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健康経営ってどうやって取り組めばいいの?メリット・デメリットも紹介!

2020.04.03

 「健康経営」という言葉を聞いたことがある方は多いことだろう。経済産業省も推進しており、健康経営に力を入れていることをPR材料にしている会社もある。その一方で「健康経営の取り組み方や具体的な効果が分からず、推進に踏み切れない」という人もいるだろう。そこで今回は、健康経営の概要やメリット・デメリットを詳しく紹介していこう。

健康経営とは

 健康経営とは会社が経営的な視点で従業員の健康管理を行うことにより、生産性を高める経営手法のことである。従業員の健康を会社の「資源」として考え、「将来への投資」として会社が健康管理を行うと言ってもいいだろう。

 日本では、「身を粉にして働く」という言葉があるように、昔から自分の健康を犠牲にして仕事をすることが一種の美徳として考えられてきた。しかし、従業員の健康管理を怠った結果、従業員が体調を崩して労働生産性が下がったり働けなくなったりすれば、業績は悪化し、企業のイメージも低下してしまうだろう。

 労働人口が減少している現在は従業員の高齢化も進んでいる。健康経営を推進すれば高齢の従業員が怪我や病気で働けなくなるリスクも低下し、労働力の減少も避けられるだろう。

 さらに、健康経営は「体の健康」だけでなく「心の健康」の管理を行う。日本の労働者は諸外国の労働者に比べると長時間労働などでストレスを抱えやすいといわれている。

 会社が健康経営に力を入れることで、従業員のストレスが軽減され、イライラせずに働くことができる職場作りができることだろう。

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健康経営のメリット

 会社が健康経営に力を入れることでどのようなメリットがあるか、知りたい人は多いだろう。次の項から、健康経営を行うメリットを会社側、従業員側の両方の視点から説明していこう。

会社側

 会社が健康経営を推進すれば、企業側が負担する医療費が軽減できるのは大きなメリットである。従業員が怪我をしたり病気になったりすれば、勤務先で加入している健康保険を利用して病院で治療を受けるだろう。健康保険を利用した治療を受けると、医療費の一部は会社が負担することになる。従業員が病院を利用するほど会社の負担は増えていくのだ。

 また、企業のブランドイメージも上がるのもメリットである。従業員が仕事の重圧やストレスで過労死したり自死したりすると、企業のイメージが傷つくだけでなく、世間から厳しく非難されるだろう。反対に健康経営に力を入れており、従業員が健康的でストレスがなく働ける職場であることをアピールできれば、企業の評判は上がり、優秀な人材も集まりやすくなるはずだ。

 さらに、労働パフォーマンスの向上も会社側のメリットとなる。従業員が常に良好な体調で働くことができれば、仕事のミスも減り作業速度も上がるだろう。また、従業員の唐突な欠勤は全体としての労働パフォーマンスを著しく低下させるが、会社が健康管理を推進することにより、そのリスクも軽減できる。従業員も「いつ突然の欠勤者が出て自分にしわ寄せがくるのか」と不安になるストレスがなくなるだろう。

社員側

 会社が健康経営を行えば、従業員の意識も変わっていくものである。会社が「健康第一で仕事に取り組むことが大切」という方針を取れば、従業員は自分の健康や体調管理に気を遣うようになるはずだ。そうすれば、「体調が悪いけど仕事の方が大切」と無理をすることもなくなるだろう。

 また、自分自身の健康に気遣うようになれば、自分で進んで休暇を取り、心身をリフレッシュさせることに積極的になるものである。その結果、寝不足やストレスがたまったまま仕事をすることがなくなり、労働パフォーマンスが向上するだろう。これも、メリットの1つである。

 さらに、企業が健康経営を行うことにより、従業員は「会社から大切にされている」という意識を持つようになるだろう。

 また、働きやすい職場には愛着も湧き、「もっと環境を改善してより働きやすい職場をつくろう」というやる気も湧いてくるはずだ。そして、それが「愛社精神」へと繋がり、働いている企業を誇りに思うようになるだろう。これも健康経営のメリットである。

健康経営のデメリット

 しかし、健康経営はメリットだけではない。次の項からは健康経営のデメリットを会社側と社員側、両方の視点から紹介していこう。

会社側

 健康経営の結果は、すぐに現れるわけではない。また、数値にも現れにくいので、投資効果が把握しづらいのがデメリットの1つである。会社は利益をあげることが第一なので、投資効果が数値となって現れなければ継続して行うのが難しくなることもあるだろう。また、健康経営には、従業員の労務管理を行い、健康に関するデータを収集する必要がある。どちらも個人情報に当たるので、データの収集だけでなく管理にもコストがかかるのだ。そのため、健康経営の推進に二の足を踏む企業もあるだろう。

 さらに、健康管理に欠かせない健康診断やメンタルチェックには医師をはじめとする専門家の協力が不可欠である。そのような専門家を外部から招き、協力を依頼するにもコストがかかり、時に会社の大きな負担となるのも健康経営のデメリットだ。

社員側

 社員側のデメリットとしては、健康管理を行う手間がかかることがあげられる。健康診断やストレスチェックを行ったりアンケートの回答をしたりすることは時間がかかり、仕事が忙しい時ほど煩わしさを感じるだろう。

 また、健康診断の結果やメンタルチェックの内容は、できるだけ他人に知られたくない考えている人は多いはずだ。会社が責任を持って管理すると言っても、不安が消えない人もいるだろう。

 さらに、健康経営の成果が出なかった場合、会社の業績が下がったりコストカットを行ったりしなければならなくなるケースもある。その時に従業員が不利益を被るかもしれない。これも、健康経営のデメリットである。

健康経営を取り入れた方が良い会社の特徴

 少子高齢化が進んで労働人口が減少している現在、従業員は会社にとって大切な資産である。慢性的な人手不足で、従業員1人1人の負担が大きい会社や、従業員の大半が中高年以上という会社は、健康経営を取り入れた方が良いだろう。従業員の負担が大きければ、それだけ仕事に関するストレスを抱えやすくなるはずだ。慢性的に強いストレスがかかり続けると免疫力が低下して病気になりやすくなるだけでなく、労働パフォーマンスが低下しやすくなる。

 経営者は従業員を叱咤激励するだけでなく、健康経営を取り入れて従業員のストレス軽減に取り組んだ方が効果的だろう。

 また、中高年以降に発症する確率が上がり、主な死因の原因にもなている脳血管疾患や心疾患、悪性新生物は、健康管理を見直すことで予防したり重症化を防げたりするものが多い。そのため、健康経営を行うメリットは大きいだろう。

 さらに、2015年より従業員が常時50名以上所属している事業所で実施が義務化されたストレスチェックは、従業員が感じているストレスを分かりやすく可視化することができる。結果が悪い企業は従業員の健康状態を改善しないと、労働パフォーマンスが低下する恐れが高いため、健康経営を取り入れた方が良いだろう。

健康経営の取り組み方

 健康経営をスムーズに取り入れるためには、まず従業員や投資家、さらに取引先などに健康経営を行うことを告知することが必要である。

 また、経営理念に健康経営を追加し、具体的に実施していくことを明文化することも重要だ。そうすることにより、投資家は会社が利益を上げるために健康経営を行うことを理解でき、従業員は自分がやるべきこと、会社が実施してくれることが分かるだろう。意見することも、協力することもしやすくなるはずだ。

 次に行うのは、健康経営を行う組織作りである。健康経営に必要なことを提案、実行する専門部署を作り、担当者を配置する。必要ならば、外部から医師を初めとする専門家を招き、研修も行うことも大切だ。そうすれば、健康経営の土台をしっかりと作ることができるだろう。

 そして、健康診断やストレスチェックの結果を基に、改善すべき課題や問題点を発見し、解決策を考えていくのだ。解決策が見つかったら、専門部署で計画し、実行に移してもらう。そうすれば、従業員の負担を増やすことなく効率的に健康経営に取り組んでいけるだろう。

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今の日本に健康経営は重要な経営手法である

 会社や仕事でのストレスを1人で抱え込み、自死を選ぶ会社員は決して珍しくはない。改善策に頭を悩ませている企業は多いことだろう。健康経営を実施すれば、社員のストレスが軽減される可能性は高い。また、健康経営を実施すれば従業員が健康状態に注意を払うようになり、健康状態の改善ができるだけでなく、仕事の効率を上げる効果も期待できるだろう。

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