 株式会社リンクアンドコミュニケーション(本社:東京都千代田区、代表:渡辺敏成 以下当社)は新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言前後の働き方やメンタル・健康行動の変化に関する調査を行った。

緊急事態宣言後に「仕事なし」の人が増加

緊急事態宣言後に「仕事なし」の人が増加

 コロナ流行前と緊急事態宣言後の1日の時間の使い方を調査したところ、コロナ流行前に「仕事をしている」と回答した人が85%、「仕事をしていない」と回答した人が15%だったが、緊急事態宣言後は「仕事をしている人」が76%と減少、「仕事をしていない人」が24%と増加した。

 「フルタイム」は勤務時間が6時間以上の人、「パート」は勤務時間が6時間未満の人、「仕事なし」は仕事をしていない人(0時間)。
 「在宅」は緊急事態宣言後、勤務時間の半分以上が在宅ワークになった人、「出社」は緊急事態宣言後、勤務時間の半分以上を職場で過ごしている人という定義を設けている。

 コロナ流行前にフルタイムもしくはパートタイムで仕事をしていたうち、11%の人が緊急事態宣言後に何らかの理由で「仕事をしていない」という結果になった。またコロナ流行前、フルタイムで仕事をする人が88%に対し、緊急事態宣言後は72%と減少した。緊急事態宣言後、「フルタイム」では3人に1人が、「パート」では2人に1人が在宅ワークを中心とした働き方になっていた事がわかった。

緊急事態宣言後、メンタルに不安を感じている人は全体の約45%

緊急事態宣言後、メンタルに不安を感じている人は全体の約45%

 以下の質問に1つでも該当した人を「メンタルに不安を感じている」と定義した。

・この1ヶ月間、気分が沈んだり、憂鬱な気持ちになる事がよくある
・この1ヶ月間、物事に興味がわかない、あるいは心から楽しむ事ができない
・孤独を感じている

 「メンタルに不安を感じている」と回答した人は全体の約45%であった

 緊急事態宣言により働き方が変化した人も多い中、「働き方とメンタルの状況」について調査をした。その結果、「緊急事態宣言後に仕事をしていない人」や「緊急事態宣言後に労働時間が増加した人」は勤務形態を問わず、メンタルに不安を感じている人が多いことがわかった。
一方、「緊急事態宣言前後で労働時間が変わらない人」は勤務形態を問わず、メンタルにはあまり不安を感じていないという結果になった。

 コロナのような大きな社会変化の中でメンタルに不安を感じることが多いのは「仕事をしていない」「社会変化の中で労働時間が増えた」人である事が推察される。

「仕事をしなくなった人」の適量を超える飲酒が1.4倍に

「仕事をしなくなった人」の適量を超える飲酒が1.4倍に

 「健康日本21」では「節度ある適度な飲酒量」を、1日平均純アルコールで約20g程度としている事から、純アルコール量で0〜2g/日の「ほぼ飲まない」、2〜20g/日の「適正飲酒」、20g/日以上の「適量越え」の3段階に区分した。全体で約11%の人が適量を超えて飲酒をしているという結果となった。

 「適量を超えて飲酒をしている人」の割合は1月〜5月にかけてほぼ変化はしていないが、「コロナ流行前は仕事をしていたが、緊急事態宣言後に仕事をしなくなった」と回答した人は適量を超えた飲酒が約1.4倍、「フルタイムで在宅ワークになり、労働時間が増加」と回答した人では約1.2倍の人が適量を超えた飲酒をしていた。

 詳しい因果関係はわからないが、「メンタルに不安を感じている層」と「適量を超えて飲酒している層」が同じであるという結果から、通ずるものがあると考える事もできる。

働き方の変化で歩数が平均の半分未満に

働き方の変化で歩数が平均の半分未満に

 平成29年の「国民健康・栄養調査」の結果では日本人の平均歩数は6,322歩であったことからその半分未満である「3,000歩未満」「3,000〜6,000歩」「6,000〜9,000歩」、健康日本21の目安である「9,000歩以上」の4段階に区分し期間による変化を分析した。コロナの影響がさほど大きくなかった1月では「3.000歩未満」の人は約9%だったのに対し、5月には約29%と急増している。

 働き方によっても歩数に特徴があり、「緊急事態宣言後に仕事をしていない人」「パート勤務で、緊急事態宣言後に在宅ワークが中心になった人」「フルタイム勤務で、緊急事態宣言後に在宅ワークとなり、労働時間が増加した人」は、全体に比べて歩かなくなっていた。在宅ワークが中心になった人は、全体に比べて歩数が少なくなる傾向があるが、ウォーキングなどの歩数を増やす行動をとる事ができていた人もいる可能性がある。一方、同じ在宅ワークでもパートの人の「3,000歩未満」の割合が圧倒的に高くなっている。

 生きがいや将来への安心、ステータスなど、人生にとって大切な物事と関係している「仕事」は生活の糧を得る手段と考えるだけではないと捉えていく事が重要である。

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