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シニア人材の実態や若手への影響 定年後再雇用で年収は平均44.3%減

2021.05.31

 株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渋谷和久)は、シニア人材の就業実態や就業意識に関する調査結果を発表した。

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定年後再雇用者の年収・職務の変化

 定年後再雇用による年収の変化について尋ねると、約9割の人の年収が下がっている。また、定年後再雇用で働いている人は全体平均で年収が44.3%も下がっていることが明らかとなった。さらに、再雇用者のうち約5割の人は年収が半分以下になっている。

 また、再雇用者に職務の変化について聞いたところ、半数以上の人が「ほぼ同様の業務」という回答だった。「ほぼ同様の業務」と回答した人も平均で年収が約4割下がっている。

処遇に対する不公平感

 若い年代の社員ほどシニア人材に対する不公平感が強い。20代では、シニア人材が得ている給料や評価に対して約3割が不公平感を抱いている。

若手社員に与える影響

 シニア人材の働き方が若手社員に与える影響をみると、「仕事の不透明さ」がある職場では、ない職場に比べて転職意向が25.5ポイント高く、シニア人材が「疎外された状況」にある職場では、ない職場に比べて転職意向が26.1ポイント高かった。また、若い年代ほど転職意向が高まる傾向にある。

教育・研修の実施率

 シニア人材向けの教育・研修の実施について聞いたところ、約5割が「実施されていない」との回答だった。また、約3割が「実施されているが、充実していない」との回答となった。

何歳まで働きたいか

 いつまで働き続けたいかについて50代と60代に分けて回答を集計したところ、60代の方がより高い年齢まで働きたい傾向が強いことが分かった。しかし、「71歳以上生涯働けるまで」との回答割合は、50代で12.1%、60代で13.1%とほぼ変わらなかった。

定年の年齢

 所属先の企業が定めている定年の年齢について聞いたところ、「60歳」との回答が約7割だった。次いで多いのは「65歳」で約2割。「定年なし」は3.4%にとどまった。

まとめ

 シニア人材の不活性化は、日本企業が伝統的に抱え続けている課題である。今回の調査は、シニア人材がパフォーマンスを発揮するための適切な人事制度・施策の検討に資するものとなる。「70歳就業機会確保の努力義務」という法改正への表層的な対応に終わらせることなく、人事制度や各種施策全体を見直していく必要があると言えるだろう。

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